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はてなブックマークに追加   ブレッド・ボード・アダプタ (連載 第1回)

●ブレッド・ボード・アダプタとは
 ブレッド・ボードははんだ付け不要で、試作する上では大変便利なツールですが、いざ使おうとすると、スイッチやリレー、D-SUBコネクタや足の太いトランジスタなど、直接取り付けられないものが結構あり、不便なこともあります。また、いくつも電子回路を作っていると、よく使う回路やお決まりのパターンなどができてきます。そういった場合に、試作のたびに毎回同じ回路をブレッド・ボード上に作るのも面倒です。
 本Webの『(連載)キットで作る』の中でも、ブレッド・ボードの紹介と、利用事例が解説されています。

 そこで、よく使う定型回路を部品化したものや、直接ブレッド・ボードに実装できない部品のアダプタとして、小型のブレッド・ボード・アダプタ基板をいくつか製作しました。この連載では、それらのアダプタ・ボードを紹介します。

●ラインナップ
 現在のラインナップでは次のようなものがあります。
・#153 スイッチ・ボード(タクト・スイッチ、トグル・スイッチ)
・#155 リレー・ボード(リレーまたはSSR回路と端子台)
・#151 レギュレータ・ボード
・#160 D-SUB RS-232Cアダプタ
・#121/#121A USB-B FT232BM/RLアダプタ
・#159 X-Port アダプタ
・#137 USB PICモジュール(PIC16F648/F88)
・#138 RS-232C PICモジュール(PIC16F648/F88)
・#139 I2C/SPI PICモジュール(PIC16F88)
 
ラインナップ


 基板サイズは約50mm×25mmの程よい大きさ(?)に統一して、機能はシンプルにしてあります。回路を複雑にして用途を限定してしまうと、ブレッド・ボードで作る意味も薄れてしまいます。
 ブレッド・ボードとの接続は、ピン・プラグ(両側がオスの連結ピン)を使用します。標準は600mil(0.6インチ)幅の28ピンですが、中にはX-Portアダプタのように、800mil(0.8インチ)のものや、変則的なピン配列のものもあります。
 600milタイプのものは普通の28ピンICソケットにも実装できるため、ユニバーサル基板などに直接、またはICソケットを介して取り付けることも可能です。

●#153 スイッチ・ボード、#155 リレー・ボード
 #153はスイッチのアダプタ基板、#155はリレーのアダプタ基板です。直接基板に実装できないのに一番使いたい部品がスイッチやリレーだと思いますが、それをアダプタ基板として用意しました。
 #153で使用するスイッチはタクト・スイッチ、トグル・スイッチどちらでも実装可能で、プルアップ抵抗も実装できます。ジャンパにより、片側をGNDへ接地できるため、典型的なスイッチの入力回路としてそのまま使用できます。おまけで、フリーで使えるジャンパ2個とLED2個が付いています。
 #155ボードはリレーと端子台を乗せただけのものですが、ブレット・ボード上で直接、AC100VのON/OFF制御回路が組めます(抵抗負荷で3A)。リレーの代わりにトライアックなどを使ったSSR回路も実装できます。基板面積などの関係で、1回路だけのシンプルな構成になっています。

●#151 レギュレータ・ボード
 #151は三端子レギュレータにDCジャック、電源ON/OFFスイッチ、出力の端子台などが乗ったボードです。ACアダプタの出力をブレッド・ボードに直接入力するためのもので、ピンやナイロン・コネクタ、ばね式の端子台から出力が得られます。このボードは端子台などから5V出力が取り出せるため、無理にブレッド・ボードに乗せる必要はありません。そのため、シャーシ固定などのためにスペーサ、ビスの取り付け穴が基板にあいています。
 安定化されたDC5V出力のACアダプタを使う場合、ジャンパでレギュレータをバイパスさせれば、5Vをスルーさせることができます。

●#160、#121、#121A、#159通信インターフェース・アダプタ
 RS-232C(#160)、USB(#121/#121A)、X-Port(#159)の各インターフェース・モジュールはTTLレベルのシリアル信号とRS-232C、USB、イーサネットの各信号/プロトコルを相互に変換するアダプタです。変換用ICと、各インターフェースのコネクタや変換ICが基板に実装されています。
 RS-232CやUSBのコネクタ、XPort、面実装の変換ICなどは直接ブレット・ボードに実装できませんが、それを可能にするのがこれらのモジュールです。また、このような通信回路は定型回路の典型的なものですが、モジュール化することにより試作時の配線ミスを減らし、作業効率を上げられます。
 
インターフェース・モジュール


 #121、#121AのUSBモジュールは、FTDI社のUART-USB変換チップを使用しています。#121ははんだ付けが比較的容易なQFPのFT232BM(0.8mmピッチ)、#121Aは実装部品の少ないSSOPのFT232RL(0.65mmピッチ)を使っています。

 各インターフェース・モジュールは、ブレット・ボードで使用する以外にも、プラグイン・モジュールとして使えるようになっています(ただし、#159の場合は800mil)。通信インターフェース回路をモジュールで差し替えることにより、RS-232C、USB、LANと接続方法を変更できます。

プラグイン接続


●CPU付きのインターフェース・モジュール
 #137、#138、#139のPICモジュールには、16F88または16F648Aなどの18ピンのPICが実装できます。このボードにはレゾネータ(またはクリスタル)のほか、RS-232CやUSBのコネクタ、インターフェース変換ICなども実装でき、電源を供給するだけで、通信機能付きのマイコンとして作動します。USBの#137の場合、デフォルトのバス・パワード・モード(USBバスから電源を供給するモード)では、電源を別に用意する必要もありません。
 また、ICSP(PICを回路に実装したままプログラムを書き込むプログラム方式)対応で、PICKEY用のコネクタ(6Pのピン・ヘッダ)も付いていますので、再プログラム時にモジュールやPICを外して、PICプログラマで書き込むという面倒な作業も不要です。PICKEY(FED社)はこのコネクタに直結できますが、モジュラ・プラグをナイロン・コネクタに付け替えるなどしてコネクタ形状を合わせれば、ICD2(マイクロチップ・テクノロジ社)やICD-U40(CCS社)、自作ICSPプログラマなど、ほかのプログラマも使用できます。

PICモジュール
 
 #139はI2C/SPI用のPICモジュールで(もちろん、プログラム次第で他用途にも使用可能)、PIC(16F88)の機能を使うため、特別な変換ICのようなものは実装されていません。I2CまたはSPIの信号はナイロン・コネクタから取り出せるようになっています。通信に関係する信号以外は自由に使用できますので、このモジュールに独自の回路を追加して、I2C/SPIのマスタ/スレーブ・デバイスを作ることができます。


 今回は、アダプタ・ボードの設計のコンセプトやラインナップ、機能などについて簡単に説明しました。次回は各ボードの用途や使用例などについて紹介します。


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投稿者: yoshida 日時: 2007年05月23日 16:00 | パーマリンク |TOPページへ   ▲画面上へ

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