●フォト・リフレクタによるライン検出回路
フォト・リフレクタの赤外線LEDに電流を流し、発光した赤外線の光が白紙に反射してフォト・トランジスタが受光すると、フォト・トランジスタのコレクタに反射して届いた光量に応じた電流が流れます。LEDに流した電流と、反射した赤外線を受けてフォト・トランジスタに流れる電流の関係がデータシートで示されています。または前回実測したデータ。
この値を利用してフォト・リフレクタの動作条件とフォト・リフレクタの信号を判定するコンパレータの条件を設定します。
●電源電圧を決める
今回自走車で使用する予定のタミヤのツインモーターギヤーボックスで使用されているモータは1.5Vから3Vの電源電圧で駆動するようになっています。制御装置はPICマイコンを使用します。モータとは別電源として、3.6Vから4.5Vのニッケル水素電池3本もしくは乾電池3本を使用することにします。
●RPR-220の赤外線LEDに流す電流
フォト・リフレクタのRPR-220の赤外線LEDに流す電流は、電池の消耗を少なくするために約5mAとします。その場合のフォト・トランジスタの電流は最大で0.1mAくらいとなります。
LEDに5mAの電流を流すためLEDに直列に接続する電流制限抵抗は、
電流制限抵抗の値=(電源電圧-LEDの順方向電圧降下)/(LEDに流す電流)
= (4.5V-1.1V)/0.005A
= 680Ω
この場合、フォト・トランジスタのコレクタ電流が0.1mAを想定して電源電圧の2/3くらいの電圧降下が期待できる抵抗をフォト・トランジスタの負荷抵抗にします。
負荷抵抗 = (4.5V×(2/3.))/0.0001A
= 30kΩ
実際のブレッド・ボードの回路では30kΩに近い標準の33kΩを使用します。
電圧コンパレータで信号を検出
フォト・リフレクタのフォト・トランジスタの出力は、白紙に対しては反射光が多いのでより多くの電流が流れます。赤外線を吸収する黒線に対しては、流れる電流の量が少なくなります。そのためフォト・トランジスタのコレクタに接続された負荷抵抗の電圧降下が少なくなりフォト・トランジスタのコレクタの電圧が上昇します。
この変化した電圧を、基準電圧源とで大小を比較して白紙か黒線かを判断します。この基準電圧とフォト・リフレクタの出力を比較するため、コンパレータと呼ばれるICを使用します。コンパレータの代わりにOPアンプを使用しても同じことができます。電圧コンパレータはLM293を使用し、OPアンプのLM358に差し替えて同じテストしてみました。写真はLM358をセットした状態です。
基準電圧はシンプルにするため、電源電圧を1kΩと2.2kΩの可変抵抗で分割して得ます。0V近くから電源電圧の約2/3くらいまでの範囲で設定することができます。両方の比較回路に同じ基準電圧を使用しています。
具体的な回路構成をブレッド・ボードの写真で示します。拡大すると実物より大きく表示されます。またLM358(OPアンプ)、LM2903(電圧コンパレータ)は8ピンDIPのパッケージで回路図に示したピン番号に接続してください。回路図には書いてありませんが、4番ピンGNDで8番ピンが電源VCCです。
●テスト
ブレッド・ボードにセットした2本のRPR-220の上に、白紙に3mmから20mmまでの太さの黒い線を用意します。黒い線を描いた白紙をスタンドでRPR-220の上にかざして、ブレッド・ボードを移動してモニタのLEDの点滅の状況、PRP-220(フォ・トリフレクタ)のフォト・トランジスタのコレクタ電圧の変化の様子も調べます。
●黒い線を引いた白紙
白いボール紙に3mm、5mm、10mm、20mmの太さの線をゼブラのハイマッキーで引きました。両端をマスキング・テープでカバーし線を引いた後にマスキング・テープをはがした状態です。3mmと5mmの線の間は25mmですが、ほかの線の間は30mmで引きました。
●ボール紙をスタンドで固定
スタンドのクリップにボール紙をクリップして、RPR-220から6mm位離れた高さに調整します。白いところではモニタのLEDが点灯し、黒い線の場所ではLEDが消灯するように2.2kΩの半固定抵抗を調整します。ブレッド・ボードを移動した場合のモニタLEDの点滅状況、センサの出力電圧の状況などを調べます。次回は、調整方法やテストの具体的な結果を示します。
