マイコン・コントロールのキャタピラで動く自走車を作ります
●フォト・センサについて
自走車の制御を行うマイコンのための、センサやモータ制御回路などの検討を今回から行います。
自走車の機能の一つには、白地に描かれた黒い線をトレースするライン・トレース機能を用意します。このライン・トレースのためには、白地に描かれた黒い線を検出する機能が必要となります。
この黒い線の検出には、赤外線発光ダイオードとフォト・トランジスタを組み合わせた反射型フォト・センサを利用します。ローム社のフォトリフレクタ RPR220を使用します。ローム社では反射型フォト・センサをフォ・リフレクタと呼んでいます。
右側の白く見えるのが発光ダイオードで、左側のフォト・トランジスタは可視光遮断のフィルタが内蔵されているため赤黒く見えます。各ピンの機能についてロームのデータシートから該当部分を抜き出し次に引用しました。
(1)、(2)が赤外線LEDに接続されています。(2)のほうをマイナス電源側に接続、このLEDに10から20mAくらいの電流が流れるように、LEDと直列に電流制限抵抗を接続します。赤外線LEDが点灯され反射面で反射された赤外線を受光するとフォト・トランジスタの(4)(コレクタ)、(3)(エミッタ)間に電流が流れます。
赤外線LEDに流れる電流とフォト・トランジスタに流れる電流の関係は、データシートによると次のようになります。
IFが赤外線LEDに流す電流です。IcはLEDからの反射光を受けてフォト・トランジスタに流れる電流です。具体的な測定条件は、次に示すように標準白紙(反射率90%)を用い反射板とセンサの間を6mm離して測定します。
このLEDとフォト・トランジスタに流れる関係をチェックします。チェックのための回路を次に示します。
R1、R2の両端の電圧をディジタル・マルチメータで測定します。回路図のR1、R2の抵抗値はそれぞれの抵抗値を三和のPC5000(ディジタル・マルチメータ)で測定した結果です。
この回路を次に示すように、ブレッドボード上に構成し、VR1を調整して赤外線LEDに流れる電流を調整します。回路図とブレッドボード上の部品の配置と右左が反転しています。回路図は基板を裏から見た状態になっています。
2台のディジタル・マルチメータで、R1、R2の電圧降下を測定した結果です。
反射板の紙は手持ちの白紙で一番白いものを使用しました。
上記のIF&Icのデータシートの値とばらつきの範囲で同様な値となっています。
赤外線発光ダイオードに10から20mAの電流を流すと、0.25から0.6mAの電流がフォト・トランジスタに流れています。大体この範囲が利用しやすい範囲ですが、消費電流が少し大きいので消費電流の削減の工夫も計画しています。
このデータを基に、このセンサのLEDに流す電流と、フォト・トランジスタに流れる電流を検出するための負荷抵抗(R2)の値を決めます。次回は、今回の測定結果(またはデータシートの値)に基づき具体的なラインの検出回路を考えます。
