前回組み立てた制御回路の調整と、白地と黒地の反射率の差によるフォト・リフレクタの出力の状況を確認します。測定結果の内、黒線の幅が20mm、10mm、3mmのものについてEXCELでグラフ化したものを示します。
●測定点
各図のX軸の値はフォト・トランジスタの位置を示しています。そのため、+15mm、+10mmの位置ではフォト・トランジスタよりマイナス側に設置された赤外線LEDが黒線の影響を受けます。一方、-10mmのほうで赤外線LEDは黒線の影響を受けない状態になっています。測定値は、黒線を描いているボール紙のゆがみや、センサの向きの振れなどで1,2割変動します。
●20mmの黒線の場合
20mmの黒線の場合、黒線の中心付近では赤外線LEDからの反射が少なくなり、出力電圧は大きくなります。白紙の部分では反射光を受けてフォト・トランジスタ電流が増加するので、出力は1V以下になります。
●基準電圧の調整
基準電圧の調整は、前回示した回路図の2.2kΩの半固定抵抗を調整してLM358の2番、6番ピンに接続されているOPアンプの-入力端子の電圧を調整します。この端子に入力された電圧が基準電圧となり、3、5番ピンのOPアンプのプラス入力端子に接続されたフォト・リフレクタの出力と比較判定されます。ここでは、基準電圧を1Vに調整しました。この調整により、前回の回路図に従いフォト・リフレクタが黒線を検出するとモニタのLEDが消灯し、白紙上に戻るとモニタのLEDが点灯するようになります。
(図の曲線は、EXCELによる補間で見やすくするために設定したものです。必ずしも同じになるとは限りません。またばらつきも大きいので全体の傾向を把握する参考と考えてください)
●10mmの黒線の場合
20mmの黒線の場合、黒線の中心近くでは2V以上の電圧になりますが、10mmの黒線では1.3Vから1.4Vくらいにしかなりません。
●3mmの黒線の場合
3mmの黒線の場合、黒線の中心部分の極わずかな範囲で出力が1.2Vくらいまで上昇しました。しかし、少しでもずれると0.4V以下の電圧まで下がります。自走車のライン・トレースを安定に制御するにはにはもう少し太い黒線が必要です。
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●反射がないと電流が流れない
このフォト・リフレクタのフォト・トランジスタには、赤外線以外を遮断するフィルタが内蔵されています。反射板を外してフォト・リフレクタを蛍光灯の照明に向けてもフォト・リフレクタのフォト・トランジスタには電流が流れません。出力はほぼ電源電圧まで上昇します。蛍光灯の可視光の影響は受けないようになっています。照明を白熱灯にすると、白熱灯の赤外線に反応します。
反射板との距離も、近づけすぎるとフォト・トランジスタのセンサに反射光が入らないので、白紙のところでも黒と判断してしまいます。テスト時の反射板とフォト・リフレクタの先端の距離は6mmくらいになるようにしました。距離が離れると光量が少なくなります。距離の二乗に反比例します。センサと反射板の距離も変化させて確認してみてください。
次回は自走車にこのセンサをセットする方法を検討する予定です。
