第2回目は、実際に東芝TA7252A(モノラル)ICを使ったオーディオ・アンプ・キットの基板製作の部分を説明します。まずバラック(ケースに入れない状態)で作って、動作の確認をします。次の第3回では、ケースに入れます。
(3) まずは基板の製作
オーディオ・アンプの製作の手順は、次のとおりです。この順で説明します。
・基板に部品をはんだ付けする
・基板にスピーカ等外部部品を取り付ける
・バラック状態でテストしてみる
・正式にスピーカ・ボックスに(ケース)入れる
それでは、基板の作成から始めましょう。
製作は付属説明書に書いてある実体配線図を見ながら行います。
専用基板には部品の番号が印刷してあるので、おおざっぱに、どの部品がどの位置かを確認してから、作業を始めましょう。
基板には背の低い部品の抵抗器からはんだ付けします。
コンデンサには極性があるので、逆向きにつけないよう注意してはんだ付けします。大きな電解コンデンサの取り付け穴は複数あるので、コンデンサが安定する位置にはんだ付けします。電解コンデンサC5、C7は部品表では耐圧35Vでしたが、実際は25Vのものが入っていました。
IC(TA7252AP)に貼られている絶縁(熱伝導)シートは、はがさずにヒート・シンクを取り付けます。ヒート・シンクとICは付属のネジでとめ、ICを基板にはんだ付けします(ヒート・シンクを先に取り付けると、基板へのはんだ付けは正しい方向にしかできないので安心です)。

《実体配線図部分の抜粋》
(4) 基板と接続
ここで部品の取り付けが完成した基板は、うまく動作するかテストするため、別途用意した外付け部品を取り付けます。これが動作するかのテスト構成になります。
(a) 電源端子配線
ここでは9V電池を使うため、電源スナップを使用し、赤黒線を基板の所定の場所に取り付けます。+-極性を間違えないようにします。
(b) 出力端子にスピーカを接続
「プラグ付きスピーカ」を使用したため、イヤホン・ジャック(モノラル)を取り付けます。
(c) 入力端子に入力用プラグを接続
イヤホン用プラグ付きシールド・ケーブルを配線します。
下記の写真のように基板のテスト構成が完成します

《テスト構成が完成》
(5) 基板がうまく動作するか確認する
動かす前に、もう一度基板を目視チェックをして間違いないか確認します。これは重要です。問題なければ、基板上のボリュームVR1を左一杯に回して、音量を最小にしておきます。
動作しているラジオなどのイヤホン・ジャックに、この基板から出ているアンプ入力端子のプラグを差し込みます。外部スピーカを基板の出力端子に接続して、電池を接続します(スイッチがないので、すぐ動作する)。
基板のボリュームを回してスピーカから音が出るかどうか確認します。音が出たら完成です。出力が最大約6Wなので、室内ではかなり大きな音になります。

《電池やスピーカを接続して動作確認》
これでバラック・セットでの仮動作確認は終了です。
ここからは、筆者の当初の目的の、マイコンからの音がスピーカから出て動作するか確認してみました。同様な利用方法を考えられている方は参考にしてください。
アンプに接続するマイコン基板は、トランジスタ技術2007年1月号の付録MSP430-CQ基板です。このオーディオ・アンプを接続する理由は、一般的にマイコン基板単体が出す音はあまり大きくないためです。このアンプで試してみて、十分大きな音が出ることを確認しました。

《左がマイコン基板。この出力をアンプの入力として接続》
うまく動作したので、第3回(最終回)はこの基板をスピーカ・ケースに入れます。
