超厚膜ハイブリッド・チップを組み立てる
最初は、端子の取り付けです。 端子には、0.6mmのスズ・メッキ線を使用しました。基板の表面にスズ・メッキ線をはんだ付けしていきます。
次は、MOSFETをはんだ付けします。 今回取り付けたのは、オン・セミコンダクターNTR4501NT1GというNチャネルMOSFETです。 VGSのしきい値電圧が、最大でも1.2Vと低電圧なのが魅力です。
あとは、端子の長さを切りそろえてできあがりです。
超厚膜ハイブリッド・チップを使ってみる
できあがった「超厚膜ハイブリッド・チップ」を早速使ってみましょう。 サンプル・アプリケーションは、マイコン制御のDC-DCコンバータです。
使い方は、いたって簡単です。 端子の配置をTO-220型と互換性のある順番にしたので、MOSFETを差し替えるだけで、実験を行うことができます。
実験の結果、超厚膜ハイブリッド・チップを使うと、TO-220型のMOSFETを使った場合に比べて、DC-DCコンバータの性能が良くなりました。 これは、VGSのしきい電圧が低いのに加え、ゲートでの入力容量が小さいという要因によると思われます。
端子の取り出し方を工夫する
先に紹介した方法で超厚膜ハイブリッド・チップを作ると、MOSFETをはんだ付けした際に、端子部分のはんだまで融けて、せっかく苦労して取り付けた端子がとれてしまいます。
また、今回の例のようにソケットを使うのではなく、超厚膜ハイブリッド・チップを直接はんだ付けする場合にも、はんだが融けてしまう心配が残ります。
そこではんだゴテの熱を加えても端子が取れないように、0.8mmの穴を開けて、そこにスズ・メッキ線を通してカシメました。
穴あけには、前回紹介したミニルータに0.8mmのドリルを取り付けて使用しました。 端子と部品のはんだ付けをして、できあがりです。
この方法のほうが、端子がしっかりと固定されるので安心ですが、小さい穴あけをする工程が増えてしまいますので、 細いドリルを扱いなれていない方には、おすすめできません。
いかがだったでしょうか。 この程度の基板であれば、エッチングなどしなくても銅箔を直接削ることによって作成することができます。 ただ、もっと部品点数の多いハイブリッドICが欲しくなった場合には、エッチングによって基板を作成したほうがよいでしょう。
