ボイス・レコーダ(音声録音再生)のキットの第2弾は、防犯・セキュリティ用人体センサ付音声合成装置キットの製作です。今回は、ジャパンエレキット製のモーション・センサの人体検出で、あらかじめ録音した音声を発声させるキットを作ってみました。
回路構成は録音再生ICとモーション・センサ(松下電工製スポットタイプ[1408])をPIC12F509マイコンで制御するものです。
商品名: 音声合成付き人体検知キット[1404]
キット購入時には人体検出する松下電工のセンサと最大60秒間メッセージ仕様の音声録音ICを選択しています。このキットの説明によると、録音したメッセージは電源を切っても100年間保存されます。
1.製作
まず、部品をチェックします。感光基板や大きな音声合成IC、8ピンのPICマイコン、抵抗、コンデンサ、センサなどがあります。電池ボックスはスナップ・ケーブルで接続します(電源スイッチはついていない)。

付属する基板は感光基板なので、部品面にシルク印刷はありません。そのため、製作は説明書に入っている基板の配置図を見ながら行います。
最初は背の低い抵抗器からになりますが、10kΩを2個のみ基板に寝かせて使います。残りの抵抗器は立ててはんだ付けするために、ここではやりません。ICソケットのところに抵抗器の切れ端でジャンパ線を作って1か所はんだ付けします。
引き続き、向きを注意しながらICソケットを2個、半固定抵抗、セラミック・コンデンサを取りつけます。
コンデンサ・マイクやスイッチ類も取りつけます。押しボタン・スイッチの赤は「START」として左側に、青は「STOP」として右側に取りつけます。
次は、抵抗器と向きを注意しながらダイオードを折り曲げて立ててはんだ付けします。
LEDについても極性を注意してはんだ付けします。
さらに極性に注意しながら、電解コンデンサおよび、電源スナップ・ケーブル、スピーカのケーブルをはんだ付けします。
センサはケースに取りつけるなどを考えている場合は、このように基板に取りつけないで、ケーブルで出すようにしています。センサは基板に直接はんだ付けすると、基板を立てて使うことになります。
二つのICは方向を確認しながら、ICソケットに取りつけます。もう一度、部品の取りつけが正しいか確認します。確認が完了するまでは電源など入れてはいけません。
ここまで、説明書の誤りと思われる個所がありました。パーツ・リストに載っている1kΩが1個余ります。また、購入時に指定するため、センサ・モジュールや音声合成ICについてはパーツ・リストに掲載されていません。
2.動作
動作の確認をするために、基板のスライド・スイッチは選択スイッチSW1(大きいICのそば)を下の「REC」側の録音にします。また、スライドの入力スイッチSW2(小さなICのそば)を下へ「スイッチ」側にします。単三電池4本用意し電池ホルダに取り付け、コネクタで基板に接続します。スイッチの方向は基板にシルク印刷がないので、マーカペンなどを使って何らかの表示を行ってください。
スイッチによる録音再生の確認をします。この状態で「START」の赤ボタンを押して、赤LEDの点灯を確認しながらマイクに向かって何か話します。「STOP」の青ボタンを押して録音を停止しすると、LEDが消灯します。次に選択スイッチSW1(PLAY/REC)スライドスイッチをPLY側(再生側)にします。
「START」の赤ボタンを押すと、再生が開始され、赤LEDの点灯しながら今録音した内容がスピーカから流れてきます。録音した長さ分の再生完了または「STOP」の青ボタンを押すと再生を停止し、LEDも消灯します。
再生メッセージの音の大きさは基板の半固定抵抗器で調節できます。
スイッチで動作確認したら、次は選択スイッチSW1(PLAY/REC)スライド・スイッチを上に上げ、PLAY側(再生側)のまま、センサによる動作確認をしましょう。
センサを動作させるために、入力スイッチSW2(センサ・スイッチ)を上にしてセンサ側にします。センサの前に人が立ったり、手でさえぎるとメッセージ再生が始まります。
選択スイッチSW1(PLAY/REC)スライドスイッチをREC(録音)のままセンサ設定より後にすると、センサ動作で録音モードのなり、メッセージが消えてしまうことがあるので、操作上の注意が必要です。
センサの仕様によれば、この人体センサは電源を入れてから30秒間は安定しないようです。また、センサはこのキット購入時に松下電工の複数のものを選択できます。
このキットの待機時の電流は2mAで、再生中は最大60mAとなっています。
動作することがわかったので、何かのケースに入れましょう。筆者は案内メッセージ・ボックスとして持ち運べるよう、次のようなケースに入れました。センサ部分はケースに穴をあけて先端だけ出してあります。電子レンジ用のこのケースははんだゴテで穴は開きません(念のため)。
このセットの前に立つと、あらかじめ録音したメッセージを出すことにしました。
3.その他前回のボイス・レコーダと同様に音量は小さいような気がします。防犯・セキュリティ用となれば、驚くほど大きな音がでるかと思っていました。でも、ある程度の音量はありますので、基板の半固定抵抗器で調節し、このままでも静かな事務所などで使えそうです。説明の必要な場所で人が来たときに案内メッセージを出すような用途に向いているような気がします。また。こっそり近づいてくる人の検出などにも使えそうです。
今回使用している音声合成LSI、ISD2560データシートはメーカのページからはなくなっています。データシートは検索してみると、こんなところにありました。
元々、このICはメッセージを分割して使用できるようになっています。ホームページには最大4メッセージの録音・再生ができる仕様のもの、4メッセージの商品JE-ON25も販売されているようです。
後田 敏
