シンプルな信号発生回路作成(1)
OPアンプの増幅回路の基本的な動作を前章(5-1~5)で確認しました。より具体的な動作の確認や、音声に反応する装置のための増幅器のテストなどに利用できる信号発生回路などを考えます。最初にわかりやすく、確実に動作する正弦波発生回路からはじめます。
1kHzくらいの発振周波数の方形波を発振するもの作成します。これは、OPアンプを利用すれば簡単に実現できます。この方形波(パルス波)を高い周波数の成分を阻止し、低い周波数の成分は通過させるフィルタを通して正弦波を発生する回路とします。
今回は、ナショナルセミコンダクター社のオンライン技術マガジン ANALOG EDGE 2004年6月号の記事の回路をもとに構成します。もとの記事は高速アンプを使用し1MHzの高い周波数の発振回路ですが、今回目的にするのは、オーディオ帯域の低周波の発振回路を必要とするだけですので、安価なLM358NのOPアンプで約1kHzの低周波の発振回路に組み替えました。各素子の値を計算しなおした結果を次に示します。
ナショセミの記事には、上記の回路の抵抗を計算してくれるEXCELの表が用意されています。
発振周波数とC1の値を与えれば、上記の図のC2、C3、R5、R6および(EXCELの表ではR1となっているが上記では)R4の各素子の値が計算されます。抵抗値は1%精度の抵抗として購入できる物の値が示されています。
ここでは、目安になる正弦波の信号が得られればよいので、安価な5%精度の抵抗で入手できるものを考えています。とくに、今回のテストでは手持ちの近似のもので間に合わせたので、新たに購入する場合より5%精度でも近似の抵抗が入手できます。
R1は71.5k、R5、R6は11.3kとなっています。5%のカーボン抵抗では75kと12kが近似の抵抗になります。手元に60k以上100k以下の抵抗がなかったので多回転の半固定抵抗(500k)を使用し、12kの代わりに10kの抵抗でテスト回路を組みました。
コンデンサも0.02μFのコンデンサがなく、0.01μFがあったので、これを並列に接続し使用しました。
ブレッドボードに組んだ正弦波発振回路
半固定抵抗を調整し約1kHzで発振しているときの出力をディジタル・オシロスコープに表示しました。電源は電池またはAC-DCアダプタで4V~12Vくらいの電圧のものを使用します。
正弦波発振回路から出力された正弦波
