最近、二つの新しいD級アンプ基板が売られているというので試してみました。今回紹介するD級アンプは、ワンチップでステレオ動作するものです。
入手したD級アンプ基板は二つあって、写真の上が秋月電子で販売するD級アンプ基板(完成品)、そして写真の下がストロベリー・リナックスで販売している基板(要製作)です。
1.秋月電子が販売する「D級アンプモジュール」
最初の秋月電子が販売する「D級アンプモジュール」は、新日本無線製D級アンプIC NJU8755を用いた基板組立て済み(完成)1.1Wステレオモジュール基板です。 動作は同メーカのアプリケーション・ノートに詳しく書いてありますので、参照ください。
1.1 製作
購入した基板に追加する部品はありません。スピーカへの出力はBTL出力となっており、LC型ローパス・フィルタがついています。この基板にはんだ付けされたD級アンプのICは単一電源にてステレオ動作します。基板には5Vの三端子レギュレータが取り付けられていますので6V以上の電源で動作します。
基板には電源オン(もしくはOFF)時にスピーカから大きな音(クリック音、POP音)が出ないように、スタンバイ・スイッチとMUTEスイッチがついています。
なお、入手した基板付属説明書の回路図はちょっと不鮮明なので現物を見ながら確認しました。
使用した電源は同店で販売している「超小型スイッチングACアダプタ 6V-1.8A」です。この電源アダプタは、そのままこの基板のコネクタに接続できます。
1.2 出力端子をオシロスコープで観測
では、動作させて波形を観測してみます。入力端子に1kHzのサイン波を入力、出力端子に15Ω抵抗を並列にした7.5Ωを取り付けます。これはスピーカの代わりです。
(1) スタンバイ・スイッチとMUTEスイッチをON(基板外側)にして電源アダプタを接続し電源をONします。
(2) 入力側のボリュームを下げておいて、スタンバイ・スイッチとMUTEスイッチをOFF(基板内側)にします。
(3)入力ボリュームを上げ、出力端子の波形を観測します。
LPFを通した後の出力波形は、入力と同じサイン波が観測できます。
よく見ると、出力波形にはPWMのキャリア周波数約350kHzが乗っています。
この部分を拡大してみましょう。この波形写真は入力信号をゼロの無信号状態で出力を観測したものです。この出力波形はMUTEスイッチON/OFFには関係なく出ています。
1.3 その他
ゲインの調整には「基板上の抵抗器を交換」と書いてあります。使用部品はチップ抵抗、チップ・コンデンサです。ゲイン調整のR1とR2、カットオフ周波数の調整のC1とC2は写真に示すように入力端子の近くにあります。
続きの1.1Wステレオ動作のレポートは、今回もほかの人にお願いすることにします。
引き続き、第2回目はストロベリー・リナックス製のD級アンプをレポートします。
後田敏
