今回、OPアンプによる増幅回路のシミュレーションを行います。リニアテクノロジー社の実際のシミュレーション・モデルを利用してその特性を確認してみます。
LT1013
単一電源の一般的な汎用OPアンプの例としてLT1013の、周波数特性、信号振幅の様子などを確認してみます。
このOPアンプを用いて、10倍の反転増幅器を次のように回路図ウィンドウに作成しました。
反転増幅器の増幅率
LT1013のマイナス入力に接続されているR3のフィードバック抵抗とR4入力抵抗の比で、この回路の増幅率が決まります。
反転増幅器の増幅率=R3/R4=20k/2k=10
dB表示では20dBの増幅率となります。
プラス入力に電源電圧÷2の電圧を加えます。
R1、R2で電源電圧を分圧し、OPアンプのプラス入力端子に加えます。これにより、入力が0のときの出力は、電源電圧の1/2になります。
周波数特性の確認
メニュー・バーのSimulate>Edit Simulation CMDを選択してシミュレーションの設定を行うダイアログを表示し、AC Analysisを選択し次のようにシミュレーション条件を設定しまします。
このシミュレーションは、
.ac oct 100 100 1000Meg
のコマンドを実行した結果です。
次に、この回路に初期値0.01Vの正弦波を加え、時間とともに振幅を増大させます。そのために正弦波の減衰係数をマイナスの値で設定します。入力に0.01Vより増大する正弦波を加え出力が電源電圧に対してどの程度の大きさまで振れるか確認します。
信号源のV2のシンボルをマウスの右ボタンでクリックし、次の信号源の設定ダイアログを表示します。
出力は電源電圧まで振れない
シミュレーション結果を次に示します。
レール to レール
LT1490はレールtoレールと呼ばれるデバイスで、出力信号が電源の両端まで振れるようになっています。プラス/マイナスの電源が電車の2本のレールで、出力がその2本のレールの一方からもう一方のレールまで振れるということ示しています。
OPアンプ(U1)をLT1490に変更し、同様にシミュレートしてみました。Thetaの値の絶対値を小さくすると、出力の増大の変化が小さくなります。今回はLT1013の時のTheta=200から150に変え変化を少し緩やかにしました。また、電源電圧まで出力が振れますので、出力が飽和するまで少し余計に時間がかかります。シミュレーションの時間を5ms追加して25msにしました。
高速OPアンプ
高速のOPアンプとしてLT1632に変更したAC解析の結果を次に示します。LT1013と同じ条件でシミュレーションしました。
LT1632は高速対応ですので、500kHzくらいまでフラットな周波数特性を示しています。LT1013の場合は20dBの増幅率が得られているのは、1桁少ない50kHzくらいまでとなっていました。
