リニアテクノロジー社のOPアンプのモデルのほか汎用のモデルも用意
LTSPICEのOPアンプのライブラリには、リニアテクノロジー社のOPアンプのモデルが備わっています。したがって、リニアテクノロジー社のOPアンプを使用する場合は実際のモデルが利用できます。その他に、他社のOPアンプであってもSPICEモデルが用意されていれば、それを取り込んで利用できる仕組みが用意されているので困りません。
その他にも、ニーズに応じて必要なモデルを設定できるユニバーサル・オペアンプ・モデルが容易されています。必要とする任意の特性を設定して自由に回路の検討を行うこともできます。
電圧源、電流源も豊富
電源、信号源についても、Voltageと呼ばれるDC、AC、パルス、正弦波、PWLなど多種のパターンのテスト信号を発生する電圧信号源、当然のことながら回路へ電力を供給する電力源としても利用できます。
eの名称の外部電圧で制御できる電圧源、bv(Arbitrary behavioral Voltage source)はテストに必要な電圧源の挙動を自由に設定できる電圧源も用意されています。電圧源と同様に電流源についてもcurrent( DC、AC、パルス、正弦波、PWLなど)、g(Voltage dependent current source)、bi(Arbitrary behavioral current source)などの機能が用意されています。入門編では、Voltageを利用することで足ります。
汎用OPアンプによるOPアンプの動作確認
新しい回路図ウィンドウを開き、コンポーネントを追加します。コンポーネントの選択ウィンドウでOpampsのフォルダを選択します。LTの頭文字をもったリニアテクノロジー社のOPアンプのリストが300種以上続いて、SPICEのマクロモデルを利用する時に使用するopamp、opamp2に続いて、最後にある今回使用するUniversalOpamp2を選択します。
OPアンプのシンボルの上にマウス・ポイントを載せ、右ボタンをクリックすると次のダイアログ・ウィンドウが表示され、UniversalOpamp2の仕様を設定できます。レベル1、レベル2、レベル3a、レベル3bの4種類から選ぶことができます。今回は、1番シンプルなレベル1を選択しました。Visibleをチェックしておくと、レベルの表示がモデル名の位置に表示されるようになります。
周波数特性のシミュレーション条件を設定
電源と0.1Hzから100MHzまでの周波数特性を調べるための信号源として、Voltageのコンポーネントを二つ取り出します。V2は10Vの電源に設定します。電源とOPアンプのプラス電源の入力はラベルを使って共通に接続されていることを示します。
シミュレーションの設定
今回のAC解析は0.1Hzから100MHzまでの周波数特性を調べるので、スタート周波数を0.1Hz、掃引を終わる周波数を100MHzに設定します。LTSPICEの場合は、mもMもミリを表すので、メガはMegと表示してあります。
ダイアログで入力した結果に基づき、.ACで始まるSPICEのコマンドが生成されます。
OPアンプ単体のシミュレーション結果
OPアンプが裸の状態での周波数特性を確認してみました。DC、低周波数の領域では非常に大きな増幅率(ゲイン)が得られています。周波数が大きくなるにつれてゲインが低下しています。10Hzから6db/octの割合でゲインは減少し、10MHzでゲインは0になります。
非反転増幅器について、増幅度の周波数特性をシミュレートしてみます。次に示す非反転増幅器の増幅度は、
増幅度 = (R1+R2)/R2=(100+10)/10=11
となります。
増幅度は1MHzの周波数まで一定な増幅度が得られていますが、それ以上の周波数では増幅度が落ちています。この現象は裸のOPアンプのゲインの現象に基づくものです。
<神崎康宏>
