LTSPICEには、電圧で制御できるスイッチがコンポーネントして用意されています。シミュレーション時に回路のオン/オフを任意に行うことができるようになります。オン/オフ制御の電圧源は、Voltage電圧源のPWL機能を利用します。
トランジスタのオン/オフを行うスイッチ
電圧制御スイッチ(Voltage controlled switch)は、次に示すようにスイッチの端子と電圧制御用のプラス、マイナスの電圧入力端子をもっています。
スイッチ部
デフォルトでスイッチが閉じている時のオン抵抗は1Ωで、スイッチがオフの時はオプションで1E-12に設定されている1/Gminとなります。オン抵抗は0に設定することはできません。ゼロを設定したい時はゼロでない十分小さな値を設定します。
電圧制御部
電圧制御部に加わる電圧が、パラメータVt(スレショルド電圧)で設定された電圧を超えるとスイッチがオンとなり、Vtの設定値より電圧が下がるとスイッチはオフになります。パラメータVhを設定することで、スイッチのオン/オフする電圧にヒステリシスをもたせることもできます。
テスト回路
次に示すトランジスタの回路で、電圧制御スイッチ(Voltage controlled switch)の動作を確かめてみます。
Q1のトランジスタは電圧制御スイッチで、ベース電流のオン/オフによりコレクタ電流がオン/オフされOUTの電圧の変動を確認します。
S1は今回テスト対象の電圧制御スイッチです。
V2は電圧制御スイッチのオン/オフを制御する電源で、PWLにより出力を制御しています。
V2の設定
V2の電源ソースの設定はPWLをチェックし、つぎにAdditional PWL Pointsのボタンをクリックします。
0.0s 0.0Vこのように時間と電圧の組み合わせを任意に作成できます。つまり、任意の時間に任意の大きさの電圧の波形を作ることができます。
1.0s 0.0V
1.1s 4.0V
2.0s 4.0V
2.1s 0.0V
4.0s 0.0V
S1の設定
電圧制御スイッチのSWの名称をTR-SWと変更しました。この名称を.Modelディレクティブで指定しこのスイッチの特性を設定します。
TR-SWのデバイスはSW(電圧制御スイッチ)でスレショルド電圧が2Vであることを示します。
.Model TR-SW SW(Vt=2.0)
以上の設定を行ってシミュレーションを実行します。
実行結果
<神崎康宏>
