前回(44)では、反転増幅器の入力インピーダンスについて検討しました。今回は、非反転増幅器の動作を検討します。今回もLTSPICEで動作を確認し、ブレッドボードで実際のデバイスを利用して確認します。
非反転増幅器の基本形
次に示すように、LM358を非反転増幅器として構成します。電源は±12Vの2電源で、V3のVoltageを信号源として1kHzの正弦波、AC解析用のAC信号源としています。このAC信号は、1V(ピーク電圧)と設定しています。
非反転増幅器の増幅率
非反転増幅器の増幅率は、
G=(R1+R2)/R1
と計算されます。この回路では、
(10k+100k)/10k=11
となります。1Vの入力信号は11Vになることが想定されます。
過渡解析(Transient)を選択し、シミュレーションの時間を1kHzの正弦波が10サイクル続く10msと設定します。
シミュレーション結果
シミュレーション結果は、次に示すように、入力の波形のピーク値が1V、出力波形のピーク値が11Vと入力信号が11倍に増幅されているのが確認できます。
抵抗のボリュームを接続すると
前回のシミュレーションでボリュームに反転増幅器を接続すると、反転増幅器の入力インピーダンスがボリュームの動作に影響を与えていました。次に示すように、前回テストしたボリュームを二つ並行に接続して一方を非反転増幅器に接続しました。
非反転増幅器の入力インピーダンスは大きい
非反転増幅器は入力インピーダンスが大きく、ボリュームに接続しても大きな影響を受けません。二つのボリュームの出力は重なって一つになっています。同じ図に二つのボリュームの出力の値の差を合せて表示してあります。ほぼ0Vの直線(青)となっています。
非反転増幅器は前段の出力に影響を与えない
抵抗のボリュームに接続しても、前回テストした反転増幅器のように入力抵抗の出力に影響を与えません。これは、入力インピーダンスが大きいためです。とくに次に示すゲイン1倍の非反転増幅器をボルテージ・フォロアと呼び、インピーダンス変換のために利用します。
<神崎康宏>
