電圧制御電圧源でOPアンプを作る
LTSPICEの場合は制限がありませんので、実際のOPアンプのモデルを複数利用できます。しかし、ほかの無償で利用できる試用版のシミュレータは制限がありますので、利用できるノードの数などが限られています。
その場合、次に示すような電圧制御電圧源を利用したOPアンプのシンプルなモデルでも、十分目的が達成される場合が多くあります。
ここでは、電圧制御電圧源でOPアンプの動作をシミュレートします
OP+INがOPアンプのプラス入力、OP-INがOPアンプのマイナス入力です。出力はOP-outとなっています。E1で1000倍(60dB)、E2で1000倍(60dB)合せて1,000,000倍で120dBの増幅率となっています。
R1、C1はOPアンプの周波数特性を10Hzのカットオフ周波数をもつように設定しています。このCR回路の前後を二つの電圧制御電圧源で挟んだのは、このCR回路の特性が前後の回路の影響を受けないようにするためです。
E1を120dBに設定することは可能です。その場合、E2を省いてしまうと次に接続する回路のインピーダンスによって出力が変化する場合が生じます。そのため、E2がゲインを1としても次の回路との緩衝機能としの役割を果たします。
周波数特性
このOPアンプの周波数特性を次に示します。1Hzから10MHzまでの周波数特性を次に示します。
このフィードバックのない回路、オープンループの周波数特性の曲線を確認すると、次のようになります。
ゲイン 帯域 バンド幅(ゲイン×帯域)
0dB 1 10MHz 10MHz
20dB 10 1MHz 10MHz
40dB 100 100kHz 10MHz
60dB 1000 10kHz 10MHz
80dB 10000 1kHz 10MHz
100dB 100000 100 Hz 10MHz
ゲインと帯域の上限値の積は バンド幅と呼ばれる値で10MHzのように一定になります。
フィードバック回路を追加
上記の回路にR3、R2のネガティブ・フィードバック回路を追加して、1kHzの正弦波を加えました。5Vの信号を加えると、15Vに増幅されています。
また、実際のモデルでもオープン・ループのゲインが周波数の増加に従いゲインが減少する理由がよくわかり、極(ポール)を具体的なものとして確認することができます。
LTSPICEの場合、制限がありませんので、必要な数、実際のモデルを利用できます。今回の説明のように、電圧制御電圧源を使用して目的に応じたシンプルOPアンプのモデルを作ることは、制限逃れのため利用する必要はありませんが、OPアンプの機能を理解するためには役立ちます。
