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連載キットで作る(58) 音声スイッチの作成(11)

音声スイッチで自走車を制御
前回のTA7291Pの回路での出力の状況
   前回、TA7291Pと音声スイッチを組み合わせてテストを行いました。少々動きが鈍いのでモータに加わる電圧などを確認しました。前回の回路図では勘違いから制御部とモータ電源(VS)の電圧の値を逆に記入していました。訂正した回路図を次に示します。
 前回(連載57)のテストでは、モータの駆動を乾電池2本で行っていました。そのため、動きに力不足を感じました。

kt580010.jpg

TA7291Pの制御のためのロス電圧
 TA7291Pは、次に示すように四つのスイッチの切り替えで、モータに加わる電流の方向を変えることによりモータの回転方向を変えています。

kt580020.jpg 

 このスイッチはトランジスタによるスイッチイングで、0.9~1.2Vくらいの電圧降下があります。
      データシートによると、
          VS・プラス側出力間 : 1.0~1.3V
          GND・マイナス側出力間 : 0.9~1.0V
 したがって、VSの電圧から1.9~2.3V低い電圧がモータの駆動電圧となります。そのため、モータの駆動電源に3.0Vの乾電池を使用していると、モータに加わる電圧は0.7V~1.1Vほどになります。モータに3Vの電圧を加えるためには、乾電池は3本必要になります。

TA7291PのVref端子

   TA7291Pの出力を定電圧出力にしてモータを駆動する機能も用意されています。そのためには、定電圧出力の基準電圧をVref端子に加えます。出力電圧は次のようになります。

     出力電圧=Vref + 0.7V

 この端子を使用しない場合、ノイズ対策のためVSと3kΩ以上の抵抗で接続しておきます。
 モータの電源を乾電池3本にすると、自走車もガーガーと言いながら良く走ります。しかし、電池のエネルギーの1/3が制御のためのスイッチのために消費されているのが残念です。

 音声によるスイッチの制御が確認できましたので、次回からはモータ制御などのバイポーラ・トランジスタやFETなどによるスイッチについて検討します。乾電池数本の電力でもスイッチによる損失を10%以下にできないか検討します。

<神﨑康宏>

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