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連載GPSによるナビゲーション(45)秋月のGPSレシーバを組み立てる(12)

GPSレシーバ・ユニットを移動しないと測地系の変更が有効にならない
   前回報告したように、GPSレシーバの測地系がTokyoとなっているため、添付されているGPSレシーバ(GPS-52型)のデータシートに従い測地系の変更のコマンドのメッセージをPCからGPSレシーバに送信しました。送信はGPSレシーバとPCの間をシリアル通信でデータ交換を行うユーティリティ・プログラムGPSVPを使用して行いました。
 しかし、窓から外に出したGPSレシーバの測地系の変更は何度行ってもできません。

PCとGPSレシーバの通信速度変更はできる
   PCとGPSレシーバの通信速度は9600bpsとなっていましたので、通信速度の変更コマンド・メッセージが機能するか、次に示すコマンド・メッセージを送り4800bpsに変更してみました。

gps450010.jpg

 このメッセージを送信すると即座に通信が止まります。GPSVP(PC側)の設定を4800bpsに変更するとGPSレシーバからのデータを受信し表示を再開します。上記の4800を9600にしてコマンド・メッセージを送信すると9600bpsに戻ります。コマンドの送受信には問題ありません。

移動しないと測地系は有効にならない
 メーカーに問い合わせてみると、


   この製品は、元々車載用途として開発された製品であり、停止判定処理を行っています。その影響で、測位を開始した後に固定位置(静止した位置)で測地系変更を行うと、移動するまで位置が変更になりません。そのため、次のいずれかの方法により測地系を変更します。
    1. 測位を開始する前に測地系変更のコマンドを入力する。
    2. 測位を開始した後に測地系変更のコマンドを入力した場合は移動する

 

車に積んでノートPCから移動してみる
  車にノートPCとバッテリからAC100Vを得るインバータを積み、電源を投入しWGS-84の設定コマンドを送信してルート246を少し走ってみました。走行中のGPSレシーバからのデータをGPSVPのLog機能でファイルに保存しました。
 保存したファイルをカシミール3Dに「Tool>NMEAファイルの読み込み」を選択し読み込みます。ファイルから読み込んだ軌跡は、ルート246の道路の真中の赤い線となっています。GPSレシーバからのデータの測地系はWGS-84になっています。
 移動しない場合は、GPSレシーバの電源を入れなおし、直ぐに測地系の変更を行うと指定された測地系で測位が行われました。

測地系の確認方法
  カシミール3Dで地図上の経緯度が確認できます。経緯度の測地系もTokyo、WGS-84を選択できます。表示測地系の変更は、メニュー・バーの表示(V)>表示測地系の変更を選択すると、次に示す測地系変更ダイアログが表示されます。

 

gps450015.jpg  マウスでクリックして、選択できる測地系を表示して、WGS-84、Tokyoを選択しました。
 巣鴨のCQ出版のわきの道路の経緯度です。GPSレシーバで測地した場所をマウスで選択して表示される経緯度と比較してみてください。

 

gps450020.jpgTokyo

 
gps450030.jpgWGS-84


  Tokyoに対してWGS-84は緯度が少し大きく、経度は少し少なくなっています。またGPSVPでは経緯度ともに分までの表示で秒は、分の表示の少数以下の値を60倍します。GPSレシーバは、リチウム電池によるバックアップ電源が接続されている場合、変更された測地系が保存されます。
  このGPSレシーバは、別に電源を必要とします。秋月電子通商から直接USBに接続できるGPSレシーバが販売されました。次回は試してみたいと考えています。

<神崎康宏>

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