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連載キットで作る(65) ロームのBD6211モータ・ドライバをテストする(2)

ロームのモータ・ドライバ BD6211の定格
 ロームのモータ・ドライバBD6211の最大定格を、まず確認します。
 BD6211のモータ駆動のための出力電流の絶対最大定格は1Aとなります。BD6212の場合はこの出力電流の絶対最大定格は2Aまでと強化されています。しかしこの出力電流の絶対最大定格の値はICの温度上昇が規定の範囲内の場合で、周囲の温度や放熱の状態によってはこれ以下の値になります。

 また放熱の特性は、チップの形状にもよります。BD6211はSOP8と呼ばれる今回入手したスイッチサイエンスで開発中のボードに載っている表面実装の8ピン形状の物が一番放熱特性が悪く、GNDに接続できる放熱面のあるHRP7と呼ばれる7ピンのチップも用意されています。残念ながら今回入手したものはこのタイプでありませんので、動作条件は十分検討する必要があります。

BD6211で使用できる電圧の範囲
  BD621xは3Vから7Vの間が電源電圧の範囲です。また、電源電圧は、モータの供給電源と制御回路の電源が共通になっています。またこのICには不足電圧保護回路(UVLO回路)が内蔵されていて、電源電圧が2.3V以下になるとモータへの電源供給を停止し、電源電圧が2.5Vを超えると通常動作に戻ります。
 そのため、電源として充電式ニッケル水素電池2本では少し電圧が不足し、この不足電圧保護回路が働いてしまいそうです。そのため、アルカリ乾電池2本で動作のテストをしてみます。

FA-130RAの消費電流
  マブチモーターのFA-130の消費電流は500mAとなっていますが、これは効率が最適に近い回転数のときの消費電流です。最大負荷がかかりモータの回転が止まったとき、トルクも最大になりますが電流も最大になります。その場合、2A以上の電流が流れます。したがって、BD6211でテストする場合は、過大な負荷をかけずに適正な負荷で、回転数を大幅に低下させないようにします。大きな負荷でなければ、連載62、63で示したように0.2Aから0.4Aで動作しています。
 このFA-130RAの消費電流がBD6211の定格をオーバーするとの指摘を読者の方からもうけました。あわせて、サンハヤトのMM-531の2CHモータ・ドライバモジュールがかろうじてFA-130に対応できるとありました。ご連絡ありがとうございます。
 サンハヤトのMM-531はフリースケールのMPC17531AをドライバICとしており、0.7Aの電流出力で、最大定格のピーク電流が1.4Aとなっています。このICを利用したモジュールが浅草技研からも発売されています。後ほどこれらのモジュールについても調べてみます。

BD6211の動作
 BD6211Fのピン配置を次に示します。GNDはマイナスの電源を接続します。VCCは二つありますが共にプラス電源を接続します。上限は7Vです。
 OU1、OUT2をモータの電源端子に接続します。FIN、RINの制御入力によりOUT1とOUT2の電流の流れ方向が変化しモータの回転の制御が行われます。


kt650010.jpgVREFでモータに加わる電圧を制御
   VREFは、ここに加わる電圧の大きさに応じたVCCとの比率でPWM制御を行います。外部にPWMの制御信号を用意しなくても効率のよく発熱の少ないPWMによるモータの制御が行えます。

制御信号と出力の様子
   BD6211Fの制御信号と出力の関係を次に示します。次回にブレッドボードに回路を用意して、まず軽負荷でモータを回転させ制御の様子を確認します。


kt650020.jpgX:         どのような値でもよい                                       
Hi-Z      出力はハイインピーダンスになり回路は切断される
/PWM   負論理で動作するPWM 出力がLのとき通電         
Option     ここに加わる電圧を変化させる                            


<神崎康宏>

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