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連載(34)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(13)

リニアテクノロジー スイッチドキャパシタ電圧反転IC
   マイナス電源の作り方は、プラス電源からコンデンサに充電した後に、プラスの電位に充電された端子を内部のスイッチ回路でGND側に接続し、GNDに接続されていた端子をマイナス電圧の出力とします。このスイッチの切り替えを高速、約10kHzで行っています。
 LTC1144の動作を確認してみます。

 シミュレーション結果をわかりやすくするために、各端子に端子名と同じラベルをつけました。
 負荷を224Ωの負荷の場合と、十分な大きさの抵抗にしてほぼ無負荷のときの二つの状態を比較します。そのために負荷抵抗Rloadの値を変数{XRL}としてシミュレーションします。

LTSP20340010.jpg

 XRLを224Ωと224kΩの値でシミュレーションするために、次のコマンドを指定しました。

.step param XRL list 224 224k

 シミュレーション結果を次に示します。入力電圧は+15Vで、出力は負荷が224kΩと大きな抵抗値の場合は流れる電流値が小さいので-15Vの出力となっています。負荷が224Ωの場合は-12Vと出力が低下しています。

LTSP20340020.jpg OSCの出力は発振しているのはわかりますが、周波数などは読み取れないので次のように拡大して確認します


LTSP20340030.jpg OSCの出力のグラフの部分を拡大し、次に示すように発振波形がよくわかるようにします。
 1波長分の距離を次に示すようにマウスでドラッグすると、ステータスバーに9.9095kHz と発振波の周波数が表示されます。スペックどおりの約10kHzの発振周波数になっています。

LTSP20340040.jpg この発振周波数10kHzは可聴域の範囲なので、ノイズが問題になる場合があります。LTC1144のBoostを+電源に接続すると、可聴範囲外の周波数で発振します。次にその様子を示します。


LTSP20340050.jpg 発振周波数は94kHzくらいの値になっています。単電源からオーディオ信号を扱う2電源のOPアンプの電源を作る場合などはこの機能を利用することで、可聴域のノイズ削減の効果が期待できます。

 次回、シャットダウン信号を作成し稼動状態からシャットダウンしたときの様子をシミュレートします。
<神崎康宏>

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