制御回路 モータ制御(1) 連載(4-1)
今回から数回モータの回転制御の話をします。
模型用小型モータの正逆の回転方向制御、回転の開始、停止の制御を行う具体的な方法を試してみます。
モータのオン/オフは連載2-4で示したトランジスタまたはFETのスイッチ回路が基本となります。回転数の方向制御の一つに、次に示すブリッジ回路があります。
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今回から数回モータの回転制御の話をします。
模型用小型モータの正逆の回転方向制御、回転の開始、停止の制御を行う具体的な方法を試してみます。
モータのオン/オフは連載2-4で示したトランジスタまたはFETのスイッチ回路が基本となります。回転数の方向制御の一つに、次に示すブリッジ回路があります。
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前回提示したモータ制御回路を、、実際に2回路ブレッド・ボード上で組み立て自走車を走らせてみます。
今回は、秋月電子通商で購入したEIC-801Tを使用してテスト回路を組み次の写真のように自走車の上に載せました。
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制御入力値とモータの回転の様子
前回のテスト回路について、制御入力の値をそれぞれ変えて、モータの回転の様子を確認した結果を示します。
測定した値
TA7291Pの制御入力IN1、IN2の設定状態とモータの制御出力OUT1、OUT2およびVS、Vccの電源電圧の様子を測定しました。電源は電池ですので電池の消耗のため測定の開始時期と終了時では電源電圧が変わっています。また、モータ駆動用の電源VSは、モータの稼動状態により停止時の3.1Vから両方のモータが駆動されるときの約2.5Vと大きく変動しています。
測定方法
動き回ると、測定が厄介なので次の写真に示すように500gの巻きはんだのボビンの上に載せて測定しました。ジャンパで右左の入力値IN1、IN2の設定を行いキャタピラが停止、前進、後退か確認します。その後、右左の出力およびVS、Vccの値を手早くPC5000のディジタル・マルチメータで読み取り、記録します。
電池から放出された電力の消費内訳
TA7291Pのモータ制御時の損失について考えます。
前回のモータ駆動時供給電圧とTA7291Pの出力電圧の測定結果をもとに考えます。図に示すと次のようになります。
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リモート・コントロール
今回は自走車のモータをコントロールしている、TA7291P のIN1、IN2の制御入力をリード線で引き出し、手許で前進後退、左右の回転などのリモート制御を行ってみます。
音声スイッチで自走車を制御
前回のテストでは、電源がニッケル水素蓄電池4本で、4.8Vと5.6VのスイッチングAC-DCアダプタの電源で動作を確認しました。次に示す自走車は、制御部の電源が乾電池2本の3Vの電源になっています。
まず、3Vに電源電圧を下げて拍手をカウントするか確認しました。電圧を下げても拍手をカウントアップできたのを確認し、モータのコントロール部と接続します。
EIC-801のブレッドボードは連結できる
EIC-801のブレッドボードは次に示すように、連結して利用することができます。前回テストした音声スイッチとカウンタを1枚のEIC-801に収めたものと、自走車のモータ制御のEIC-801のブレッドボードと連結しました。
TA7291を使用した制御回路では、プラス電源側、マイナス電側でそれぞれ電圧降下があり1.5Vから2V近くの電圧降下となります。そのためモータに加わる電圧は多くても1Vくらいになり、乾電池2本くらいの電源の場合、モータに加わるエネルギーより、TA7291での損失エネルギーの比率が大きくなっています。
トランジスタを探す
調べてみると、手元にあるトランジスタは現在廃品種になっているものばかりで、新しく入手できるものはありません。新しいトランジスタは表面実装タイプが多く、電子工作で容易に利用できる3本足で適切な、新しく入手可能なものを探すのに少し苦労しました。
サトー電気のWebのトランジスタのリストに、個々のトランジスタの定格電流、電圧、電力などが載っています。その中で新しいものを選び、メーカのホームページにデータシートがあり、廃品種になっていないことを確認しました。
誰でも、通信販売で実物を入手でき、データシートはメーカのホームページから手に入れることのできるトランジスタです。そのうち今回は、次に示す2SC4935についてテストしてみます。
前回モータで行った仕事
前回モータで錘をつり上げる実験を行いました。この実験結果について検討します。
それぞれモータで所定の重さの錘を0.5m持ち上げる時間を計測しています。それぞれ持ち上げた仕事の大きさを求めます。
仕事は次に示すように加えた力とそれにより移動した距離によって求められます。
仕事=力×距離
ロームのモータ・ドライバ BD6211の入手
TA7291のモータ・ドライバは損失が大きいので低消費電力のHブリッジのモータ・ドライバを探していましたら、ロームのBD62シリーズが従来のモータ・ドライバより低電圧、低消費電力になっているようなので入手方法がないか探していました。
スイッチサイエンスでこのデバイスを使用した基板を開発中
スイッチサイエンスのおまけのページで、ロームのドライバによるモータ・ドライバを開発中との記事がありました。その上、試作の基板の提供のアナウンスがありましたので、応募しましたら幸運にも一つ送ってもらうことができました。
次に示すように、小さな基板にチップとコンデンサがはんだ付けされています。ピン・ヘッダはこちらで用意したものです。
ロームのモータ・ドライバ BD6211の定格
ロームのモータ・ドライバBD6211の最大定格を、まず確認します。
BD6211のモータ駆動のための出力電流の絶対最大定格は1Aとなります。BD6212の場合はこの出力電流の絶対最大定格は2Aまでと強化されています。しかしこの出力電流の絶対最大定格の値はICの温度上昇が規定の範囲内の場合で、周囲の温度や放熱の状態によってはこれ以下の値になります。
Rohm BD62xxFのPWM制御
BD62シリーズはモータの回転方向の制御のほかに、PWMによるモータの回転数の制御もできます。このPWMのベース周波数は、20kHzから100kHzの範囲です。Arduinoのマイコン・ボードのアナログ出力はPWMで出力されています。利用できないか仕様を比較すると、ArduinoのPWMの出力のベース周波数は500Hzで仕様がマッチしませんでした。
PICのPWM制御はこの周波数をカバーしているので、PICを使用しての制御では問題ありません。Arduinoの場合もArduinoのマイコン・ボードに使用されているマイコンチップのAVRでもカバーしていますが、Arduinoとしての標準機能では範囲外なだけです。当面Aruduinoでテストを想定していますので、Vref入力によるPWM制御を想定します。
PWM制御のため速度制御をしても損失が少ない
下のオシロスコープの画面は、Vrefに0.5Vの電圧を加えたときのモータの駆動電圧OUT2を調べたものです。罫線のメモリの1目盛分が1Vとなっていて、その間を5等分した目盛、1目盛が0.2Vとなっています。緑色のラインがVrefの電圧で、この表示では0.5Vの値です。
BD6211のArefの制御信号をArduinoで作る
BD6211の速度制御は、回転方向を制御する制御端子でPWMにより行うことができます。この端子に加えるパルスは20kHzから100kHzの周波数となります。しかし、このモータ・コントローラの制御に使用を予定しているArduinoは、アナログ出力で出力されるPWMの基本周波数がおおよそ490Hzとなります。そのため、BD6211のPWMの制御信号としては周波数が低すぎて使えません。
そのため、BD6211の回転数の制御はBD6211のAref端子に可変の電圧を加えることにします。その可変の電圧としてArduinoのアナログ出力を利用します。
Arduinoのアナログ出力
まず、490Hzの基本周波数のデューティ比1/255から254/255まで変化させたパルスをLTspiceで作ってみます。LTspiceのBV(Arbitrary behavioral voltage source)と呼ばれる汎用の電圧源で作成した結果のうち、0.21/2 約10%のデューティ比のパルスのシミュレーション結果です。
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