利用環境の整備
インストールされたLTSPICE/SwitcherCADIIIを起動すると次のウィンドウが表示されます。インストール時にデスクトップに設定されたSWCDIIIのアイコンをダブルクリックするか、スタート>すべてのプログラムで表示されるインストールされているプログラムのリストからSWCDIIIを選択して起動します。

続きを読む "LTSPICE入門(連載2) LTSPICEのインストール その1" »
回路図作成ための部品
回路図の作成には、抵抗、コンデンサ、コイルの受動部品とトランジスタまたはFETの能動部品のほかに、ICなどのデバイスが必要となります。
LTSPICEには、これらの回路図作成に必要なコンデンサ、抵抗、コイル以外に必要となる受動部品が数多く用意されています。また各種のトランジスタや汎用のOPアンプなど能動部品についても必要なものは用意されています。
LTSPICEは無償の回路シミュレータでありながら、シミュレーションに必要となるデバイスがほとんどすべて用意されています。
CRなどの部品はツールバーからドラッグできる
回路図作成に頻繁に利用される抵抗、コンデンサ、コイル、ダイオード、グラウンドのシンボルは、ツールバーからドラッグして利用できるようになっています。またこれらのデバイスの抵抗値、容量値などを細かく設定することができます。
とくに実際のコンデンサは理想的なコンデンサと異なり、抵抗、インダクタンスの成分を含んでいます。実際のデバイスの特性に合せてこれら成分も設定できるようになっています。具体的には実際の回路作成時に説明します・
続きを読む "LTSPICE入門(連載3) LTSPICEのインストール その2 標準で用意されている主な部品" »
設定を回路図エディタ上で設定し、ツール・バーにある人の走っている姿のRUNボタンをクリックするとシミュレーションを開始し、シミュレーション結果を表示するウィンドウが開きます。マウスで回路図上の測定ポイントをクリックすると、結果が表示されます。
回路エディタの起動
デスクトップのSwCDIIIのアイコンをダブルクリックしてLTSPICEを起動します。起動直後の初期画面でツール・バーのNew Schematicをクリックするか、メニュー・バーのFile>New Schematicを選択すると、新しい回路図を作成するための回路エディタのウィンドウになります。
続きを読む "LTSPICE入門(連載4) LTSPICEを使ってみる(1) 回路図編集ツール" »
例題として、C-Rフィルタの回路図を作成し、その回路の周波数特性のシミュレートをLTSPICEで行ってみます。
まず、C-R回路の回路図をSwitcherCADIIIを使って作成します。
デバイス・シンボルの設定
(1) LTSPICE/SwitcherCADIIIを起動し、New Schematic(新規回路図)を選択して回路図エディタを起動します。抵抗を一つ回路図に設定します。
(2) 抵抗の呼び出し
ツール・バーの抵抗アイコンをクリックすると、マウス・ポインタが抵抗のシンボルに変化します。抵抗をウィンドウの中心にもってきたのが、次の回路図エディタのウィンドウです。
続きを読む "LTSPICE入門(連載5) LTSPICEを使ってみる(2) 回路を作成する" »
OPアンプ使用した増幅回路の増幅度、アクティブ・フィルタの周波数特性などを調べてみます。
リニアテクノロジー社のOPアンプのモデルのほか汎用のモデルも用意
LTSPICEのOPアンプのライブラリには、リニアテクノロジー社のOPアンプのモデルが備わっています。したがって、リニアテクノロジー社のOPアンプを使用する場合は実際のモデルが利用できます。その他に、他社のOPアンプであってもSPICEモデルが用意されていれば、それを取り込んで利用できる仕組みが用意されているので困りません。
その他にも、ニーズに応じて必要なモデルを設定できるユニバーサル・オペアンプ・モデルが容易されています。必要とする任意の特性を設定して自由に回路の検討を行うこともできます。
続きを読む "LTSPICE入門(連載6) LTSPICEを使ってみる(3) OPアンプ回路を作成する" »
電圧源はパルス電圧、正弦波、指数関数、時間・電圧のテーブル設定などが用意されています。通常必要となる基本的な信号源をこれで作成できます。
パルス出力
パルスの出力については、次に示すパルスのパラメータを設定することができます。
続きを読む "LTSPICE入門(連載7) LTSPICEを使ってみる(4) 電圧源のパルス設定方法" »
ビヘービア・モデルの設定
LTSPICEには、パルスや正弦波や任意の出力を折れ線グラフで設定できるなどシミュレーションに必要な機能をもった電圧源のVoltage、Battery、電流源のCurrent Sourceが用意されています。その他に、BV(Arbitrary Behavioral voltage source)、BI(Arbitrary Behavioral current source)など、各種の関数などを組み合わせて多様なシミュレーションを行える信号源などが用意されています。
今回このうちのBVを利用して、パルスと正弦波を組み合わせた信号を合成してみます。
音声信号に反応するスイッチを考えているとき、信号検出回路のマイクからの入力信号シミュレートした時の組み合わせを想定しています。このBVで作成したマイク入力の擬似信号で、音声検出回路の検討を行います。
続きを読む "LTSPICE入門(連載9) LTSPICEを使ってみる(6) BV(ビヘービア・モデル)で信号源を作成" »
増幅回路や、フィルタ回路などアナログ回路の信号源の基本となるのが正弦波です。この正弦波をVoltage、batteryのコンポーネントで作成する方法を説明します。
正弦波の設定
Voltageのコンポーネントから正弦波を出力し、次に示すCR回路に正弦波を加えるテスト回路で正弦波の設定方法を説明します。
続きを読む "LTSPICE入門(連載8) LTSPICEを使ってみる(5)電圧源の正弦波の設定方法" »
今回、OPアンプによる増幅回路のシミュレーションを行います。リニアテクノロジー社の実際のシミュレーション・モデルを利用してその特性を確認してみます。
LT1013
単一電源の一般的な汎用OPアンプの例としてLT1013の、周波数特性、信号振幅の様子などを確認してみます。
このOPアンプを用いて、10倍の反転増幅器を次のように回路図ウィンドウに作成しました。

続きを読む "LTSPICE入門(連載10)OPアンプを使用した回路 増幅回路" »
最近、大容量のDC電源はスイッチング・レギュレータが普通になっていますが、AC100Vの商用電源をトランスで低電圧化して整流・平滑化する従来タイプの電源も、小容量の電源の場合は簡便に利用できるので、まだまだ利用価値があります。
今回は、実験回路などで利用するDC電源の回路を考えます。AC電源100Vの電源からトランスで十数ボルトの低電圧AC電圧を取り出し、ダイオードを利用した整流回路、コンデンサによる平滑回路で実験用のDC電源を得る場合の各回路の動作状況を検討します。
シミュレーションは、トランスの出力の低電圧のAC電源から始めます。AC電源はVoltageを正弦波出力に設定したものを用います。
続きを読む "LTSPICE入門(連載11) ダイオードによる整流回路、 計算結果をグラフに表示" »
パラメータを変化させてシミュレートしてみる
半波整流回路にコンデンサを追加して、整流した電圧を平準化してみます。
コンデンサは電荷をためることができます。大きく変化する整流出力を、コンデンサを追加してほぼ一定の直流電圧にすることができます。
出力にコンデンサのみ接続
ダイオードからの整流された出力にコンデンサのみ接続されている場合、今回のシミュレーションではAC電源の内部抵抗を無視できるほど小さいとしています。そのため、内部抵抗は0として設定していません。
最初に整流された出力でコンデンサが充電されると、負荷が接続されていないため、ほかに放電される回路がないので、出力は、ピーク電圧18Vで維持されます。
続きを読む "LTSIPCE入門(連載12) ダイオードによる半波整流回路に平滑回路を追加する" »
今回は、トランスでAC100Vの商用電源と絶縁され、電圧が下げられた交流電源を整流する方法について考えます。
回路図エディタにトヨデンの次に示す 30V 0.5A(HT3005)の回路図部品が用意されていましたので、このトランスを例にして全波整流回路の例を示してみました。
続きを読む "LTSPICE入門(連載13) ダイオードによる全波整流回路(1)" »
全波整流回路について、直流電源として利用できるようにコンデンサを挿入して整流した出力を平滑化します。その際、コンデンサの容量をどの程度の大きさにすればよいか検討します。
検討の条件として、前回の整流回路の出力をコンデンサによる平滑回路で平準化し、プラス15Vの安定化電源出力を得るものとします。
その際、全体の回路をシンプルにするために、三端子の固定出力のレギュレータICを使用して、安定化電源を得るものとします。
この三端子レギュレータの電圧降下分を3Vとして、平滑化出力の最低電圧は、
安定化出力の電圧(15V)+ レギュレータの電圧降下分(3V)
= 15 + 3 = 18V となります。
ブレッドボードで電子回路のテストを行うときの電源を想定して、0.5Aの最大電流を満足するものとします。
以上の条件をまとめると、
安定化出力 15V
レギュレータのドロップ電圧 3V
最大消費電流 0.5A
負荷を 36Ω
として、平滑回路のコンデンサの容量を確認します。
続きを読む "LTSPICE入門(連載14) 全波整流回路のリプルについて" »
整流回路、平滑回路、三端子のレギュレータICを使用して構成した±2電源の安定化電源についてシミュレートしてみます。
センタ・タップ付きのトランス、ブリッジ整流回路、コンデンサによる平滑回路、±の三端子レギュレータで構成します。
三端子レギュレータは、リニアテクノロジー製で電圧出力が固定のものは12Vが最大でしたので、±12Vの安定化電源にしました。
続きを読む "LTSPICE入門(連載15) ブリッジ・ダイオードの全波整流回路して±安定化電源を作る" »
ダイオードのモデル
LTspice/SwitcherCADIIIには、デフォルトのダイオード・モデル以外によく利用されるタイプの実モデルが63種類用意されています。シリコン・ダイオード、ショットキー・バリア・ダイオード、ほかツェナー・ダイオード、日亜のLEDなど各種のダイオードのモデルがありました。
小信号用シリコン・ダイオードのIN4181、ショットキー・バリア・ダイオードRB10L-40(ローム)、デフォルトのダイオードの電圧、電流の関係をDC解析によりシミュレートしてみました。
続きを読む "LTSPICE入門(連載16)ダイオードの動作確認" »
各タイプのトランジスタが用意されている
電子工作でもICを使う場合が多いのですが、LEDを点灯するためには電流の出力が少ない、異なった電圧のデバイスに出力が必要なときなどに便利に使っています。
まず、ICの出力の1mA以下の電流をトランジスタで何十倍かに増幅する回路の動作を確認してみます。トランジスタについては、バイポーラ・トランジスタ(PNP、NPN)、FET(NMOS、PMOS、NJF)についてそれぞれ実在のモデルが用意されています。リニアテクノロジー社ではこれらのデバイスを製造していないので、各社のデバイスが選択できます。
ユーザーがSPICEモデルを追加できる
ルネサス、ロームなど国内のメーカの製品もありました。電子工作などでよく目にする2SC1815は見つかりませんでした。リストにないデバイスもSPICEモデルのデータがあれば、このリストに追加する方法が用意されています。2SC1815についても、このリストに追加して、簡単に利用できるようにします。
続きを読む "LTSPICE入門(連載17)トランジスタの動作確認" »
トランジスタのSPICEモデルを追加する
LTSPICE/SwitcherCADIIIのユーザーズ・ガイドに、トランジスタなどのSPICEモデルの追加方法の解説があります。次の三つの方法が提示されています。
1. 回路図上に.Modelコマンドで指定
回路図上に .Modelステートメント デバイスのSPICEモデル・データを記述して実行する方法。
2. Libファイルで .Modelを指定
エクステントがLIBのデバイス・モデルを格納するファイルを用意します。新しく追加するトランジスタのSPICEモデルのデータをこのlibファイルに格納します。次のSPICE命令で回路図にライブラリ・ファイルの指定を行います。
.include myltspice.lib
3. standard.bjtファイルに格納する
¥lib\cmp\フォルダにあるstandard.pjtファイルにトランジスタのSPICEモデルを格納すると、あらかじめ設定されているデバイスと同じように、トランジスタの選択画面のリストに追加されます。
続きを読む "LTSPICE入門(連載18)新しいトランジスタのSPICEモデルの追加(1)" »
トランジスタのリストにSPICEモデルを追加する
回路図のトランジスタのシンボルをマウスの右ボタンでクリックすると、次のトランジスタの仕様を示すウィンドウが表示されます。このトランジスタの仕様を決めるために「Pick New Transistor」ボタンをクリックすると、用意されているトランジスタの一覧表が表示されます。
続きを読む "LTSPICE入門(19)新しいトランジスタのSPICEモデルを追加(2)" »
コンポーネントのリストにないデバイスの追加
LTSPICEシミュレーションで使用するデバイスのシミュレーション・モデルは、トランジスタやダイオードなどのように.modelステートメントで指定するパラメータ・モデルと、.subcktステートメントにより、OPアンプなど内部に複数のデバイスや回路をもつデバイスを対象としたSPICE用マクロ・モデルがあります。
続きを読む "LTSPICE入門(20)OPアンプのマクロモデルの追加(1)" »
デバイスのシンボル
LTSPICEで回路図を作成する時のデバイスのシンボルのデータは、symフォルダにasyのエクステントを持ったファイルとして格納されています。symフォルダは、Program files¥LTC\SwCADIII\libフォルダの中にあります。libフォルダにはこのほかに、subフォルダ(デバイスの回路情報がセットされたlibファイルやsubファイルが格納されている)、 cmpフォルダ(ダイオードやトランジスタなどのパラメータ・モデルのデータ・ファイルが格納されている)があります。
続きを読む "LTSPICE入門(21)OPアンプのマクロモデルの追加(1)" »
トランジスタの信号増幅回路
トランジスタのスイッチング動作は、十分なコレクタ電流が流れるように、必要とするコレクタ電流の1/電流増幅率 以上の電流がトランジスタのベースに供給できるように考えれば第一の関門は解決します。
しかし、トランジスタでアナログ信号の増幅を行う場合は、トランジスタの動作点の設定が重要な課題になります。よく利用されるエミッタ共通の増幅回路で、その動作を確認してみます。基本となる回路をLTSPICEの回路図エディタで作成し、次に示します。
続きを読む "LTSPICE入門(22) トランジスタのアナログ信号増幅(1)" »
正弦波の交流信号を増幅しますので、入出力はコンデンサC1、C2で直流成分を切り離します。信号源は電圧源V2を使用して1kHzの正弦波を作成しています。
入力信号の大きさは0.5Vとしました。この回路の増幅率は、
R1/R4=10k/2k=5
となり、入力信号に対して5倍の出力が想定されます。
前回に引き続き、R3の値を8kΩから24kΩまで4kごとに増加して、入出力の関係をシミュレーションで確認します。
QBのシミュレーション結果
トランジスタのコレクタの出力について、R3の抵抗値を変化させたときのコレクタ出力QCを次に示します。
続きを読む "LTSPICE入門(23) トランジスタのアナログ信号増幅(2)" »
入出力信号の比較について
今回は、フィルタ回路の入力信号と出力信号を比較する方法を検討します。回路としてはCRのフィルタ回路について考えます。今回も、次に示す抵抗とコンデンサのフィルタ回路を例に考えます。
続きを読む "LTSPICE入門(25) シミュレーション結果の表示について(1)" »
シミュレーションの結果について、FFT(Fast Fourier transform)を行うことができます。今回は電圧源(Voltage)で三角波、正弦波などの信号を発生しFFTにより高調派の成分を確認してみます。
三角波の作成
OPアンプなどを利用して三角波発生回路をつくり回路をシミュレートするのが本来ですが、今回は、電圧源のPWLの機能を利用して三角波を作ります。三角波の発生回路は今後別に取り上げます。
電圧源の設定
V oltageをマウスの右ボタンでクリックし、Advancedボタンをクリックし、次のVoltage Sourceの設定画面を表示します。
続きを読む "LTSPICE入門(26) シミュレーション結果の表示について(2)" »
LTSPICEには、電圧で制御できるスイッチがコンポーネントして用意されています。シミュレーション時に回路のオン/オフを任意に行うことができるようになります。オン/オフ制御の電圧源は、Voltage電圧源のPWL機能を利用します。
トランジスタのオン/オフを行うスイッチ
電圧制御スイッチ(Voltage controlled switch)は、次に示すようにスイッチの端子と電圧制御用のプラス、マイナスの電圧入力端子をもっています。
続きを読む "LTSPICE入門(27) 電圧制御スイッチについて" »
トランジスタのオン/オフをスイッチで行うシミュレーションのために、電圧制御スイッチを利用します。
シミュレーション結果
電圧源V2からPWL(折れ線近似)で単発のパルスV(cv1)が出力されます。V(cv1)が立ち上がり、2Vを超えると電圧制御スイッチがオンになります。V(cv1)の出力の立ち下がりで2Vを通過するときに、スイッチがオフになります。
これは、
Model TR-SW SW(VT=2.0)
VT=2.0とスレショルド電圧を2.0Vに設定していて、ヒステリシスの電圧を設定するVhを設定していないため、デフォルトのVh=0となっているので、VT=2.0の2Vでスイッチがオン/オフされています。
続きを読む "LTSPICE入門(28) 電圧制御スイッチについて(2)" »
LTSPICEでは、シミュレーション結果をWavファイルに出力することができます。今回は、次に示すように、OPアンプのプラス入力、マイナス入力にそれぞれ1Vの正弦波を加え、その出力がどのようになるかシミュレーションしてみます。
OPアンプはLT1677を使用します。リニアテクノロジー社のローノイズのOPアンプです。マルツパーツで通常在庫品と表示してありましたので容易に入手できます。
電源は±3V
V1、V2は、OPアンプのプラス、マイナスの二電源となっています。
続きを読む "LTSPICE入門(29)シミュレーション結果をWAVEファイルにする(1)" »
LTSPICEで出力されるWaveファイルの保存先
前回説明が少し不足したWaveファイル保存先について説明します。パスを指定しないとWaveファイルはカレント・フォルダに格納されます。
カレント・フォルダ
新規に回路図を作成するときは、カレント・フォルダはC:\Program files\LTC\SwCADIIIになります。そのため新規に作成したファイルをそのまま保存すると、C:\Program files\LTC\SwCADIIIのフォルダに格納されます。このフォルダには、不用意に保存されたDraftXX.ascの名のファイルが残っています。
新規に作成した回路図ファイルはFile>Save Asで保存します。Save Asを指定すると、次に示すようにカレント・フォルダのウィンドウが表示され、保存先を指定することができます。カレント・フォルダ以外にも任意のフォルダに格納できます。
続きを読む "LTSPICE入門(30)シミュレーション結果をWAVEファイルにする(2)" »
waveファイルを電圧源として読み込む
LTSPICEはシミュレーション結果の電圧変動などのデータをwaveファイルとして出力することができます。また、LTSPICEで作成したWaveファイルをメディア・プレーヤなどで再生して、前回示したように実際の音として再現できます。
一方、LTSPICEのシミュレーションの電圧源の信号データとしてwaveファイルを利用することができます。次に示すように電圧源の電圧設定を、
wavefile= waveファイル名
で設定します。
続きを読む "LTSPICE入門(32)Waveファイルをシミュレーションに利用する(4)" »
waveファイルを電圧変動の上限
電圧データをwaveファイルとして保存するときは、変動の上下限がプラス1Vからマイナス1Vの範囲のデータしか保存できません。この範囲を超えるデータは、上下限の値(±1)に固定されてwaveファイルとして保存されます。そのためクリッピングされたデータとなります。
±1Vを超える電圧などの変動をwaveファイルに記録するためには、何らかの方法で電圧の変動の範囲を縮小する必要があります。
BVでシミュレーション結果に演算処理を加えられる
BV(Arbitrary behavioral voltage source)は、各種の関数、演算が利用できて、いろいろな使い方ができます。その中で、今回は、waveファイルに保存するために、変動の範囲を±1Vの範囲内に抑えるために縮小する方法を検討します。
VBは次に示すように出力電圧は、
V=F(・・・)
関数やほかの電圧源の出力、シミュレーション結果等の加減乗除の組み合わせで設定できます。
続きを読む "LTSPICE入門(33)Waveファイルをシミュレーションに利用する(5)" »
Voltage Dependent Voltage Source
前回、±2Vの振幅の電圧信号をwaveファイルに保存するため、BVコンポーネントで、信号の電圧値に所定の倍率を掛けて変換し±1Vの信号に圧縮しました。
電圧信号を変換するには、この他にeの記号で表される電圧制御電圧源(Voltage Dependent Voltage Source)を利用することができます。今回は、次に示す電圧制御電圧源コンポーネントを利用して、前回同様Waveファイルに保存するために±2Vの電圧信号を±1Vの信号に圧縮します。
続きを読む "LTSPICE入門(34)Voltage Dependent Voltage Source(電圧制御電圧源)(1)" »
電圧制御電圧源でOPアンプを作る
LTSPICEの場合は制限がありませんので、実際のOPアンプのモデルを複数利用できます。しかし、ほかの無償で利用できる試用版のシミュレータは制限がありますので、利用できるノードの数などが限られています。
その場合、次に示すような電圧制御電圧源を利用したOPアンプのシンプルなモデルでも、十分目的が達成される場合が多くあります。
ここでは、電圧制御電圧源でOPアンプの動作をシミュレートします
続きを読む "LTSPICE入門(35)Voltage Dependent Voltage Source(電圧制御電圧源)(2)" »
Laplace変換
電圧制御電圧源のコンポーネントは、ゲイン、テーブルによる変換以外に、フィルタなどの回路を伝達関数で表し、フィルタの入力信号を伝達関数により変換し出力のシミュレーションすることができます。
次に示すC-R回路の周波数特性を、電圧制御電圧源を利用してシミュレーションします。
続きを読む "LTSPICE入門(37)Voltage Dependent Voltage Source(電圧制御電圧源)(4)" »
今回から、実際のトランジスタのモデルを利用してその動作特性をシミュレーションしてみます。また、シミュレーション結果と実際のトランジスタの動作を確認してみます。
ローム社の2SC1740のモデルを入手する
次に示すように、Rohm(ローム)社のショットキー・ダイオードのSPICEモデルがLTSPICEのダイオードのリストの中に取り上げられています。
続きを読む "LTSPICE入門(38) トランジスタを使う2-1 " »
トランジスタのエミッタ接地出力特性
ベース電流とコレクタ電流の関係を、次に示す回路でシミュレーションしてみます。このベース電流とコレクタ電流の関係は、トランジスタのデータシートにエミッタ接地静特性として記載されています。
ローム社のホームページにある2SC1740Sのデータシートの測定条件と同じ条件でシミュレーションを行いますので、結果を比較してみてください。
続きを読む "LTSPICE入門(39) トランジスタを使う2-2 " »
トランジスタによる1石発振回路
1石のトランジスタ増幅器のコレクタからの出力を、3段のC-R回路を通してベースにフィードバックした発振回路のテストを行います。
回路は次に示すようになります。
続きを読む "LTSPICE入門(40) トランジスタを使う2-3" »
発振回路のシミュレーション結果を実際の回路で試す
次に示す前回のシミュレーションで発振を確認した、C-Rによる移相回路による一石発振回路を、ブレッドボード上に再現して実際の発振の様子を確かめます。
続きを読む "LTSPICE入門(41) トランジスタを使う2-4" »
電子回路の検討を行っているとき、各デバイスに加わる電圧の様子や、電流の変化の様子を知る必要が生じます。また検討している電子回路の動作を確認し検討を次に進めるために電子回路のシミュレータが多いに役立ちます。
たとえば、コンセントから取り出せるAC100V電源をダイオードで整流して直流を得る整流回路を考えたとき、ダイオードを流れる電流は必要とする電流容量からすぐに想定できますが、ダイオードに加わる逆方向の電圧は少し考えないとイメージできません。
回路シミュレータを使用するとすぐわかる
しかし電子回路シミュレータを利用すると、次に示すようにダイオードにAC 100V(ピーク電圧141V)を加えたときの状態が、すぐグラフで確認できます。
グラフの赤い曲線は、ダイオードD1のD-out-D-inで示される、D1の逆方向電圧の大きさが示されています。図に示すような電圧がダイオードに加わります。ダイオードはこの電圧に耐えるものを選ぶ必要があります。

LTSPICEによるシミュレーション結果
続きを読む "連載(1) LTSPICEで回路の検討 はじめに" »
低周波の正弦波発振回路
低周波のアナログ回路の実験を行うとき必要になるのが正弦波の発振回路です。かつて、オーディオ・アンプのテストのためにウィーンブリッジの発振回路を自作したとき、ひずみのない安定な正弦波発振を行うためにゲインの制御に苦労したことを覚えています。当時OPアンプもなく、FETによるゲインの制御回路もないころで、トランジスタのディスクリート回路と電球のフィラメントを利用したゲインの制御を行うなどいろいろなことを試しました。
このウィーンブリッジの正弦波発振回路について、OPアンプを利用して構成し、その発振の条件、安定化するための付加回路の働きなどをLTSPICEでシミュレーションして確認します。
LTSPICEのExampleの回路例
LTSPICEには、このウィーンブリッジ発振回路の研修用のサンプルとして、次に示す回路が用意されています。
続きを読む "連載(2)LTSPICEで回路の検討 ウィーンブリッジ発振回" »
ウィーンブリッジ
次に示すのが、ウィーンブリッジ発振回路のウィーンブリッジ回路の部分です。OUTで示す部分に信号Voutを加えると、
IN-はVoutを抵抗RA1、RA2で分圧した値になります。
Vout ×RA1/(RA1+RA2)
IN+はVoutの信号をCT1とRT2のローパス・フィルタ、RT1とCT2のハイパス・フィルタでフィルタリングされた値になります。
続きを読む "連載(3)LTSPICEで回路の検討 ウィーンブリッジ発振回路(2)" »
前回、ウィーンブリッジ発振回路の正帰還回路で使用されているフィルタ回路の周波数特性のシミュレーションを行いました。その結果の検討を行います。
次に示すウィーンブリッジ発振回路の正帰還回路にある周波数選択回路で発振周波数の信号が選択され、同じ位相の信号として増幅器のプラス入力に加わります。ここで、信号が周波数選択回路での損失以上に、増幅器で信号が増幅すると、信号はどんどん大きくなります。マイクロホンの設定が悪いとハウリングを起こすように回路が発振します。
続きを読む "連載(4)LTSPICEで回路の検討 ウィーンブリッジ発振回路(3)" »
シミュレーション結果についてグラフから読み取る方法のほかに、.Measureコマンドでグラフのデータを読み取る方法を説明します。前回のまとめを行いながら、自動的にシミュレーション結果から必要なデータを取り出す方法がないかマニュアルを探していましたら、先達から「.MEASURE」コマンドが利用できるとの助言をいただき、今回の報告をまとめました。
バンドパス・フィルタ回路のピーク値(MAX)を読み取る
前回のウィーンブリッジ回路の周波数選択回路の減衰率をSPICEの「.measure」コマンドで確認してみます。次に示すように、いくつかのコマンドのパターンを回路図画面に設定してあります。
続きを読む "連載(5)LTSPICEで回路の検討 ウィーンブリッジ発振回路(4)" »
周波数選択回路で1/3に減衰
ウィーンブリッジ発振回路が発振するための増幅率を確認して、発振の様子を確認してみます。前回の正帰還回路のシミュレーション結果で、増幅された出力の信号は周波数選択回路を通過する際、選択され通過した周波数の信号であっても1/3に減衰しています。この減衰分を増幅器で増幅し出力のレベルを維持します。
続きを読む "連載(6)LTSPICEで回路の検討 ウィーンブリッジ発振回路(5)" »
ウィーンブリッジ回路の発振状態の確認
次に示す前回のシミュレーション結果を元に、増幅率の設定について3より大きな値の場合、3の場合、3より小さい場合の結果を抜き出し確認します。
続きを読む "連載(7)LTSPICEで回路の検討 ウィーンブリッジ発振回路(6)" »
ウィーンブリッジ発振回路を単一電源で動作させる
実験用の正負の電源がまだ用意されていませんので、今回はウィーンブリッジ発振回路を単一電源で動作させることを考えます。
次に示すように、R4の10kの抵抗をR4、R5の二つの抵抗にして、R4はそのままGNDに接続し、もう一方のR5を電源に接続します。これにより、OPアンプのプラスの入力端子は電源電圧の半分の電圧が加わります。そしてR1とGNDの間にC3のコンデンサを挿入すると、OUTの電圧はプラスの入力電圧と同じ電源電圧の1/2に電圧になります。
この対策で、交流信号については電源電圧の1/2のこの電位が仮想アース電位となり、この電圧を中心に上下に変動することになります。
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前回、コンデンサの値を間違えて10倍の容量の表記のコンデンサになっていました。実際に使用した抵抗やコンデンサの値を用いてLTspiceIVで発振状態を確認してみます。
抵抗のカラーコードも読み間違えていた
抵抗、コンデンサの値をディジタル・マルチメータで測定して、LTSPICEの回路図の値を測定した値に変更しました。次に示すような結果になりました。抵抗を測定したら、もう一つ大きな間違いが見つかりました。
続きを読む "連載(9)LTSPICEで回路の検討 ウィーンブリッジ発振回路(8)" »
前回のブレッドボードに組んだテスト回路の値を、シミュレーションで設定した値と間違えた値の抵抗と、コンデンサを利用してしまいました。ブレッドボードの回路のデバイスの値に従いシミュレーション回路を次のように書き直し、ブレッドボードにセットしたデバイスの値と同じにしてシミュレーションしました。
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ウイーン・ブリッジ発振回路に振幅の制限回路を付加する
前回のウィーン・ブリッジ発振回路にダイオードによる振幅制限回路(リミッタ回路)を付加してより安定な正弦波を得る方法シミュレーションします。
今回テストする回路図を次に示します。テスト回路は、前回の回路図にR7、D1、D2をフィードバック回路に追加してあるだけで、ほかは同じになっています。
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正弦波に含まれている高調波の量を調べる
次に示すように、それぞれのステップの出力が安定する200msから300msまでのシミュレーション結果を表示し、FFT解析によりR7の値と高調波の様子を確認します。
XRの値を、
.step param XR list 0.01k 10k 20k 40k 80k 160k 320k
シミュレーション時間の記録は、全パラメータの値で出力の振幅が安定する200msに開始し、300msまで記録します。シミュレーション結果は次のようになります。
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温度が変化すると出力が変動する
今回は、ダイオードによる振幅制限回路が周囲の温度によってどのように影響されるか確認してみます。確認する回路を次に示します。ダイオードの順方向電圧降下は周囲の温度に依存して変化します。
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LTspiceでは、任意の波形の信号を作成できます。また、作成した信号をPCのオーディオ・システムから出力し音として確認することができます。
オーディオ・システムのテスト信号として、オーディオ・テストCD-1と呼ばれるテスト信号を記録したCDがあります。このCDに記録されているテスト信号をLTspiceで作成し、シミュレーションを実行しWAVEファイルに保存し実際のオーディオ・システムで再生してみます。
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複数のWaveファイルを作る
前回、ピーク0.1Vの大きさで1kHzの正弦波信号を2分間ステレオの左チャネルに出力するWaveファイルを作りました。今回はこの信号源を基に右チャネルのみ、左右両チャネル共に出力するファイルを作ります。
右チャネル用
右チャネル用は、信号の大きさは前回作成した左チャネルと同じですので、次に示すようにV(OUT-L)とV(OUT-R)を入れ替え、ファイル名を変更して作成します。
.Wave cd102060.wav 16 44.1k V(OUT-R) V(OUT-L)
L+Rのファイル
両方に同じ信号を出力するので、次に示すようにチャネル1、2共にV(OUT-L)を設定します。
.Wave cd102070.wav 16 44.1k V(OUT-L) V(OUT-L)
このファイルを、一度のシミュレーションで書き出すように次のように設定します。
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スポット信号の作成
部屋の音圧の周波数特性を調べる場合、1kHzを中心に1/3オクターブ刻みの周波数でそれぞれ音響測定を行います。そのために1kHz を中心に20Hzから20kHzまでの間を1/3刻みで30ポイントの周波数で測定します。オーディオ・テスト用のCD-1には、この測定のための信号源としてL+R の0dBの出力レベルの信号が次の周波数で10秒間ずつ出力されます。
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オクターブを12分割する
スピーカや部屋の音響特性を測定するための信号源として、1kHzの正弦波を中心に1/3オクターブ間隔で20Hzから20kHzの31ポイントの測定点が利用されます。
また平均律の音階はオクターブ間を1/12分割して半音ずつの音階を作りミとファ、シとドの間を半音としその他は2/12の全音間隔でドレミファの音階が作られています。この音階の周波数に応じた正弦波を生成してみます。
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音階の周波数
前回、ラの音は220Hzと1オクターブ上のラの音の440Hzの間を12分割した正弦波の波形をBVで作成しました。
各周波数と音階の関係は次のようになります。現在一般的に利用されていて、前回シミュレーションした平均律と純正率、ピタゴラス音階の周波数も載せてあります。
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オーディオ・チェック信号を連続して作成
オーディオ・チェック信号は1kHzを中心にして、1/3オクターブ単位で1kHz以下は20Hzまで17ポイント、1kHz以上は20kHzまで13ポイントあります。この各ポイントの周波数は、次の計算式で算出できます。
チェック信号周波数= 1000 × 2^(n/3) ^は累乗を示す
n : 1kHzを中心にしたチェック信号の1/3オクターブ単位の並びの順番
1kHz以下は-の負号とする
この計算方法でEXCELを用い計算した結果を次に示します。

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時間の経過をパラメータとする場合
電圧源からの発振周波数は、基準周波数に対して2^(n/3)で計算される1/3オクターブ刻みの周波数で発振する正弦波が必要となります。
チェック信号周波数、
S= 1000 × 2^(n/3)=1000*pow(2,n/3) (1)
この正弦波を得るために、BV(Arbitrary behavioral voltage)の電圧源が利用できます。BVで正弦波を得るための指定は、前回確認したように次の式で指定します。
V=A*SIN(2*PI*time*S) (2)
A:正弦波のピーク電圧値
S:正弦波の周波数
(1)式と(2)式から
V=A*SIN(2*PI*time*S)=A*SIN(2*PI*time*1000*pow(2,n/3))
V= A*SIN(2*PI*time*1000*pow(2,n/3)) (3)
nを時間の経過と共に0から13もしくは-17まで変化するパラメータが用意できれば、一度のシミュレーションで1kHzから20kHzまで、または1kHzから20Hzまでの1/3オクターブごとに変化する信号を作成することができます。
nを .step のパラメータとして、次のように設定しました。
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BV(Arbitrary behavioral voltage)の電圧源が利用できます。BVで正弦波を得るための指定は、前回確認したように次の式で指定します。
V=A*SIN(2*PI*time*S) (1)
A:正弦波のピーク電圧値
S:正弦波の周波数
時間の経過と共に、発振周波数を変えるためには(1)式のSの値を時間と共に変化させます。
S=((SE-SS)/t)×time+SS
SE : 開始周波数 Hz
SS : 終了周波数 Hz
t : シミュレーション時間 秒
LTspiceでこの設定を次のように行いました。
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今まで、コイルを使用した回路について取り上げていませんでした。コイルはスイッチング・レギュレータにとっては不可欠なデバイスです。その動作についても確認する予定です。
スイッチング・レギュレータについては、「改訂 スイッチング・レギュレータ設計ノウハウ」(長谷川彰著 CQ出版 初版が1985年でこの改訂版が1993年1月から発売されている)が息の長い良書です。2009年7月1日に発売された第15版をアマゾンから入手しました。
第8章では1993年当時のPSPICEでシミュレーション例が示されています。当時の回路シミュレータは、回路図を作成し、テキスト・エディタでネットリストを作成するものでした。当時のパソコンのCPUも386が主流でシミュレーションの計算時間に多大な時間がかかっていたようです。PCと回路図シミュレータの高性能化は進みましたが、スイッチング・レギュレータの設計ノウハウは大いに参考になるものばかりです。参考にさせていただきます。
チョーク・インプット型全波整流回路
次に示すように30mHのコイルを使用したチョーク・インプット回路です。まず負荷を20Ωの抵抗として過渡状態のシミュレーションを行います。
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負荷を変動させる幾つかの方法
照明のスイッチを入れたり、モータのスイッチを入れるときの過渡状態のシミュレーションを行うために、スイッチをオン/オフして負荷を変動させる方法を幾つか考えます。
電圧制御スイッチというものがありますから、最後はこの電圧制御スイッチを使用します。電圧制御スイッチを使用する場合は、負荷をインダクタンス、抵抗などと用途に応じて選ぶことができます。また、負荷変動によって電流のみ変動する場合は、電流源を付加する方法も考えられます。今回は、この方法で負荷を変動させてみます。
電流源 current
前回の回路に電流源を次のように追加します。ファンクションでパルスを選択し、I1の電流値を0A、I2の電流値を5A、1秒後に最初のパルスの立ち上がりとなります。5Aの時間は0.5秒、周期が1秒としています。
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電圧制御スイッチを使用する
電圧制御スイッチ(Voltage control switch)と呼ばれるコンポーネントを利用すると、リレーのように電圧のパルスによってスイッチをオン/オフすることができます。次に示すように制御電圧を加える-、+の端子とスイッチの端子が二つ用意されています。
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ステップアップ・スイッチング・レギュレータ回路
入力電圧より大きい出力電圧が得られる回路の一つとして、次に示す昇圧形のDC-DCコンバータ回路があります。この回路は、W1のスイッチが閉じたときV1の電源からL1のコイルに電流が流れ、電力が蓄えられます。スイッチが開くと、V1の電源にL1の電力が重畳し、D1のダイオードを経由してOUTの出力で入力より高い電圧の出力が得られます。
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ステップアップ・スイッチング・レギュレータ回路
前回作成したパルスのデューティ比を変更できるようにした電圧源を用いて、ステップアップ・スイッチング・レギュレータの原型の動作確認を行います。
コイルは10μH、出力のコンデンサの容量は47μFにしました。スイッチング周波数は100kHzとします。デューティ比は20%、50%、80%を .stepコマンドでシミュレートします。
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ステップアップ・スイッチング・レギュレータ回路(2)
この回路では、スイッチング周波数はパルスの周期が0.01msですので、
1/0.01ms=100(1/ms)=100kHz
となります。
この周波数でパルスのデューティ比を20%、50%、80%とした場合の電圧は、前回も示しましたが出力電圧は1.7V、3V、4.2Vとデューティ比の増加に応じて電圧も増加しています。
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マイナス電源を作る方法
コイルを使用したスイッチング回路を利用すると、電源の昇圧、降圧以外にプラスの電源からマイナス電源を得ることもできます。これらのコイルを使用した回路について検討を進める前に飛び入りですが、今回はコイルを使用しないで電圧を変換する回路について確認してみます。
パルスや正弦波があると電源が作られる
まず、簡単に発振して得られるのは555のタイマを使用したり、OPアンプのブロッキング発振で作られるパルス波が一番簡単に入手できる交流電源です。
パルス波を整流してみる
まずテストのための信号源として電圧源voltageを利用して100kHzでオンのとき+4.5Vで約50%のデューティ比のパルスを作ります。
電圧源V1の設定は次のようになります。
続きを読む "連載(28)LTSPICEで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(7)" »
マイナス電源を作る方法(2)
LTSpiceにはNE555のモデルが用意されていますので、容易にこの555のタイマのシミュレーションを行うことができます。前回のマイナス電源作成の回路の信号源としてこの汎用タイマの555を利用します。基本となる回路を次に示します。
続きを読む "連載(29)LTSPICEで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(8)" »
マイナス電源を作る方法(3)
Windows7でLTspiceを使ってみる
今回、Windows7にアップデートした環境でLTspiceIVを使ってみました。Windows7は、今までLTspiceのテストを行っていたWindows VistaのPCにWindows7をアップデートしたものです。Windows7にアップデートした後も、デスクトップに用意しておいたLTspice のアイコンはそのまま残されました。
そのアイコンをクリックしてLTspiceIVを起動して、前回作成した555によるマイナス電源の発生回路のシミュレーション・ファイルを読み込みテストしました。次に示すように、何もトラブルなく前回と同じ結果が示されました。Windows7になって、タイトルバーが半透明になり、背景の壁紙の涸沢の空が透けて見えています。
続きを読む "連載(30)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(9)" »
マイナス電源を作る方法(4)
パルスの出力から取り出せる電力を考えます。前回次の回路で555のデューティ・サイクルを約50%に固定した状態で、OUTの出力電圧の様子を確認しました。
続きを読む "連載(31)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(10)" »
555のデューティ・サイクルを約90%とする
555の無安定マルチバイブレータのデューティ比は、次の回路図の値を元に示すと
D = R3/(R2+2×R3)=22k/(220k+2×22k)=22/264=0.083
この値はLの期間の比率でHの期間の比率は
1-0.083=0.917
約91.7%のデューティ比となります。
前回のテストは
D=100k/(10k+2×100k)=100/210= 0.48
となり、Hの期間の比率は 1-0.48
約52%のデューティ比でした。
続きを読む "連載(32)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(11)" »
リニアテクノロジー スイッチド・キャパシタ電圧反転IC
リニアテクノロジーのスイッチド・キャパシタによる電圧反転用IC、LTC1144が秋月電子通商で入手できます(@300円)。前回まで、555の発振回路とダイオード、コンデンサでマイナス電源を作りました。このICとコンデンサでマイナス電源が簡単に作れます。このICは次に示すように、8ピンDIPですのでブレッドボードでテストすることができます。
続きを読む "連載(33)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(12)" »
リニアテクノロジー スイッチドキャパシタ電圧反転IC
マイナス電源の作り方は、プラス電源からコンデンサに充電した後に、プラスの電位に充電された端子を内部のスイッチ回路でGND側に接続し、GNDに接続されていた端子をマイナス電圧の出力とします。このスイッチの切り替えを高速、約10kHzで行っています。
LTC1144の動作を確認してみます。
シミュレーション結果をわかりやすくするために、各端子に端子名と同じラベルをつけました。
負荷を224Ωの負荷の場合と、十分な大きさの抵抗にしてほぼ無負荷のときの二つの状態を比較します。そのために負荷抵抗Rloadの値を変数{XRL}としてシミュレーションします。
続きを読む "連載(34)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(13)" »
リニアテクノロジー スイッチド・キャパシタ電圧反転IC(2)
シャットダウン入力で電圧変換の動作が停止することを確認します。シャットダウン入力は、ほかのディジタル出力を想定し電圧源V2から得ます。
続きを読む "連載(35)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(14)" »
リニアテクノロジー スイッチド・キャパシタ電圧反転IC(3)
今回は、シャットダウン端子の制御をスイッチで行います。そのためのデバイス、sw(Voltage controlled switch)がLTspiceに用意されています。次に示すように、スイッチのオン/オフを外部の電圧源によって制御することができます。
続きを読む "連載(36)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(15)" »
今回は、LTspiceを操作していて気がついたちょっと便利な機能について説明します。
該当するデバイスを検索してくれる
次に示すように、コンポーネントを選択するとコンポーネントの選択ウィンドウが開きます。いつもリストの中から該当するコンポーネントを選択していました。しかしデバイスの登録名がわかっている場合は、コンポーネント名の入力欄に先頭からの文字を入力するごとに該当するコンポーネントが選択されます。
続きを読む "LTSPICEのちょっと便利な機能" »
リニアテクノロジー LTC3202 白色LED用低ノイズ高効率チャージ・ポンプ(1)
LEDの電源用のICとしてリニアテクノロジー社のLTC3202があります。チャージ・ポンプ方式の電池駆動のLEDドライバICです。このICを搭載したLEDドライバのキットもあります。シミュレーション結果と実際の動作の比較も行ってみます。
LTC3202の基本仕様
LTC3202の基本的な仕様は次のようになっています。ソフト・スタートは、スタート時のコンデンサなどへの突入電流を制限して過渡的な電流の増大を抑制しています。
高出力電流 最大125mA
入力電圧範囲 2.7V~4.5V
発振周波数 1.5MHz
ソフト・スタート
まずLTspiceで、LTC3202のテスト回路で動作を確認します。
LTspiceを起動し、コンポーネントでLTC3202を選択して「Open this macromodel’s test fixture」をクリックします。
続きを読む "連載(38)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(16)" »
リニアテクノロジー LTC3202 白色LED用低ノイズ高効率チャージ・ポンプ(2)
リニアテクノロジーが提供するLTC3202のテスト回路でシミュレーションした結果を次に示します。
続きを読む "連載(39)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(17)" »
リニアテクノロジー LTC3202 白色LED用低ノイズ高効率チャージ・ポンプ(3)
LTspiceの回路図ウィンドウのリニアテクノロジー社のデバイスのシンボルをクリックすると次に示すように、「Go to Linear website for datasheet」とリニアテクノロジー社のWebサイトのデータシートにアクセス・ボタンが表示されます。
続きを読む "連載(40)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(18)" »
リニアテクノロジー LTC3202 白色LED用低ノイズ高効率チャージ・ポンプ(4)
ディジタル制御信号を作る
LTC3202の電流制御はD0、D1のオン/オフの組み合わせでLEDに流れる電流の制御を行っています。この組み合わせの信号を2ビットのカウンタで作成する方法を考えます。LTspiceの標準で用意されているディジタル・デバイスの中にD型フリップフロップがあります。このD型フリップフロップを使用して次に示す2ビットのカウンタを作ります。
D型フリップフロップによるカウンタは次に示すようにプリセット、クリアを非アクティブにして/Qの出力をDに接続します。Qの出力はclockの入力を1/2分周されています。その出力/Qを次のフリップフロップの入力としてCLKに接続します。
続きを読む "連載(41)LTspiceで回路の検討 コイル、スイッチング電源について(19)" »