■アンプを自作してみる 玄箱Pro の USB audio につなぐアンプとして、デジットの PAM8202 使用 D級アンプ・キット(DAP82_KIT, 最大出力 2W ×2) を組み立ててみました
*1。このキットは、ディジタル・アンプ IC PAM8202
*2を使ったキットで部品点数が少なく、安価で音もよいようです。ディジタル・アンプ(D級アンプ)は、アナログ型のアンプと比べ消費電流、発熱が少ないメリットがありますが、このキットも、その性質をもっているようです。映画を見るなど、迫力がある音を求めると少し音量が小さいと感じるかもしれませんが、 BGM や静かに音楽を楽しむならば、十分な音量だと思いました。

組み立て前のキット
*1
デジット(大阪の日本橋)の店頭以外に共立エレショップで通信販売している
http://eleshop.kyohritsu.com/*2
PAM8202 のメーカは Power Analog Microelectronicsです。データシートがダウンロードできます。
http://www.poweranalog.com/
■組み立てる キットには、コネクタやケースなどは付属しません。ここでは、表の部品と工具を用意しました。コンデンサと抵抗は、必要ならば後述する改造に使います。キットを購入したら、組み立てを始める前に部品を並べて、部品がそろっていることを確認します。背が低い部品から順にはんだ付けしていきます。キットにはコネクタがついてきまが、今回は使わずに済ませまています。
全体の配線は図のようになります。ミニステレオ・ジャックは先端が左(L)、中央が右(R)、根元がグラウンド(左右共通)です。スピーカ側は左右のグラウンドは別の信号が出ているので、左右をつなげたり、電源とつなげたりしてはいけません。
部品名 個数
単3乾電池4本または2本用電池ボックスと電池スナップ 1
3.5φミニステレオ・ジャック(パネル取り付け用) 1
トグル・スイッチ(パネル取り付け用) 1
スピーカ端子(ステレオ用) 1
M3 の丸小ねじ(長さ10mm) 2
M3 ナット 2
透明ケース(大きさmm×mm×mm) 1
ビニール線(30cm ぐらい, 赤と黒など色分けする) -
クッションつき両面テープ(適量) 1
積層セラミック・コンデンサ(0.1uF, 50V) 1
炭素皮膜抵抗(750kΩ, 1/4W または 1/8W) 2
キット以外に用意した部品
はんだゴテ(20W から 30W)
はんだ
(コテ台、はんだ吸い取り器、テスタもあるとよい)
ニッパ
ラジオ・ペンチ
やすり(平と丸、100円ショップで3本セットで購入)
ハンドソー(弓型の金鋸の刃に、持ち手をつけたようなもの)
Pカッター
使用した工具

キットと追加部品の接続
■音を聞いてみる 組みあがったら、まず何もつながずに電池をつないで異常にICなどが熱くならないことを確認します。確認できたら、電池を外してから、スピーカと入力を配線し、電池を再度つなぎます。音量は0から少しずつ上げていってください。すっきりした音がするのではないでしょうか?

テスト中の写真(単3電池2本で聴いてみている)。スイッチは取り付けていない。
■発熱が多いときは 配線に問題がなく音が正常に出るのに、発熱が多い場合(電池4本で無入力時に 80mA ぐらい流れる)には、ICの 3,4 ピン間に 0.1uF のコンデンサを追加してみてください(写真)。この改造は部品がついているとやりにくいので、最初から追加しておくほうがいいかもしれません。

コンデンサの追加
また IC の 1, 4 ピンそれぞれを 750kΩを通して電源につなぐ
*3と、さらに消費電流が下がるようです(写真)。

2本の 750kΩ抵抗を追加した。上側がスピーカ出力側、下側が入力と電源。
*3
ここでは PAM8202 のデータシートの参考回路に従うようにする改造をしています。参考回路では 5pF のコンデンサも取り付けていますが、ノイズを拾いやすかったのでつけませんでした。
■ケースに入れよう 正常に動作するようになったらケースに入れましょう。電池を内蔵できるように少し大きめの透明なケースを使ってみました。電池だと電源回路からのノイズがないというのがメリットです。電池交換が面倒なら、DCジャックを取り付け、スイッチング電源タイプの AC アダプタを使うようにしてみるのもよいと思います。
加工は下ケースにスリットを入れるようヤスリで加工することを基本にしてドリルは使わないようにしてみました(図)。厳密な図面は引かずに現物に合わせて削っていっていきました。使用した工具は写真のとおりです。
スイッチと、ステレオジャックの取り付け部は上から、丸やすりで削っていきます。スピーカ端子の大きな穴は、上からハンドソーで切込みを入れ、底のところには横向きにPカッターで筋を入れ、折り取ります。スピーカ端子取り付け用のねじ穴は、折り取った四角い穴から横向きにやすりで削って作ります。基板と電池ボックスは両面テープで固定しました。

下ケースの加工方針。前面の電源スイッチと背面のステレオジャックの端子は、上から丸やすりで削って作るスリットに取り付ける。上ケースは加工しない。

ケース加工に使用した工具。やすりと鋸、Pカッター。

加工の目安をマジックでつける

ケース加工の様子。部品にあわせて、やすりで削っていく。力を入れすぎて割らないように注意する。スピーカ端子の左に縦のスリットが入っているのは、最初は上から削るつもりだったから。横に削るほうが作業が少なくて楽です。

完成した正面と上から背面の様子。
<光永 法明>
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