玄箱自体が証明しているように、組み込み型でコンパクトでネットワークにつながって機能を発揮するユニットが増えています。玄箱もまさに自分だけでは何もできないともいえるわけです。
さて、このようにネットワークを利用して有機的につながって機能する、あるいは玄箱は、I/O
をそういう形でしか持ちにくいという意味で、今回は、XPort を扱ってみます。この XPort
というのは、すでに、「トランジスタ技術」であるとか、「家庭でできるネットワーク遠隔制御」などにおいてかなり知れ渡るようになってきているものです。
「トランジスタ技術」は比較的早期に紹介していたと記憶しているのですが、それらは、
『XPort活用の手引き(前編)』 トランジスタ技術2003年9月号抜粋(PDF形式:773KB)
『XPort活用の手引き(後編)』トランジスタ技術2003年10月号抜粋(PDF形式:927KB)
として、
http://www.co-nss.co.jp/products/network/lantronix/xport/xport-top.htmlのページからダウンロードして読むことができました。
●XPort は簡単に使える
XPort は簡単に使えます。まず、この概要を説明しておきましょう。
外観の寸法は小型で板ガム程度で、3本の汎用I/Oとシリアル通信ユニットとWebサーバなどが組み込まれています。電源は 3.3V で動作します。
上で紹介した URL から主なスペックを引用して表にまとめたものを示します。この XPort は「マイクロデバイスサーバ」とも呼ばれており、インターフェース・ユニットというより、まさに超粒ですが"サーバ"の機能を有していますね。
| XPort の主な仕様 |
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CPU, Memory
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antronix DSTni-LX 186 CPU,
256 Kbytes zero wait state SRAM
512Kbytes Flash
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シリアル・インターフェース
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プログラマブルなPIO: 3本
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シリアル・インターフェース
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シリアル・インターフェース
3.3V CMOSレベル、非同期
通信速度: 300 - 230k bps
データ: 7/8ビット
パリティ: Odd, Even, None
ストップ: 1/2ビット
通信制御: RTS, CTS, DTR, DCD
フロー制御: XON/XOFF, RTS/CTS
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ネットワーク・インターフェース
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コネクタ:RJ45 (10/100Base-T)
プロトコル:ARP, UDP/IP, TCP/IP, ICMP, SNMP, AuotIP, DHCP, TFTP, Telnet, HTTP
イーサーネット: V2.0/IEEE 802.3
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内蔵Webサーバ
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用途:静的なWebページとJavaアプレットの供給
容量:384 kByte 64kB x 6セクション
メソッド:GET, HEAD
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管理(設定、監視)
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シリアル・ログイン、SNMP、Telnetログイン、Webアクセス
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電源
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入力:+3.3V (±5%) .
130mA (アイドル), 140mA (10BaseT),
210mA (100BaseT)
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| 基板に付けられた様子 (寸法:18.25mm x 14.50mm x 33.90mm) |
今回購入した基板に載っている XPort の写真
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玄箱(pro)との接続はネットワークで接続されます。そのためにはいくつかの初期化工程が必要であって、作業は通常の Windows PC
を使って行います。これに使用するソフトウェア(インストーラ)は無償で提供されています。詳細な説明が用意されていますので、URL
を書いておきました。
http://www.shoshin.co.jp/c/lantro/xportinstaller/index.html
何度かインストーラを利用すれば慣れてきますが、サブネットが違うところに設置したい場合には、当該セグメントにおいて作業をしなくてはなりません。
また、詳細な日本語解説がここ(
http://www.co-nss.co.jp/download/download-top.html)に、テクニカル資料もここ(
http://www.tech-center.jp/technical/index.html)にありますので、必要な関連資料は見つかると思います。
●電光掲示板に XPort を活用する
ところで、「電光掲示板」は古めかしい響きがするものの、町中や施設のいたるところに散在しています。例えば、こんな感じですよね。
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この記事では玄箱(pro)を情報提供サーバとして利用し、文字が流れるの電光掲示を製作してみました。
家庭内では無線LAN+ノート・パソコンが普及しているので家庭内での情報表示としては意味が薄いと考えがちですが、何の操作も不要で最新の情報が"流れてくる"ところに、それなりの効果が実感できています。
家庭において「情報表示」は居間のような家人が多く集う場所に設置するでしょうし、一方、玄箱(pro)と言えどもサーバなので、書斎などに設置することが普通なので、無線LAN経由で通信すれば設置場所の自由度が取れます。
また、サーバ(玄箱)からは複数の XPort に接続ができますから、「電光掲示板」は複数設置することも可能です。
実際に製作した写真はこれになります。
無線LANの場合には子機ステーションを経由して、XPort まではネットワーク・ケーブルで接続します。
●ネットワークの構成
ネットワーク構成図を下に示します。玄箱(pro)はインターネットの向こう側のニュース・サイト(ホームページ)から所定ページをダウンロードし、この
ソースから、表示したい文字列を抜き出して加工し、それを再びネットワークにて XPort に送り込みます。XPort
はそのデータを透過的にシリアル(RS-232C)に変換して蛍光表示管(VFD)にデータを繰り出します。
●ハードウェアの構成
XPort
周辺を自作してもよいのですが、表示ユニットと込みでキットが発売されているので、それを利用することにしました。情報表示に使うデバイスには種々の選択
肢があると思われますが、直感的にこの蛍光表示管に決まってしまいました(いくばくかのノスタルジーを感じつつ)。
まず、蛍光表示管(VFD)には「ノリタケ伊勢電子」の GU256X16M-3900 を利用します。これは 256x16 ドット使用で16桁の漢字が表示できます。 この VFD は RS-232C (シリアルケーブル)で制御ができるようになっています。
FYI:
http://www.noritake-itron.jp/kit/module/sck_3000/256x16m-3900.html
下に簡単なスペック表を同サイトから抜き出しておきました。目的(サイズと機能)と予算の関係があると思いますので、メーカが提供している仕様書を参考にしてください。
| 品番 | GU256X16M (SCK256X16M) |
| -3900 |
| 機能 |
輝度調節 |
12.5~100%まで8段階 |
| 共通機能 |
コマンド機能
スクロール機能
表示アクション・コマンド機能
ユーザ・ウインドウ機能
AND/OR/XOR合成機能
リバース描画
ビット・イメージ登録描画機能
漢字モード
ドロー機能
マクロ機能
プログラム・マクロ機能
メモリSW機能
汎用I/Oポート機能
グラフィックDMAモード
etc.
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| 登録機能 |
外字登録(各フォントサイズ最大16文字)
ユーザ・フォント登録(128文字)
ビット・イメージ登録(576枚)
コマンド処理登録(マクロ機能)
動作シーケンス登録(プログラム・マクロ/マクロ機能)
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| プロトコル |
ダイレクト・モード
電文モード(カスケード接続対応)
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| 電源 |
5V / 80mA, 24V / 270mA |
| 寸法 ※3 |
外形 |
横372.0 x 縦49.0 x 厚さ15.5mm
(突起部含む最厚部25.5mm)
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| 表示エリア |
横306.95 x 縦25.35mm
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16x16ドット
キャラクタ・サイズ |
横18.95 x 縦25.35mm
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| ドット・サイズ |
横0.95 x 縦1.35mm
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| ドット・ピッチ |
横1.2 x 縦1.6mm
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| 発光色 |
グリーン (ブルーグリーン)
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● 次に、ネットワーク経由で VFD にコマンドを送りだすために、LAN アダプタを購入しました。これは、このサイトで購入できるものです。
FYI:
http://www.noritake-itron.jp/kit/module/sck_option/bcxpst01.html
●VFD は適当なケースに入れておきますが、ここではジャンクPCのケーブル・カバーがぴったしでした。

こちらは、裏側です。

電源部分は AC アダプタとなりますが、この写真のように VFD ユニット用と XPort基板用の2本となります。もう一つ見えているケーブルは、VFD と XPort がシリアル通信をするためのもので、キットに付属されてきます。

後編は、プログラムを作っていきます。
<和田 好司>
<編集注:最後の写真を初出時に入れ忘れました。お詫びいたします。2008/04/17>
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