前回はmbedに内蔵しているLED4個を制御しました。今回はネットワークを使ってmbedからパソコンにデータ(メッセージ)を送信してみたいと思います。
 少し難しいですが、mbedをネットワークに接続することができれば、mbedが収集したデータをネットワーク経由でパソコンに送信したり、パソコンを操作してmbedを制御する遠隔制御などmbedの活用の幅も広がります。プログラムのすべてが理解できなくても、今回の記事がネットワークを使ったプログラムを製作する際の参考になればと思います。


1 RJ45モジュラ・ジャックの加工
 mbedにはネットワーク接続を制御するためのEthernet Controllerが内蔵されているので、mbedとRJ45モジュラ・ジャック(以下RJ45)を接続するだけで簡単にネットワークに接続することができます。
 ところが、RJ45をmbedに接続するのが少し大変です。なぜかというと、通常mbedに接続するデバイスはブレッドボードを使って接続するのですが、RJ45から出ている端子間隔の一部がブレッドボードの穴の間隔の半分(1.27mm)で、しかも基板取付面に凹凸があるためそのままブレッドボードに取り付けることができません。そのため、RJ45をブレッドボードに取付けるには少々面倒な加工が必要になります。
 ここでは、最初に、筆者の加工方法を紹介しますので参考にしてください。

(1) 部品の準備
 それでは、最初にmbedをネットワークに接続するための部品を準備します。

・ブレッドボード(図1)
 mbedやRJ45、各種センサやデバイスをmbedと接続するためのものです。今後いろいろなデバイスが取り付けやすいように、少し大きめのものを準備しました。

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図1 ブレッドボード

・RJ45モジュラ・ジャック(図2)(パルス・トランス内蔵)
 ネットワーク・ケーブルを差し込むジャックです。パルス・トランス内蔵のものを準備してください。今回は、秋月電子通商のパルス・トランス内蔵モジュラ・ジャック 通販コード P-00819(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00819/)を使用しています。

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図2 RJ45モジュラ・ジャック

・ピンヘッダ(図3)
 RJ45の加工で使用します。2×16程度準備してください。

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図3 ピンヘッダ

・ユニバーサル基板(図4)
 加工したRJ45を取り付けます。穴の間隔が2.54mmの一般的なもので、 6×14の穴が利用できれば十分です。RJ45の加工によっては、もう少し小さなものでも大丈夫です。今回は秋月電子通商の両面ガラス・ユニバーサル基板140×40mm 通販コード P-03411(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-03411)を適当な大きさに切断し使用しています。

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図4 ユニバーサル基板

・ジャンパ線(図5)
 ピンヘッダを接続する際の渡り線に利用します。

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図5 ジャンパ線


(2) RJ45にピンヘッダを取り付ける
 まず最初にピンヘッダを4個分切断してください。RJ45のケーブルの差込口側からみて奥側には、2行の端子4列が少しずれて並んでいます(図6赤枠)。この部分の前後の間隔は2.54mmですが、手前の端子と奥の端子はちょうど1.27mmずれて配置されています。

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図6 RJ45モジュラ・ジャックとピンヘッダ

 そこで、RJ45端子の横に先ほど切断したピンヘッダを付けると、8本のピンヘッダのすべてのピンがちょうどRJ45の8本の端子に接触(RJ45の手前と奥の端子の左右にピンヘッダの端子を配置する(図7))するので、この状態ではんだ付けします。

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図7 RJ45とピンヘッダの位置

 RJ45に動作状態やアクセスの状態を表すLEDが付いている場合は、それ用の端子がケーブル差込口側に左右各2本ずつ合計4本配置されています。もし、LEDが点灯しなくてもよければ、この端子にピンヘッダを取付けなくでも動作に影響はありません。今回はRJ45をしっかり固定するために、LED端子にもピンヘッダを取りつけました。
 LEDの端子は横の間隔が2.54mmで、前後の間隔が1.27mmになっています。そこで、ケーブル取付口から見て、RJ45の手前の端子の後ろにピンヘッダを配置し、奥の端子の手前にピンヘッダを配置すると、後でRJ45をユニバーサル基板に取り付ける際にピンヘッダが一列に並んだ(図8)状態ではんだ付けすることができます。

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図8 ピンヘッダの取り付け


(3) ユニバーサル基板の取り付け
 6×14のユニバーサル基板(※ピンヘッダの取り付けなどによって、もう少し小さなものでも大丈夫です)に、先ほど加工したRJ45を取り付けます(図9)。このとき、はんだ付けは端子の根元だけに薄く付けるようにしてください。ピンヘッダの先端の部分にはんだが付くと、ブレッドボードに挿しにくくなります。

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図9 ユニバーサル基板の取り付け

 次に、RJ45をこのままブレッドボードに取付けると、2×4のピンヘッダの端子がブレッドボード内部で接触してしまいます。そこで、RJ45の後側の端子4本を切断します(図9赤枠内)。
 そして、RJ45の両サイドに1×2のピンヘッダを取付け(図10赤枠)、先ほど切断したピンヘッダと両サイドのピンヘッダをジャンパ線で結びます。すると、RJ45の端子番号は図11のようになります(※端子番号や端子名などは購入したRJ45のデータシートで確認ください)。

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図10 RJ45の両サイドにピンヘッダを取り付け

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図11 ジャンパ線の取り付け

 これで加工は終了です。うまくできましたか?それでは、いよいよmbedとRJ45を接続したいと思います。

飯田 忠夫



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