●はじめに
これから、Behringer社のチャネル・デバイダDCX2496をディジタル出力に改造するボードに関連して、フルディジタル・アンプやチャンネル・ディバイダに関する解説を、数回に分けて連載していきます。
「厳密に」よりも「わかりやく」を目的で記述しますので、詳しい方は用語の用法や意味で突っ込みたくなることがあると思いますが、その点はご容赦ください。
D級アンプ、フルディジタル・アンプ(2)
●ディジタル・アンプとフルディジタル・アンプ
ディジタル・アンプかアナログ・アンプかの違いについて、「最終段」と前置きを付けて説明しました。つまり、アンプに最初に入力される信号がアナログかディジタルかの違いについても考える必要があります。
最初の入力、最終段への入力がアナログかディジタルか、で4種類のアンプがあります。
(1) アナログ入力、アナログ増幅=一般的アナログ・アンプ。
(2) アナログ入力、ディジタル増幅=D級アンプと呼ばれるものが多い。ディジタル・アンプ。
(3) ディジタル入力、アナログ増幅=DAC(ディジタル-アナログ・コンバータ)を内蔵する。AVアンプなどに多い。
(4) ディジタル入力、ディジタル増幅=アナログ信号が介在しない場合、「フル」ディジタル・アンプ。
(2)と(4) について、内部の仕組みを図解してみます。
フルディジタル・アンプの音量調節
一般的なCDプレーヤには音量調節ボリュームはついていません。したがって、そのまま光(同軸)出力をパワーアンプであるディジタル・アンプにつないだのでは、音量を調節する場所がありません。
実際には、ディジタル・アンプ側で、以下の二つの方法で音量調節を行うようになっています。
1. 供給する電源電圧を変える
2. PCM信号に対して計算を行う
2.だけでは、音量を上げる分にはよいのですが、音量を下げる場合に「ビット落ち」が発生してしまいます。
チャネル・デバイダによるマルチアンプ
今回はマルチアンプについて解説します。
●マルチアンプとマルチチャネルの違い
ホームシアターで使われる5.1ch、7.1chなどにも複数のアンプが使われますが、この場合には「マルチチャネル」といいます。マルチアンプは、1チャネルに対して複数のアンプを使用する方式です。
チャネル・デバイダによるマルチアンプ
チャネル・デバイダの働き
チャネル・デバイダは、後ろ側にアンプが入りますから、増幅作用はアンプにまかせて信号の分配に専念できます。アナログ型のチャネル・デバイダでは、抵抗を使ったCRネットワークで、非常に小さな部品で構成できます。また、ネットワークを何段も重ねることによって、より厳しく信号を分配することができます。
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