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チャネル・デバイダによるマルチアンプ

チャネル・デバイダの働き
 チャネル・デバイダは、後ろ側にアンプが入りますから、増幅作用はアンプにまかせて信号の分配に専念できます。アナログ型のチャネル・デバイダでは、抵抗を使ったCRネットワークで、非常に小さな部品で構成できます。また、ネットワークを何段も重ねることによって、より厳しく信号を分配することができます。


1. 抵抗と小さなコンデンサ、あるいはディジタル信号処理で、結構理想に近い分配が可能。
2. 急激な分配ができる。
3. パラメータを変更するだけで細かい調節ができる。デジタル・チャネル・デバイダでは、遅延処理やイコライジング処理も組み合わせられる。

 このように、スピーカ・ネットワークの欠点をちょうどひっくり返した長所が得られます。
 アナログ・チャネル・デバイダには、内部にスイッチ・抵抗・コンデンサ、OPアンプICを組み合わせて通過周波数を制御できるようにしてあります。
 デジタル・チャネル・デバイダでは、ディジタル信号プロセッサ(DSP)を内蔵して、計算処理によってフィルタ処理を行います。また、メモリをバッファとして用いることで、チャネル間のディレイ(遅延、mm単位で制御できるものもある)処理も行えます。

全体的な利点と欠点

 通常のスピーカとチャネル・デバイダを使用した構成の、利点と欠点を列挙してみます。

通常の構成マルチアンプ構成
ネットワーク× 大きなコイル・コンデンサを使わなければならない。○抵抗、小コンデンサ、OPアンプ、あるいはDSPで構成。
チャネル分割× ゆるやかなカーブで分割する。○かなりきっちりと帯域を分けられる。
調整作業○不要×きちんと測定しなければならない。
自作する△細かい調整は難しい。○いろいろと試しながら調節が可能
金額○アンプ1個×チャネル・デバイダ+アンプ複数個
電気○アンプ1個分×チャネル・デバイダ+アンプ複数個

 要するにマルチアンプ構成は、アンプ複数個を揃えて手間を掛けてでも、細かい調節が可能だったりより良い帯域分割ができたり、ウーファを専用アンプが直接駆動できたりするという利点を得たいマニア向けといえるでしょう。

 きちんと測定して調節することは絶対に必要です。自分の耳を当てにしていては、市販のネットワークを使うスピーカより劣る音を聞いている確率が高くなります。

市販のチャネル・デバイダ

 一部を以下にリストアップします。価格は無料(ソフトウェア)から100万円以上まで幅があります。

アナログ・チャネル・デバイダ
 BEHRINGER CX2350 2Wayステレオ/3Wayモノラル 非常に安価です。
 BEHRINGER CX3400 3Wayステレオ/4Wayモノラル
 DBX 233XL 2Wayステレオ/3Wayモノラル
 DBX 234XL 3Wayステレオ/4Wayモノラル
 Fostex EN-3000 3Wayステレオ
 ※LINN AKTIV (独立製品ではなく、アンプに入れるフィルタ・ボード。アンプの数により5Way、6Wayなど可能)
 FM Acoustics FM332
 VIOLA Quartet、Duet

ディジタル・チャネル・デバイダ
 ラステーム RDA02(70W×2アンプ)+RDA-MSD(2WAY設定アダプタ)
 BEHRINGER DCX2496 3Wayステレオ
 MCAudi MD1100 フルディジタル入出力の2Wayです。
 Accuphase DF-45 4Way
 DEQX PDC-2.6P 純正ディジタル出力オプションがあります。
 TacTオーディオ M/S2150、Boz。Bozは8Wayも可能。
 KUBOTEK HCHD01

パソコン上で動作するチャネル・デバイダ
 foobarプラグイン foo_dsp_xover http://xover.sourceforge.net/
 ACXO Player http://pcazeles.perso.cegetel.net/acxo.htm

  安価なものは、ノイズが気になることがあるかもしれません。高額なものはたいへん高価です。
  アナログ・チャネル・デバイダは自作することも可能なのですが、部品数が大変大きくなります。

 筆者の所属するKENRICK SOUNDでは、主にJBL社製の大型中古スピーカを取り扱っています。また、この連載の後半で紹介する、チャネル・デバイダDCX2496の出力をディジタルに変更する改造も行っています。

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2008年2月20日 17:19に投稿されたエントリーのページです。

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