回路シミュレータSpiceでは、オシロスコープで観測するような時間応答のシミュレーションを過渡解析(Transient analysis)と呼んでいます。
(1)で設計したバターワースのLPFは利得-周波数特性は平坦なのですが、矩形波に対する出力波形にオーバシュートやリンギングが発生します。この様子をLTSpiceでシミュレーションしました。
回路図は(2)と同じですが、信号源と解析コマンドの設定が異なります。
また、今回は入力の波形も表示したいので、回路図に[V1]のラベルを配置しました。
信号源は(2)と同じ[voltage]を使用します。
信号源の設定は[Advanced]を指定して図3-1の設定画面を開きます。
矩形波を設定するので[PULSE]を選択します。今回は±1V、2kHzの矩形波を使用するので図3-1の設定になります。
[Trise](矩形波立ち上がり時間)と[Tfall](矩形は立ち下がり時間)は0を設定すると適当な値が設定されてしまいます。このため、十分に短い値を設定します。2kHzなので[Tperiod]は「500us」、50%デューティの波形なので[Ton]は「250us」に設定します。
次は、解析コマンドの設定です。[Simulate]→[Edit Simulate CMD]をクリックし、図3-2の設定画面を開きます。
過渡解析をするので[Transient]のタブを選択します。
[Stop Time]に解析終了時間を設定します。2波形程度のグラフにしたいので「1ms」を設定しました。[Time to Start Saving Data]に解析開始時間を設定します。
[Maximum Timestep]に解析間隔時間を設定します、1000点程度の解析にしたいので1us間隔としました。予想される波形によってこの値を決定し、複雑な波形の場合は間隔を短くします。
図3-3がシミュレーションの設定が完了した回路図です。
シミュレーションを実行し、完了したら(2)と同様に観測したいラベルのところにマウス・ポインタを持っていき、左クリックしてグラフを表示させます。
図3-4が完成した矩形波応答波形のグラフです。次数が多くなるとリンギングが大きく、応答が遅くなっていくのがわかります。
遠坂俊昭



