■ PGA2311電子ボリュームの製作
PGA2311PA+コントローラ・セット/CTRL2311を使用して、写真 4のような電子ボリュームを製作してみました。
写真4 PGA2311PA+コントローラ・セット/CTRL2311 使用の電子ボリューム基板
USBコネクタを使用して電源端子にしている。
早速各部の回路を解説しましょう
○ PGA2311周辺回路
図7がPGA2311の周辺回路です。以下に各部の説明をします。
図7 PGA2311周辺回路
・ オーディオ入力部・出力部
オーディオ入力部はRCAジャックに信号が入力されます。入力の47kΩは直流電位を安定させるための抵抗です。その後の100Ωと220pFのコンデンサは不要な高周波信号をカットするローパス・フィルタです。本来はもう少し低い周波数でカットオフするフィルタを付けるとよいのですが、PGA2311の入力インピーダンスを高くするとひずみ率、雑音特性に影響が出るのでこの値にしています。本格的なプリアンプにする場合はPGA2311入力の前にOPアンプなどによる前置アンプを設け、もう1桁低いカットオフをもつローパス・フィルタを設けるとよいでしょう。
オーディオ出力部は、出力負荷の安定を目的にした100Ωを直列にしてそのままRCAジャックで出力しています。
・MUTE回路、ディジタル信号入力部
PGA2311には電源投入時にポップ音を防止するためMUTE回路を設けています。MUTE回路は電源リセットIC M51953BL(ルネサステクノロジ)を用いて電源投入時より約1秒の間MUTE端子を“Low”にしてシステムが安定するまでPGA2311の出力を遮断しています。
PGA2311のMUTE端子とSPI入力端子とコントローラ・マイコンCTRL2311およびMUTE回路との間には1kΩのアイソレーション抵抗が挿入されています。アイソレーション抵抗はディジタル回路部分のノイズ成分がPGA2311へ流入するのを低減する役割を持ちます。
・電源回路、グラウンド・ポイント
PGA2311のアナログ電源のデカップリング・コンデンサは、すべて積層セラミック・コンデンサで構成しています。これはユニバーサル基板で構成する場合での配線の引き回しの容易さから決定しました。
ディジタル電源、アナログ電源の各グラウンドの扱いは本回路のキーポイントになる部分です。この取り扱いでPGA2311の性能を引き出されるか否かが決定すると言っても過言ではないでしょう。今回はユニバーサル基板で製作したので、図 8のようにスズ・メッキ線で配線しました。PGA2311への電源ラインのグラウンドはRch, LchのアナログGNDとディジタル・グラウンドの交わるポイントに接続します。なお、オーディオ信号のグラウンドは各々のAGNDL,AGNRへ一点アースとして配線します。
図8 PGA2311のグラウンドのサミング・ポイント
ユニバーサル基板にスズ・メッキ線で配線する。





