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2007年7月24日

パワー・アンプの初段

 オーディオ用のパワー・アンプを製作するためのシミュレーションを紹介します。

 製作するパワー・アンプは定数の変更で10W~50Wくらいまで対応できる回路を設計します。
 あまり凝らず、少ない部品点数で再現性に優れた回路を目標にしています。
 シミュレータはトランジスタ技術の付録CDに入っていたPSpice Ver10 評価版です。これに、電子回路シミュレータPSpice入門編のCDに入っているTRAGIライブラリを組み込み使用します。

● シミュレーションの準備(2SK117BLのモデリング)

 入力にコンデンサを使いたくないので、パワー・アンプの初段は入力電流が極少ない、FETにします。
 初段は雑音が混入しにくい差動増幅器にします。差動増幅器には特性が揃って、直流ドリフトの少ないデュアルFETを使いたいのですが、入手性の良かった東芝製がすべて製造中止です。しかたないので、初段のFETは入手性とgmの大きさから東芝の2SK117BLを選びました。

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初段回路のシミュレーション

●初段のDC解析

 電圧増幅段は、素直な周波数特性が得られるフォールデット・カスコード構成にしました。
 Q6の2SK117で1mAの定電流源を構成しています。したがって、電源電圧が多少変動してもR13には3V、R15には10Vの一定電圧が発生します。D2はQ7,Q8のVbe電圧の温度変動を補正しています。
 上記によりR1,R2の両端はR13の両端電圧に等しい3Vなり、10mAの一定電流が流れることになります。そして同様にR3の両端電圧はR15の両端電圧に等しく10Vになり、10mAの一定電流が流れます。
 Q5のコレクタ電流が10mAなのでQ1,Q4がバランスしていれば5mAのドレイン電流が流れ、R1,R2には10mAの電流が流れていることから、Q7,Q8には5mAのエミッタ電流が流れることになります。

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2007年8月 6日

出力回路を2段コンプリメンタリ・エミッタ・フォロアにしたシミュレーション

●Total_2ef_NoNFB
 下記は2段のエミッタ・フォロアを接続し、負荷抵抗を駆動できる状態にしたシミュレーション回路で、まだオールオーバの負帰還は施していません。
 
Total_2ef_NoNFBシミュレーション回路
 

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2007年8月14日

出力回路を3段コンプリメンタリ・エミッタ・フォロアにしたシミュレーション

●Total_3ef_NoNFB
 下記はエミッタ・フォロアを3段にして負荷抵抗の影響を少なくした回路です。
 Q18をPNP、Q14をNPNにすることにより、3段エミッタ・フォロア回路のバイアス電圧が高くなるのを防ぐことができます。また、負荷抵抗8ΩのときのQ14の入力インピーダンスは、8Ω×Q16HFE×Q14HFEで、R25よりも大きな値です。このためQ18の入力インピーダンスはR25の値が支配的になり、エミッタ・フォロア回路の入力インピーダンスの非直線性が改善されます。
 
Total_3ef_NoNFB回路図

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