PIC16F84AはPICの中でももっともポピュラで、一番入手しやすいPICです。
PICをはじめとする電子部品の詳細なデータが書かれている文書を「データシート」といいます。家電製品の取り扱い説明書に相当します。PIC16F84Aのデータシートは、販売しているマイクロチップ社のサイトにあります。
http://ww1.microchip.com/downloads/en/DeviceDoc/35007b.pdf
このデータシートには大量のデータが掲載されています。英文なので「うっ」とくるものがありますが、データシートは辞書と同じで知りたいことが出てきたときに見るようにします。
動作電圧範囲:2.0V~5.5Vデータシートをぱらぱらと眺めて、使えそうな機能を探すのも楽しいと思います。
ポートの数:12
ポートに流せる電流:25mA
ピンの配置:3ページ目
使える機能:5ページ目のDevice Overview
■ 16F84Aにさせたいこと
PIC16F84Aを動かすということは信号を「入力」し、内部で処理してから、「出力」することです。この入力・出力させる部分を「ポート」といいます。信号入力に使うポートを「入力ポート」、信号出力に使うポートを「出力ポート」と呼びます。ポートとは港を意味します。信号が出入りする港をイメージするとわかりやすいと思います。
16F84Aには全部で12個のポートがあります。ポートは名前により識別されています。
RA0~RA4
RB0~RB7
それぞれのポートの入力・出力は、プログラマが決めることができます。入出力が自由にできるので、「ポート」という呼び方がぴったりです。ポートの入出力は製作するハードウェアに合わせてプログラマが決定します。
ポートごとに25mAの電流を流すことができるので、10~20mAを流すLEDなどは簡単に接続できます。この手軽さはPICの素晴らしい点と言えます。
■ 使う機能
16F84Aは、最初に製作予定の「PIC赤外線受信ボード」に使用する予定です。
このボードに必要な機能は次のとおりです。
・四つのLEDを点灯する
・赤外線受光素子のデータを読み込む
・一つのスイッチのON、OFFを読み取る(スイッチ入力という)
全部で六つのポートを必要としますが、16F84Aは12ポートあるので、まだまだ余裕があります。余ったポートに「LEDを増設しようかな?」と思いましたが、配線が複雑になるので、今回は我慢します。
使用する六つのポートは、すべてディジタル・データの入出力です。ディジタル・データは1,0の信号だけで表されています。'1'=5V、'0'=0Vとします。アナログ・データは0~5Vを扱うことができます。84Aはアナログ・データを処理することはできませんが、受信ボードの制御をするには十分です。
まだ内緒ですが、2番目に製作するのは「PIC赤外線送信ボード」です。こちらのボードに必要な機能は、
・四つのスイッチ入力
・赤外線照射出力コントロール用に一つ
以上の5ポートが必要です。これも84Aで大丈夫そうですね。
こんな風に自分の作りたい製作物とPICの機能を比較して、使用するPICを決めます。
■ 静電気注意!
PICは電子パーツです。
16F84Aをはじめ、すべてのPICはCMOSでできています。思ったよりも丈夫で、短時間ならば「恐怖の逆接」にも耐えることがあります。ピン同士がショートしていても大丈夫だそうです(実験はしないでください)。
そんな丈夫なPICですが、静電気には注意が必要です。
突然ですが、あなたは「静電気人間」ですか?。冬場、空気が乾燥すると体に静電気がたまりやすくなります。車に乗るときやエレベータのボタン、ドア・ノブに触ったときなどに体に蓄電された静電気が流れて「ぱちっ」と嫌な音を立て、痛い思いをすることが多くなりませんか?
筆者は静電気人間です。ひどいときは、放電するときのきれいな火花を見ることがあります。この静電気がPICに良いはずはありません。
新品のPICにプログラムを書き込み、わくわくしながら電源ON!。あれ、動きません。回路の間違い、配線の間違い、部品の付け間違い、プログラム・ミス・・・うーん、わかりません。最後に疑ったのがPICです。もう一度、プログラムを書き込もうとしてもエラーが出ます。静電気で壊れてしまったようです。PICを交換後、無事動作しました。
心当たりのある方は、工作の前に金属物に触って静電気を逃がすなど、新品のPICを壊さないように注意をお願いします。
次回はPIC12F683について説明します。

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