回路図ができたら、後は製作し、動かしてみるだけです。そのためには部品を基板に配置して、配線する必要があります。この章では基板の製作についてお話ししたいと思います。
■ 電子回路の部品取り付け
回路図ができた、部品も揃った。いよいよ組み立てに入ります。電子回路工作で迷うのはここからどうやって部品を組み合わせるか?です。部品の足を回路図の通りに接続すれば回路は動作します。空中配線といって、部品と部品を直接または線を使って配線する方法もありますが、部品が多いと大変な作業になります。
二昔前のテレビやラジオが真空管でできていた頃、部品をシャーシに取り付け、そのまま配線していました。ちょっと大がかりな配線の製品ではシャーシの中が配線でてんこ盛りになっていて、子供心に「すごいなあ。」と思ったものです。
最近の小さな部品を使う電子回路では配線方法を工夫しないと、苦労することになります。
■ 配線方法
電子回路の部品に配線するには二通りの方法があります。
・プリント基板を製作し、部品を取り付ける
・蛇の目基板に部品を取り付けてから、配線する
自宅で趣味として電子回路を組み立てる場合、蛇の目基板を利用する方法が一般的かと思います。
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蛇の目基板による配線
蛇の目基板とは写真のようにあらかじめ穴が空いており、穴の周りに銅箔が貼り付けられている市販の基板のことをいいます。ユニバーサル基板とも呼ばれます。様々なサイズが用意されているので、製作する回路の大きさに合わせて選びます。蛇の目基板を利用すると穴を開ける必要もなく、手軽に基板製作に取りかかることができます。欠点としては部品を取り付けてある面(部品面=TopView)と配線する面(はんだ面=RearView)を常に意識しないといけないということです。
部品面とはんだ面は反転した関係にあります。部品の足も反転しています。筆者はこの反転した関係を常に考えながら配線することにいなじむことができず、よほど小さな基板の試作でない限り、蛇の目基板は使っていません。
■ プリント基板を製作する
市販の電子製品はきれいなプリント基板に部品が整然と取り付けられています。一般的なプリント基板の製作は次のような方法がとられます。
配線図を作り、生基板(銅箔が一面に貼り付けられている板)に写します。書き写すのは大変なので、光に反応する基板を使い、写真と同じ原理で基板に転写します。感光・現像といいます。
次に、化学薬品を使って余分な銅箔を溶かして、必要な配線だけを残します。これをエッチングといいます。
文章で書くと簡単なのですが、現像・エッチングに毒性・腐食性の高い薬品を使うので、一般家庭で行うにはちょっと気が引けます。
■ 手彫りプリント基板
薬品を使わないで、プリント基板を製作する方法がないでしょうか?
基板のパターンをデザインし、プリンタで紙に反転印刷します。
出力された紙を切り抜いて生基板にのりで貼り付けます。先に部品を取り付ける穴を開けます。パターンにそってカッターで切れ目を軽く入れながら紙をはがします。アクリル・カッターで溝を切ります。
この方法だと、薬品を使わずにプリント基板が完成します。手間がかかりますが、楽しみながら製作する趣味の電子回路だからこそ、許される方法だと思います。この連載では、すべての基板をこの方法で製作します。
次回は、基板パターンのデザイン方法について説明します。

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