PIC16F84Aは、
RAポート:5ポート
RBポート:8ポート
を使うことができます。
そこで、
LED点灯用:RB0、RB1、RB2、RB3(出力)
スイッチ入力:R3(入力)
赤外線受光素子入力:RA2(入力)
を接続することにします。
右側部分は電源回路です。9Vの角電池より、5Vの安定した電力を回路に供給します。
■ PIC16F84A周辺回路

PIC16F84A周辺回路図
○ PIC16F84A
PICは小型のマイコンなので、全体のリズムを刻むための「クロック」が必要になります。クロック周波数が高いほど、高速に動作します。
PIC16F84A-20
末尾の20が20MHz対応を示しています。
16F84Aは4MHzで駆動できるタイプから発売されていますが、最高の20MHzでも値段はそれほど変わらないので、20MHzのものを購入しましょう。20MHzは最高クロックを示しています。それ以下のクロックでも使用可能です(この4MHzや20MHzというのは保証されている動作クロックのようです。4MHzでも20MHz動作は可能らしいです・・・実験して確認するのもいいかもしれません)。
PICを動作させるには、
VDD:5V
GND:グラウンド
OSC1、OSC2:セラロック
VDDとGNDの間に0.1μFセラミック・コンデンサ
0.1μFセラミック・コンデンサはノイズ誤動作防止用です。なくても動作するかもしれませんが、入れると動作が安定します。
以上でPIC16F84Aは動作を開始します。
○発振回路
PICがクロックを発生するための重要なパーツが「セラミック発振子」です。
「セラロック」という商品名で販売されています。セラロックはセラミック発振子とコンデンサを内蔵し、安定したクロックをPICに供給します。PICの周波数に合わせて購入します。厳密な発振をさせたいときには、水晶発振子を使う必要があります。
真ん中の端子:グラウンド
両端の二つ:PICのOSC1とOSC2
これで動作可能です。
■ LED周辺

LED周辺回路図
四つのLEDは、抵抗を直列に接続してからPICに接続します。
LEDは電圧をかけて電流が流れると発光します。流れるだけ流すと流れすぎて、LEDが壊れてしまうので、電流制限抵抗を直列に入れます。
PICのポートをON(1を出力する)にすると5Vが出力されます。
LEDには1.7Vの電圧がかかります(LEDによってこの電圧は変わる)。
1kΩの抵抗を直列に接続すると、
(5V-1.7V)/1000=3.3mA
と計算することができます。
ここで大事なのは、「3.3mAでLEDが点灯するか」ということです。一昔前のLEDは10mA以上流さないと光っていることが確認できませんでした。最近のLEDは性能が上がっているので、3.3mAでも十分に明るく光らせることができます。
この電流をなるべく小さくできれば回路全体の消費電流も下がり、電池も長持ちし、エコになります。
もし、入手したLEDが光らない場合は、1kΩの抵抗値を減らします。
10mA流せば光るとすると、
(5V-1.7V)/10mA=330Ω
330Ωの抵抗なら大丈夫ということになります。以前は5Vの回路でLEDを光らせるのに390Ωの抵抗を使うことが多かったですね。
LEDに大電流を流すとどうなるかですが・・・
一瞬、強く光り輝いてしゅーっと消えます。
実験して確認したわけではなく、誤配線でLEDがショートした時に目撃しました。内部で燃え尽きているようでした。
■ 赤外線受光素子回路

赤外線受光素子周辺回路
赤外線を受光し、信号に変換する素子をいいます。素子にはPL-IRM0208-A538を使用しました。
赤外線リモコンでは38kHzで変調した赤外線がよく使われます。
変調については別章で説明しますが、懐中電灯でただ照らすのとは違い、断続した赤外光を送受信します。この断続の周期が38kHzなのです。この素子は38kHzの赤外光を選別受光し、電気信号にして出力します。
使うには、
VDD:5V
GND:グラウンド
に接続すると、OUT端子から出力を得ることができます。
この出力をPICのRA2ポートに接続し、「1」「0」の形で読み取ります。実際に回路に接続する際にはVDDとGND間に電解コンデンサを接続して使うと安定します。
■ スイッチ回路

スイッチ回路
電子基板に直接はんだ付けする小型プッシュ・スイッチを「タクトスイッチ」と呼びます。PICのRA3ポートに接続します。スイッチが押されていないときにはRA3ポートには10kΩの抵抗を介して5Vに接続されています。このとき、RA3には「1」の信号が入ります。
タクト・スイッチが押されるとRA3ポートはグランドに接続されるので、「0」になります。これでスイッチのON,OFFをPICは1,0で読み取ることができます。
■ 電源周辺回路

電源周辺回路
PICを動作させるには電源を供給する必要があります。
PICの動作電圧範囲は広く、2V~5Vとなっています(動作する周波数の範囲は変わる)。単3乾電池2本でも動作可能なのです。ここでは赤外線受光素子が5Vで動作する関係から5Vの電源回路を考えます。
PICだけではありませんが、電子回路はなるべく安定した電圧で動かしたほうが安定した動作になります。乾電池1本は1.5Vということになっていますが、新品のものと、しばらく使ったものではずいぶんと電圧に違いがあります。
そこで、006P角電池と呼ばれる9Vの電池を5Vに落として、安定した動作を実現することにしました。それが回路図右の電源部分です。
時間が経過してもがんばって5V(またはほかの電圧)をキープする回路を「安定化電源回路」といいます。
ここで要(かなめ)となるのは、
「3端子レギュレータ」
と呼ばれる安定化電源ICです。
ここでは78L05を使いました。このICは6.7V以上の電圧を入力すれば安定した5Vを出力してくれる便利なICです。78L05は入力と出力にコンデンサを一つずつ加えるだけで動作可能ですが、電解コンデンサを追加しています。最近は入力・出力の電圧差が少なくても動作するロー・ドロップ・タイプの3端子レギュレータ(XC6202P502TBなど)の値段が下がり、入手しやすくなってきています。このタイプは5.5Vの入力で5V出力が可能なため、78Lシリーズにかわって、今後の主流になりそうです。
この電源回路に006P角電池を接続すると出力から5Vを取り出すことができます。
電池の電圧が6.7Vより下がるとどうなるのか?
電池の代わりに電圧を変えられる電源=可変電源を接続して徐々に下げていくと、驚いたことに5Vより低くても回路は動作を続け、4V以下あたりから怪しくなります。PICの動作範囲を考えれば当然のことかもしれませんが、不安定な回路は苦労する原因となるので、やめたほうが無難でしょう。
■訂正
PIC赤外線受信ボード用回路図をダウンローでできるように訂正しました。
次回は、使用するパーツについて説明します。

PICマイコンでつくるインドア・プレーン
みんなで作ろうインドア・プレーン