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第8章 赤外線送受信の基礎知識

8-1 プロポの基礎知識

■ プロポとは?

 一般的なラジコン=RadioContorl=RCでは電波を使って制御を行います。空を飛ぶ(=空物ラジコン)飛行機やヘリコプタのRCでは40MHz・72MHz帯を利用しています。
 電波を使用しているので送信機と受信機が必要になります。このセットを"プロポ"と呼んでいます。
 プロポとはPropotionalControl=比例制御のことを意味しています。送信機のスティックの動きに比例して飛行機やヘリコプタのサーボを動かすことができます。
 本来、送受セットでプロポシステムを意味するのですが、仲間内で「プロポ」と単に呼ぶときは送信機のみを指していることが多いようです。


■ 電波と赤外線

 RCでは電波を使ってプロポのスティックの動きを機体へ送信します。電波に制御信号を加えることを変調といいます。インドアプレーンでは電波の代わりに赤外線を使います。電波と同じように赤外線を変調して送受信を行います。
送受信する媒体が電波か赤外線の違いだけで、この二つの原理はまったく同じものです。

■ PPMとPCM

 RCの世界ではPCMが主流になっています。ディジタル信号として送受信するために誤動作が少なく、墜落の心配を少なくすることができるためです。
 一方、インドアプレーンではPPMが主流となっています。このPCMとPPMについて説明したいと思います。

 インドアプレーンで使用する赤外線送受信機の信号フォーマットには、大きく分けて2種類あります。一つはPPM(Pulse Position Modulation)と呼ばれる方式であり、一般的なラジコンで使用されている形式です。PPMは赤外線のON/OFFの長さに意味をもたせて制御を行います。ON 1ms+OFF 0~1msの長さを送信することで、モータを回転させるスロットルやラダーを制御します。信号の長さで制御するためにアナログ制御となるのが特徴です。このON/OFFの長さ一組をチャンネルと呼んでいます。飛行機は最低1chから、ヘリコプタでは最低4chで飛行させることができます。
 複数のバンド制御は困難で、赤外線の変調周波数を変えることで対応しています。

ppm.jpg
PPM方式・・・Hi,Low一組が各チャンネルに対応する。

 一方、PCMはPulseCodeModulationの略称で、ON/OFFの組み合わせで1/0を表し、ディジタル・データとして送信します。一つのチャンネルに4ビット使用すれば、0~15までの16段階での制御が可能です。ビット数を増やせば、きめ細かな制御ができますが、データの送信時間が長くなります。エアロソアラやCCPハニービーはPCM方式で送受信を行っています。
 PCM方式ではエラー検出が可能であり、送受信の間隔をずらすことにより、複数のバンドを使用することができます。

pcm.jpg
PCM方式・・・Hi.Low一組で1,0に対応する。

 このように書くとPCMの方が高級な感じがしますが、PCMとPPMには一長一短があります。実は、この二つの方式は同じハードウェアを使用して、ソフトウェアを書き換えることにより実現することができます。
 この連載では理解しやすいPPM方式を中心にプログラミングを楽しみたいと思います。

■ チャンネルについて

 モータやラダーを動かすそれぞれの系統を「チャンネル」といい、chとも書きます。

 この連載で採用しているチャンネルはプロポメーカであるフタバ社の構成を参考にしています。

フタバ社のチャンネル構成
 1ch:エルロン
 2ch:エレベータ
 3ch:スロットル(モータ制御)
 4ch:ラダー

 アウトドアで飛ばすラジコン飛行機は、

モータを制御するスロットル
縦舵を操作するラダー
水平舵を操作するエレベータ

の3chが最低装備となります。3chにエルロンを装備して4ch、このエルロンを左右独立して動かせば5ch、フラップを装備し、引き込み脚を装備し・・・チャンネル数を増やせば操縦は複雑になりますが、それだけ高度な操作が可能になり、楽しみも増えます。もちろん、お金もかかります。
 これがヘリコプタになるとスロットル、エレベータ、エルロン、ラダーの4chが最低限になります。CCPハニービーのように2chでも操縦はできますが、動きに制約が加わります。これにピッチ・コントロールが必須となるので、5chがヘリコプタの一般的なch数です。

 市販されているプロポ(ラジコン用送受信機)が飛行機用4ch、ヘリコプタ用6chを多く見かけるのもこの理由によります。

 インドアプレーンでは風が吹かないことを前提にして、エレベータを省略し、スロットルとラダーの2chでも充分操縦することができます。ch数を減らすことにより、軽量化すると共にお財布にも優しい構成となっています。

■ チャンネル構成

 この連載で製作する2ch赤外線送信機は、先のフタバ社のチャンネル構成を参考にして、次のように決定しました。

1ch:エルロン(ラダー)
2ch:空き
3ch:スロットル(モータ制御)
4ch:空き

 チャンネル構成は、プログラミングの変更で好きなように構成することができますが、送信機と受信機を作るたびに気分で製作してしまうと、互換性がなくなってしまうため、上記のように決めておきます。また、独自な割り当てをすると、市販のプロポの信号を利用したユニットを製作する場合も困ることになります。

 スロットルとラダーという話をしてきたのに突然エルロンがでてきてしまい、とまどっている方もいると思います。アウトドア用ラジコン飛行機は左右の旋回をエルロンで行うことが一般的です。エルロンがなく、ラダーで操縦する3ch飛行機でもラダーをエルロンとして扱うことがほとんどです。この連載でもラダー信号は本来のエルロン信号の位置で送信しています。

 送信フォーマット上は空きチャンネルである2・4chも送信しているので、ハードウェアが対応できればすぐにでも4ch化することが可能です。

 次回はPPM信号の詳細について説明します。

長野県飯田工業高校 竹内浩一

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2007年11月14日 10:16に投稿されたエントリーのページです。

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