■ 設計方針
インドアプレーンといえども、空間を実際に飛行する立派な「飛行機」です。手にしっくりとなじみ、パイロットの思うとおりに飛行させることができることが重要になります。とはいえ、あまり高価なものでは負担が大きくなってしまいます。
次の点を考えながら回路を設計しました。
(1) 2ch(スロットル・エルロン)とする。
(2) 赤外線の照射範囲は20m以上とし、会議室~体育館の半面で操縦可能とする。
(3) バッテリは値段が安く、どこでも入手可能な乾電池の使用を前提とする。
(4) 片手で持てる軽量タイプとし、面倒なケース加工をしなくても使用可能にする。
■ 仕様
以上の方針から、次のような仕様に決定しました。
(1) ジョイスティックを1個使用し、2chのコントロールを指1本で行う。
(2) 赤外線LEDを6個使用し、20m以上の到達距離を実現する。
(3) 赤外線LEDの個数から考えて9V角形乾電池006Pを使用する。
(4) 006P用乾電池ボックスを利用して、ケースをはぶき、基板むき出しでも操作可能にする。
(5) A-Dコンバータ機能の利用と小型化のためにPICはPIC12F683を使用し、外付けセラロックが不要な内部発振モードを使う。
■ 回路図
仕様に基づいて、次のような回路図を考えました。赤外線送信トレーニング・ボードとの大きな違いは以下のとおりです。
(1) 赤外線LEDを6個使用する。
(2) ジョイスティックを使用するため、PIC12F683のA-Dコンバータ機能を利用する。
■ 電源回路
電源は9V角電池006Pを使用し、3端子レギュレータ78L05で5Vに安定化し、PICを駆動します。この回路はPIC赤外線送信ボードとまったく同じです。
■PIC周辺回路
PIC12F683を内部発振モードで使用するため、セラロックが不要になりました。
■ジョイスティック
一番大きな部品がジョイスティックです。スロットルを前後、エルロンを左右のスティックの動きで制御します。スティックの右側と下側に10kΩの ボリュームが内蔵されていて、ここの電圧変化をPICにアナログ情報として取り込み、PIC内蔵のA-Dコンバータ機能を使い、10ビットのディジタル・ データとして処理します。
■タクト・スイッチ回路
ジョイスティックに内蔵されているタクトスイッチを使っています。
押さないとき・・・1 押したとき・・・・0
となります。
■ 赤外線LED点灯回路
会議室~体育館の半面程度=20m以上を実現するために次のよう考えました。
使用する赤外線LEDSLR932AV-7Kは、
【標準】 順電圧:1.3V・・・50mA 光出力:11mW
赤外線LEDを3つ直列にし、9Vで駆動するのは赤外線送信ボードと同じです。
9V-1.3V×3=5.1V
ここにどのくらいの電流を流すのか、電流制限抵抗を計算します。
送信ボードでは、
5.1V/47Ω=108mA
の抵抗値で10mを目指しました。本機では20m飛ばしたいので、抵抗値を1/2に近い22Ωを選び、
5.1V/22Ω=231mA
としました。
実際のパルス駆動では5%程度の駆動率となるので、
231mA×5%=11.6mA
これを2本並列にして・・・
11.6mA*2=23.2mA
006P 9V角電池を200mAの容量とすると、
200mA/23.2mA=8.6時間
の使用が可能となります。
■ 赤外線LED駆動回路
PIC12F683のGP2にFET2SK2961を接続し、パルス駆動により、赤外線LEDを制御します。送信ボードの駆動電流の2倍になりましたが、2SK2961は普通の方法で2A、パルスで6Aの駆動能力があるので、まだまだ十分な能力です。
■電源電圧監視回路
006P角電池の電圧をモニタするために10kΩ半固定抵抗を接続し、PIC12F683内蔵のA-Dコンバータ機能を利用して、電源電圧を測定し、6.9V以下になるとモニタ用LEDを点滅するようにしました。
■ LED点灯回路
2個のモニタ用LEDを採用しました。
(1) 赤外線LEDをモニタするために使用しています。同じ動作をさせるために、赤色LEDと赤外線LEDを並列に接続します。
(2) 起動確認とバッテリ・モニタ用に使います。
以上で回路の説明を終わります。次回は、基板パターンについて説明する予定です。

PICマイコンでつくるインドア・プレーン
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