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2008年1月 アーカイブ

2008年1月15日

DDSチップでいろいろ遊んでみる
   --第4回--

AD9834の出力
 DDSからの出力には高次の高調波が含まれています。これはDACの原理上しかたないので、LPFを入れて高調波を抑制します。IOUTからの信号はLPFを通り、高速OPアンプのMAX4417で増幅後、VFOの出力とします。
 ソフトウェア・ラジオのミキサに使用するIQ信号はサイン波ではなく、方形波出力が必要です。これは、IOUTからの信号を内蔵のコンパレータを通すことで方形波を得ることができます。
 方形波出力には奇数倍の高調波が多く含まれています。しかしここにはフィルタを入れません。つまり、IQミキサには奇数倍のLoも入力されるわけですが、ミキサの前にBPFを入れることで高次の信号の抑制を図ります。
 なぜこのような手法をとるかというと、このBPFを変更することで、例えば基本の周波数に加えて3倍の周波数での受信も可能にするためです。BPFを変えて、受信バンドを変える方法は意外と実用的で、基本を7MHzバンド用にして、その3倍の高調波では、21M帯を受信することができます。
 DDSが完成してから試してみたいと思います。

2008年1月16日

555で遊んでみる(4)

555-4.gif

 上の回路は、LEDがじんわりと明るくなったり暗くなったりする点滅(と言うよりは明滅)回路です。LEDを点灯するための出力をON/OFFだけを取っている(3Pinから)だけはなく、発振回路のコンデンサからも取っているのがポイントです。
 ”555”では2-6ピンのコンデンサを充電-放電させることで発振動作をしています。その時のコンデンサの電圧は、電源電圧の1/3~2/3の間で変化します。瞬間的に電源電圧の1/3←→2/3に変わるのではなく、徐々に変化します。
 この電圧でトランジスタを通してLEDを駆動することで、LEDはじんわりと明るくなり、じんわりと暗くなります。
 ただし、電源が3Vの場合、電源電圧の1/3は1VなのでLEDは点きっぱなしになってしまいます。そこでダイオードを2個、ICとトランジスタの間に挟んでいます。
 LEDやトランジスタを別の物に変えたり、トランジスタのベースの抵抗値(100kΩ)を変更すると、点明滅の加減も変わります。
 カット&トライで光り方を加減すると面白いと思います。

動作の様子はこちらの動画ファイルを参照してください

DDSチップでいろいろ遊んでみる
   --第5回--

 回路図ができたらプリント基板の設計に入ります。
 最近は、試作プリント基板を安く作ってくれる業者が簡単に見つかるので、利用している方も多いようですが、ここでは基板も自分で作ってみようと思います。
 基板を設計するソフトはたくさんあります。ここでは、回路図と連動して基板パターンを描くことのできるEagleを使ってみます。Eagleはわかりやすい入門書『プリント基板CAD EAGLE活用入門』がCQ出版社から出ているので、参考にしてみてください。
 Eagleの操作方法に関しては、『プリント基板CAD EAGLE活用入門』を見てもらうことにして、自作プリント基板で気をつけたい点をいくつか紹介してます。
 プリント・パターンで部品をはんだ付けするためのパターンを「フットプリント」と呼びます。Eagleは部品のフットプリントを組み合わせて基板パターンを描いていきます。Eagleはアマチュアも使用できるCADですが、ソフトウェア自体は、プロ仕様です。そのためフットプリントはリフローという熱風ではんだ付けを行う工程に合わせて描かれています。表面実装部品のはんだ付けが難しい原因の一つは、このフットプリントの大きさが、手作業で行うはんだ付け、いわゆる「手はんだ」用ではないからです。そこで、あらかじめフットプリントを手はんだできる大きさのパターンに直しておきます。

AD9834.jpg

 〇の中が修正した部分です。ICの足を載せるパッドを0.2ミリほど長くしてあります。修正前は、ICの足の長さにぴったりだったパターンですが、それより少しだけ長くすることにより、位置合わせが楽になり、はんだごてをあてる部分が確保され、手はんだがやりやすくなります。
 ほかに、チップ抵抗、チップ・コンデンサは一回り大きいパターンを使う、リード部品はなるべく横にして配置するといった点に注意するとハンダ付けが楽になります。

2008年1月17日

555で遊んでみる(5)

555-5.gif

 LEDを点滅させること以外にも、555の発振周波数をもっと高くすれば、圧電サウンダを鳴らすこともできます。
 この回路は、「検知線」が切れると「ピー!」とブザーが鳴り出す「断線ブザー」です。検知線が導通している間は、”555”の4ピンは0Vになので、ICは動作しません。したがって、圧電サウンダから音は出ません。
 検知線がなにかの理由で切れると、4ピンが1MΩの抵抗を通して3Vとなるので、ICが動作を始め、圧電サウンダは「ピー!」と鳴ります。
 回路図のように半固定抵抗を付けておくと、音の周波数(音の高低)を調節できます。図の定数で、およそ330Hz~6.5kHzの間(実測値)で可変できます。
 実際に音を変えてみるとわかりますが、ある音の高さで、音が大きくなります。これは、圧電サウンダには「共振周波数」があって、この周波数で鳴らすと、効率良く音を出せるためです。
 検知線として細い銅線を張り巡らせて、何らかの原因で切られたら鳴るようにしたり、あるいは検知線の部分にリード・スイッチを入れて磁石が近づいたり離れたりすることで鳴ったり止まったりするように工夫すると、ドアの開け閉めの確認などができるようになります。
 音をもっと大きくしたい場合、3Vでなく006P電池の9Vなどで動作させても良いでしょう。CMOS型の555を使用すれば、回路の消費電流は、ブザーが鳴っている場合0.5mA、鳴っていない場合は0.1mA弱ですから、電池でも長時間動作します。(9Vで動作させても、消費電流は倍程度です)
 バイポーラ型の555(NE555とかLM555など)は、スピーカーを直接鳴らせるほどの大きな出力電流が取れますが、電源電圧として最低でも5V程度必要ですし、ICだけで数mA消費してしまうので、電池で動作する回路では、CMOS ICの低電圧動作、低消費電流は魅力的です。

SOS ICで遊ぶ(1)

um77t-1-1.gif

 EJ No.5で紹介したUM77T(SOS IC)を使った回路で音を大きくしたい場合、上の図のようにインダクタとトランジスタを追加します。
 UM77Tの出力は正弦波ではなくて、ON/OFFが4kHzで繰り返される矩形波です。そ信号でインダクタをON/OFFさせ、発生する大きな電圧(逆起電力)を利用する方法です。
 ちょっと鳴らしてみるという用途なら、図の回路で十分だと思いますが、シビアに見れば、インダクタによる逆起電力は、トランジスタなどにダメージを与えることもあり得るので用途によっては、インダクタにコンデンサ(0.1μF程度)を並列に接続したり、トランジスタのB(ベース)-E(エミッタ)間にダイオードを追加(ベース側がカソード)したりします。
 ここでふと考えたのですが、それだけ高い電圧が出るのならば、それでLEDを光らせれば、白色LEDでも光りそうです。
 もし、UM77Tが1.5以下で動作るのであれば、電池1本で白色LEDをSOS点滅できそうです。早速、試してみると……1V程度でもちゃんと動作します。ただし、ICの仕様は、2V以上となっているので、動作保証はできません。

 そこで下図の様な回路を組んでみました。
um77t-1-2.gif
 結果は、電池1本でもちゃんと動作します。圧電サウンダからはSOSのモールス符号が鳴り白色LEDがそれに合わせて点滅します。
 回路図の10μFはなくても、私の実験中には誤動作しませんでした。このIC、結構安定して動作するようです。部品数を1点でも減らしたい場合、10μFと100Ωは省略しても良いかもしれません。
 動画は”um77t-1.wmv”こちらです。(音が小さくてごめんなさい)
um77t-1.wmv

2008年1月28日

555で遊んでみる(6)

555-6.jpg555-6.gif

 LMC555(CMOSタイプの555)を二つ使って、「静電容量式タッチ・スイッチ」を作ってみました。
 IC1のLMC555を適当な周波数で発振させるとき、コンデンサと抵抗の時定数で発振周波数が決まります。このコンデンサをセンサとすることで、タッチ・スイッチを実現しています。
 コンデンサの基本構造は2枚の電極が向き合っていて、その間に誘電体が入っています。電極の面積が同じならば、誘電体の誘電率によって、コンデンサの容量は変わります。
 2枚の電極を、写真のように向かい合ったクシ形に配線したスズメッキ線をコンデンサの代わりとすると、電極(クシ形の線)をビニル袋や紙などで覆っていても、その上に手を置けば、空気中と人の手(ほとんどが水分)とでは比誘電率が変わるので、静電容量は変化し、IC1のLMC555の発振周波数が変化します。
 このとき、人の手は空気より比誘電率が大きいので、絶縁された電極に「タッチ」するとセンサ部分の容量は大きくなり、発振周波数は低くなります。
 IC1のLMC555の出力は、図の点線部分によって、発振周波数に応じた電圧に変換します。周波数が高いほど、点線部分からの出力が大きくなるので、「タッチ」して周波数が下がると、この部分からの電圧は下がります。
 IC2のLMC555では「タイマ回路」を構成しています。555のもっとも普通の使い方ですネ。555は2番ピンの電圧が、電源電圧の1/3以下となるとトリガがかかり、ICはタイマとしての動作を開始します。
 つまり、点線部分の出力電圧が、「タッチ」していない場合電源電圧の1/3以上で、「タッチ」すると1/3以下となるように回路の各定数を決めれば、センサ部分の静電容量変化で動作するスイッチを作ることができるわけです。
 今回の回路では、IC2によって「タッチ」してから一定時間LEDが点灯するようにしています。点灯している時間は100μFと33KΩによって調節できます。コンデンサや抵抗を大きくすれば、長い間点灯しています。
 センサからの配線は、極力短くしないと、配線の静電容量が動作に影響してしまいます。また、センサ部分の作り方などによってIC1の周りの部品の定数は調整が必要な場合もあります。これらの値はカット&トライの必要があるでしょう。
 今回はあくまで「遊ぶ」事を目的に、555だけの最低限の回路で組みましたので、実用性は???です^^;
 動作の様子は、動画ファイル(555-6.wmv)をご参照ください。

eTrex用の上海地図は?

gps01.jpg

 中国の上海へ行ってきました。(レポートはNo.5の三浦一則さんの記事をご覧ください。)ハンドヘルドGPSの使い勝手をレポートします。
 私が持っているのは、eTrex Legendという数世代前のモノクロ表示のGPS(英語版)です。これまで海外旅行や国内旅行に活用してきました。
 国内の地図は、国土地理院が公開しているデータと日本郵便が公開しているデータを使い、ローマ字表記の地図を作ることができます(これらのデータをいくつかのフリー・ソフトウェアで処理する)。
 海外の地図は、元データが入手しづらいので、現地の方が公開しているGPS用データを利用するほうが完成度が高くベストな方法だと思います。公開されている地図データは、ボランティアがフリーで公開している場合がほとんどです。ただし、中には、ダウンロードできるのは、コミュニティの会員限定という場合もよくあります。


20080128_etrex_upload.jpg

 さて、今回は、上海、深セン、香港の地図をを探しました。苦労しましたが、運良く見つかりました(作成&公開されている方々に感謝)。このときダウンロードできたのは、上海は、I0002BBC.img、深センは、12352145.img、香港は、20070701_85200000.imgというバージョンのファイルでした。これらは常に改良されている場合がほとんどなので、現時点ではもっと後のバージョンになっていることが多いと思います。
 これらをimgファイルのビューア・ソフトmapedit(シェアウェアの評価版)で念のために確認後、SendMap20を使ってeTrexに転送しました。ちなみに、私が使ったバージョンでは、香港と深センの地図を両方同時にアクティブにはできませんでした。利用する地域の地図を片方ずつアクティブにして使いました。(操作上は特に問題ではない)

中国の緯度経度はどうやって調べる?

20080128_cq_sample.png

 eTrex Legendに現地(上海、深セン、香港)の地図を入れることができました。
 表示は英語なので読めます。ただし、現地の土地勘がありません。
 そこで、次の作業として、この地図の行きたいところに目印を入れました。

1 行きたいところの緯度経度を調べる
2 eTrex本体でwaypointとして調べた地点にマークを付ける

 以上の作業を繰り返しました。

 緯度経度の座標はGoogle Earthが大活躍しました。地図上にマウスを乗せるとその緯度経度がソフトウェアの下に表示されます。
 ただし、Google Earthだけでは、土地勘がないので目的の場所を見つけるのが大変です。そこで、目的の場所を見つけるためにほかの地図も利用しました。最初に思いついたのはGoogle Mapです。ところがGoogle Mapでは中国の地図の詳細は見れません。あちこちで聞きまわっていたら、Google Mapの中国版ditu.google.comなら詳細な地図が表示されると香港在住のイギリス人がネットを通して教えてくれました(感謝)。ばっちりです。漢字や英語表記がわかるところは検索もできたりします。
 つまり、Google Earthとditu.google.comの両方を見ながら、目的地を探し出し、緯度経度の座標を調べました。

飛行場
宿泊予定のホテル
行ってみたい店

などです。
 緯度経度をメモして、eTrex Legend本体でwaypointとしてマークしていきました。
 調べた緯度経度と、eTrex Legendの地図では、多少誤差が生じているところがありましたが、差はわずかです。逆に考えると、大幅にずれている可能性は低く、ほぼ合っているのではないかと、良い方向に考えて作業を進めました。
(ダウンロードした地図は、自分が実際にその地図を現地で使ったことがないので、どのくらいの実用性があるか、この時点では不透明でした)

※上の写真は、Google Earth ProでCQ出版社の座標を表示させてみたところです。キャプチャ画像にはアイコンが表示されていませんが、実際には地図上のCQビルの入り口付近にアイコンを乗せています。無料で利用できるGoogle Earthでも、同じように緯度経度を表示させることができます。

eTrexを上海で使ってみる

20080128_PVG_hotel.jpg


 フリーで公開されていた現地の地図をインストールし、目的地をマークしておいたeTrex Legendを現地で使ってみました。
 上海浦東国際空港に18時30分着、イミグレーションを通って空港を出たのは19時を回っていました。初めての国で、中国語がほとんどできない私は、心細さ120パーセントです。空港から上海市内のホテルまでは一人で移動です。ホテルでは、筆者の三浦氏と、通訳さんが待っていることになっています。
 にわか丸暗記の中国語を使って、タクシー乗り場で大衆タクシーに無事乗り込み、eTrex Legendを車の窓際に出してみました。うまく衛星を捉えているようです。道路は空いていたので、50分くらいで市内までスムースに走りました。

 上の写真は、このときのログをGoogle Earth Proで表示させたところです。右端が上海浦東国際空港で、水色のラインが走った軌跡です。左の上海市内のホテル付近までずっとログが残っていました。

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