メイン

555 アーカイブ

2007年11月19日

555で遊んでみる(1)

cds.jpg

 EJ4号では、ICの555を使ったDuty1:1(つまり点灯:消灯の比率が1:1)で、周期を可変できる点滅回路を紹介しました。
 このIC555の回路を応用して遊んでみましょう。

 今日紹介するのは、光センサを使って、周囲が明るい時には動作を止めていて、暗くなるとピカピカと点滅する回路です。

 EJ4号で紹介した回路では使用していませんが(電池+側に接続しています)、555の4番ピンはリセット端子です。EJ4号の回路では4番ピンが電池+に接続してあればICは動作し、電池-側に接続すれば、ICの動作はリセットされ、そのまま-側にしておけば、ICの動作は停止します。
 今回使用したC-MOS版の555、LMC555の仕様書を見ると、リセットがかかる電圧は0.4V(min)です。

 これは、4番ピンの電圧を0.4V以下にすればICが停止する事ですので、明るい時にだけLEDが点滅し暗くなると消灯するためには、明るくなるとLMC555の4番ピンが0.4V以下になるように、何らかの回路を付け足せば良いわけです。

 光センサとしての素子にもいろいろとありますが、ここではCdSと言う素子を使用してみます。
 CdSは、写真のような外観をしていて、光によって抵抗値が変化します。明るい時には抵抗値が小さく、暗くなると大きな抵抗値になります。

 手持ちの、直径5mm程の小型のものをテスタでチェックしてみると、明るい時には数KΩ、暗いところでは1MΩ以上の抵抗値を示しました。と言う事は……電源電圧を100kΩ程度の抵抗とCdSで分圧して4番ピンに加えれば、明るい時には4番ピンの電圧は0.4V以下になってICの動作は停止し、暗くなると電源電圧近くになってICは動作を開始してLEDが点滅する回路とできそうです。

 早速、回路図のように組んで実験してみました。EJ4号の回路に抵抗1本とCdSを追加するだけですから、簡単です。



回路図、クリックすると拡大します

 結果は、動画

555-1.wmvを見てみてください。

 暗くなると点滅を始めるのが確認できました。CdSと一口に言っても、大きさもさまざまならば、抵抗値もさまざまです。100kΩは入手したCdSに合わせて、調整してください。
 例えば、明るい時には数100Ω、暗いところで100kΩ程のCdSならば、100kΩの代わりに10kΩを使用してみてください。

 回路を組む時には、LEDからの光がCdSに入らないように、配置や向きを工夫してください。
 LEDの光がCdSに入ってしまうと、当然ではありますが、動作が不安定になってしまいます。気が付いてしまえば、当然の事なのですが、実験に夢中になると気が付かずに悩んでしまう事となります。実は私も実体験済(:p

2007年11月20日

555で遊んでみる(2) 
点滅時間の比率を変化させる

 EJ No.4の周期を変えられるLED点滅回路を作ってみよう!(p.19~)で紹介した回路の点滅のDuty比は、1:1(つまり点灯:消灯の比率が1:1)の固定でした。
 そこで、この回路の一部を変更して、点滅の周期は変えずにDuty比を可変できるようにしてみます。


回路図はここをクリックしてください

EJ4号の回路に、ダイオード二つを追加しています。

 LEDの点滅周期は電解コンデンサと半固定抵抗(と10kΩ)により決まりますが、この回路では、電解コンデンサの充電と放電は逆向きの二つのダイオードを通して別々の抵抗値で行われます。

 半固定抵抗を回して充電時間を短くすれば、放電側は長くなり、充電側を長くすれば放電側は短くなります。
 ICの出力は、充電時にはH(つまりLED点灯)、放電時にはL(LED消灯)なので、半固定抵抗を回すと、LEDの点灯:消灯の比率を変化させることができます。

 動作のようすをクリックしてみて見てください。
 LEDの電流を制限する抵抗は220Ωから1kΩに変更しました。

 220Ωでは、ICの出力電圧がLEDの点滅にしたがって変化してしまい、ダイオードの影響もあってうまく動作しませんでした。ダイオードを1S2076Aから小信号用のショットキー・バリア・ダイオードやゲルマニウム・ダイオードに替えればだいぶ良くなると思いますが、ちょっともったいないかもしれません。

 点灯時間と消灯時間を個別に調整するには、

こちらの回路図
のように半固定抵抗をもう一つ追加します。

2007年11月30日

555で遊んでみる(3)
複数のLEDを同時点滅させるには

もっと電流を流せるようにして沢山のLEDを同時に点滅するには、


回路図をクリックしてください
のようにします。

トランジスタを追加しています。電源電圧が3VではLEDは1列毎に1個ですが、電源電圧を高くしてLEDを直列に接続すれば、さらにたくさんのLEDを点滅できます。

こんな用途には、動作電圧の範囲が広く12Vでも使用できるタイマ用ICの555は重宝します。

※ここで注意!※
LMC555の電源電圧の絶対最大定格(超えてはイケナイ値)は15Vです。

ACアダプタなどでは、例えば12V出力という表記があっても、条件によっては15V以上の電圧が出てくる物があります。注意してください。

また、バッテリの充電用のものでは、「DC12V出力」と表記されていても、平滑回路がなく、商用周波数のリップルがそのまま出ているものもあります。

電池以外の電源で使用する場合、注意しないとICが壊れてしまったり、不安定な動作に悩まされたりする事があります。

豆電球を点滅したい場合など、もう一つトランジスタを追加します。


回路図をクリックしてください

10μFの電解コンデンサを0.01μFのマイラ・コンデンサ(あるいはセラミック・コンデンサ)に変更すると、

■明るさを変えてみるようすムービー■(←クリックしてください)
の様に、小さな半固定抵抗でも豆電球の明るさをスムースに変えられます。

簡単なPWM調光ですネ。
あまり実用性はないかもしれませんが、豆電球を模型用のモータに換えれば、半固定抵抗で回転速度が変化します。
モータを使う場合、逆起電力でトランジスタなどが壊れてしまわないよう、保護用にダイオード(S5277Bや10E-1等)をモータと並列に接続してください。

ダイオードの極性は電池+側にカソード、トランジスタのコレクタ側がアノードです。

2008年1月16日

555で遊んでみる(4)

555-4.gif

 上の回路は、LEDがじんわりと明るくなったり暗くなったりする点滅(と言うよりは明滅)回路です。LEDを点灯するための出力をON/OFFだけを取っている(3Pinから)だけはなく、発振回路のコンデンサからも取っているのがポイントです。
 ”555”では2-6ピンのコンデンサを充電-放電させることで発振動作をしています。その時のコンデンサの電圧は、電源電圧の1/3~2/3の間で変化します。瞬間的に電源電圧の1/3←→2/3に変わるのではなく、徐々に変化します。
 この電圧でトランジスタを通してLEDを駆動することで、LEDはじんわりと明るくなり、じんわりと暗くなります。
 ただし、電源が3Vの場合、電源電圧の1/3は1VなのでLEDは点きっぱなしになってしまいます。そこでダイオードを2個、ICとトランジスタの間に挟んでいます。
 LEDやトランジスタを別の物に変えたり、トランジスタのベースの抵抗値(100kΩ)を変更すると、点明滅の加減も変わります。
 カット&トライで光り方を加減すると面白いと思います。

動作の様子はこちらの動画ファイルを参照してください

2008年1月17日

555で遊んでみる(5)

555-5.gif

 LEDを点滅させること以外にも、555の発振周波数をもっと高くすれば、圧電サウンダを鳴らすこともできます。
 この回路は、「検知線」が切れると「ピー!」とブザーが鳴り出す「断線ブザー」です。検知線が導通している間は、”555”の4ピンは0Vになので、ICは動作しません。したがって、圧電サウンダから音は出ません。
 検知線がなにかの理由で切れると、4ピンが1MΩの抵抗を通して3Vとなるので、ICが動作を始め、圧電サウンダは「ピー!」と鳴ります。
 回路図のように半固定抵抗を付けておくと、音の周波数(音の高低)を調節できます。図の定数で、およそ330Hz~6.5kHzの間(実測値)で可変できます。
 実際に音を変えてみるとわかりますが、ある音の高さで、音が大きくなります。これは、圧電サウンダには「共振周波数」があって、この周波数で鳴らすと、効率良く音を出せるためです。
 検知線として細い銅線を張り巡らせて、何らかの原因で切られたら鳴るようにしたり、あるいは検知線の部分にリード・スイッチを入れて磁石が近づいたり離れたりすることで鳴ったり止まったりするように工夫すると、ドアの開け閉めの確認などができるようになります。
 音をもっと大きくしたい場合、3Vでなく006P電池の9Vなどで動作させても良いでしょう。CMOS型の555を使用すれば、回路の消費電流は、ブザーが鳴っている場合0.5mA、鳴っていない場合は0.1mA弱ですから、電池でも長時間動作します。(9Vで動作させても、消費電流は倍程度です)
 バイポーラ型の555(NE555とかLM555など)は、スピーカーを直接鳴らせるほどの大きな出力電流が取れますが、電源電圧として最低でも5V程度必要ですし、ICだけで数mA消費してしまうので、電池で動作する回路では、CMOS ICの低電圧動作、低消費電流は魅力的です。

2008年1月28日

555で遊んでみる(6)

555-6.jpg555-6.gif

 LMC555(CMOSタイプの555)を二つ使って、「静電容量式タッチ・スイッチ」を作ってみました。
 IC1のLMC555を適当な周波数で発振させるとき、コンデンサと抵抗の時定数で発振周波数が決まります。このコンデンサをセンサとすることで、タッチ・スイッチを実現しています。
 コンデンサの基本構造は2枚の電極が向き合っていて、その間に誘電体が入っています。電極の面積が同じならば、誘電体の誘電率によって、コンデンサの容量は変わります。
 2枚の電極を、写真のように向かい合ったクシ形に配線したスズメッキ線をコンデンサの代わりとすると、電極(クシ形の線)をビニル袋や紙などで覆っていても、その上に手を置けば、空気中と人の手(ほとんどが水分)とでは比誘電率が変わるので、静電容量は変化し、IC1のLMC555の発振周波数が変化します。
 このとき、人の手は空気より比誘電率が大きいので、絶縁された電極に「タッチ」するとセンサ部分の容量は大きくなり、発振周波数は低くなります。
 IC1のLMC555の出力は、図の点線部分によって、発振周波数に応じた電圧に変換します。周波数が高いほど、点線部分からの出力が大きくなるので、「タッチ」して周波数が下がると、この部分からの電圧は下がります。
 IC2のLMC555では「タイマ回路」を構成しています。555のもっとも普通の使い方ですネ。555は2番ピンの電圧が、電源電圧の1/3以下となるとトリガがかかり、ICはタイマとしての動作を開始します。
 つまり、点線部分の出力電圧が、「タッチ」していない場合電源電圧の1/3以上で、「タッチ」すると1/3以下となるように回路の各定数を決めれば、センサ部分の静電容量変化で動作するスイッチを作ることができるわけです。
 今回の回路では、IC2によって「タッチ」してから一定時間LEDが点灯するようにしています。点灯している時間は100μFと33KΩによって調節できます。コンデンサや抵抗を大きくすれば、長い間点灯しています。
 センサからの配線は、極力短くしないと、配線の静電容量が動作に影響してしまいます。また、センサ部分の作り方などによってIC1の周りの部品の定数は調整が必要な場合もあります。これらの値はカット&トライの必要があるでしょう。
 今回はあくまで「遊ぶ」事を目的に、555だけの最低限の回路で組みましたので、実用性は???です^^;
 動作の様子は、動画ファイル(555-6.wmv)をご参照ください。

About 555

ブログ「実験室」のカテゴリ「555」に投稿されたすべてのエントリーのアーカイブのページです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

次のカテゴリはDDSです。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 4.1