前回の予告どおり、QY4Aマイコンの中身を詳しく説明するより前に、一通りの機能を動かしてみることにします。少しは面白みのあることをやりたいので、今回は A-Dコンバータ と、普通の 入力ポート、それにタイマ・モジュールの応用である PWM出力 を使って LED の明るさを制御してみます。HC08スターター・ボードだけでできる実験です。
まだ内蔵モジュールのレジスタを説明していないという事情もあることですし、よい機会なので半自動的に初期設定プログラムが生成できる Device Initialization (デバイスの初期設定)機能を使ってみることにします。
◆ 作成するテスト・プログラムの動き
今回作成するテスト・プログラムは、次のような動きをします。
・ 半固定抵抗 VR1 を左に回すと、LED(D4) の明るさが暗くなります。
・ 半固定抵抗 VR1 を右に回すと、LED(D4) の明るさが明るくなります。
・ プッシュ・スイッチ SW1 を押した状態では、VR1 を左に回すと明るくなり、右に回すと暗くなります。
ここでいったん、使おうとしている COMポートが COM1 になっていることを確認しておいてください。詳しくは第6回の ★始める前に★ を参照してください。
◆ 新しいプロジェクトを作る
それでは、 CodeWarrior for MCUs V6.x を起動して、【New Project...】 アイコンをクリックしてください。
第6回で説明した手順とほとんど同じなのですが、まだ慣れていないはずですから省略しないで説明します。
使用する細かい品種と接続方法を指定します。MC908QY4A を使うので、derivative の欄で HC08 → Q Family → MC68HC908QY4A を選択します。このとき、HC と HLC を間違えないように、また、末尾に A が付くことを確認して選択してください。 Connection は Mon08 Interface を選択して 【次へ】 をクリックします。
C言語のみにチェックを入れておいてください。プロジェクト名と格納位置を決めるために 【Set... 】 をクリックします。
ここでは、保存する場所として C: ドライブのルートに作成した HC08 というフォルダを指定して、プロジェクトのファイル名を qy4a_test01.mcp としました。【保存】 をクリックします。
「Create main.c/main.asm file」 にチェックが入っているのを確認して、 【次へ】 をクリックしてください。
【Device Initialization】 を選択して、【完了】 をクリックしてください。
「Show this dialog every time before code generation」 のチェックは外しておいてもかまわないでしょう。どちらでもよいです。 【Generate】 をクリックしてください。
「Show this information next time」 のチェックは外しておいてもかまわないでしょう。これもどちらでもよいです。 【OK】 をクリックしてください。
統合開発環境(IDE)の画面が出てきました。Device Initialization(デバイスの初期設定)を利用するので、初めて見る図が現れています。はじめに表示されるマイコンの絵をよく見ると、TSSOP というとくに小型のパッケージのピン配列になっています。これは DIP タイプのピン配列とは異なりますから、正しいパッケージを選択する必要があります。【Select CPU Package】 をクリックして、【MC68HC908QY4ACPE 16-pins PDIP】 を選択してください。
下図のように、ずいぶん見やすくなりました。今度はピンではなく内部の機能について着目したいので、【Show CPU peripherals in a list】 をクリックします。
長くなりますので、続きは 《9》 初めての Device Initialization(中編) にて。
『参考文献』
「試しながら学ぶHC08マイコン入門」 (CQ出版)
第10章 統合開発環境 CodeWarrior を使ってみる
Appendix D フリースケールの8ビットマイコンと開発ツール
筆者のホームページ 『マイコン工作の実験室』
組み込みエンジニア 川野亮輔
