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OSBDMで使うデバッグ・モード導入装置 (2)


デバッグモード導入装置 パワーオン・リセット電圧を調べよう

 HCS08マイコンにパワーオン・リセットが存在することを述べました.では,実際にパワーオン・リセット電圧を調べてみましょう.

実験の方針

 ここでは,数個のマイコンについてパワーオン・リセット電圧を調べます.実験は,以下のステップで行います.

  1. マイコンにLEDを点灯させるプログラムを書き込んでおく.
  2. マイコンの電源電圧を徐々に上げて,プログラムの実行が始まる電圧を記録する.
  3. マイコンの電源電圧を徐々に下げて,プログラムが停止する電圧を記録する.

 これだけです.電源電圧を徐々に上げ下げする装置は,可変電圧電源装置というのですが,私は持っていません.さて,どうするかな.

実験治具:簡単可変電圧電源

 ないものは,作ってしまおうということで,簡単にできる可変電圧電源を作成しました.

可変電圧電源 可変電圧電源の回路図

 中身は,ベース電圧を可変抵抗器で調整することができる,エミッタ・フォロワ回路です.マイコンも同じブレッドボード上に配置しました.

 電源電圧の低い状態で使用するので,LEDが点灯するほどの電圧が確保できるかどうかわかりません.そのため,マイコンの出力を受けたトランジスタでLEDを駆動させることにしました.LEDを駆動するための電源には,公称6Vの乾電池をそのまま使用しています.

パワーオン・リセット電圧の測定
マイコンLEDが点灯する電源電圧LEDが消灯する電源電圧
MC9S08QG4CPA1.91V1.42V
MC9S08QE8CPG1.91V1.23V
MC9S08SH4CPJ2.57V1.48V


 仕様書に記述されているパワーオン・リセット電圧(VPOR)は,いずれも,1.4V近辺の値になっています.ところが,ここで測定された「LEDが点灯する電源電圧」は,いずれもそれよりも高い値を示しています.この電圧は,低電圧検出(Low Voltage Detect: LVD)というパワーオン・リセットとは別の回路によって決められた値(VLVD)です.

 そのため,実際のパワーオン・リセットの電圧としてふさわしいのは,「LEDが消灯する電源電圧」のほうであろうと思われます.ただ,BKGD/MS端子の状態がどちらのイベントで取り込まれるかについては,これらの結果からはわかりません.

 次回は,OSBDMでBDMアダプタが必要になる理由を考えます.

田中範明(noritan.org)

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