理由を探るために、ほかのデバッグツールではどうやって解決しているのかを見ていきます.
USBSPYDER08は,Freescaleのある特定のマイコン専用のデバッグ・ツールです.デバッガ・ソフトウェアがマイコンと通信できないと判断すると,このようなダイアログが表示されます.
BDM通信を有効にするアクティブ・バックグラウンド・モードに導入するために、 あなたのターゲット・ボードをPower On Reset (POR : パワー・オン・リセット)する必要があります。
1. ターゲット・ボードの電源をOFFします。
2. ターゲット・ボードの電源をONします。
3. 「OK」ボタンをクリックします。
ソフトウェア開発者は,このダイアログに従って,システムの電源をOFF/ONしてパワーオン・リセットを発生させます.この時,USBSPYDER08が,BKGD/MS端子をLOWに固定しているので,デバッグ・モードに入り,デバッガはマイコンと通信することができるというわけです.
USBMULTILINKの場合USBMULTILINKを使う場合にも,パワーオン・リセット以外にデバッグ・モードに入るすべがないという状態が発生します.このとき,デバッガは,USBSPYDER08と同じように電源再投入を指示するダイアログを表示します.
ターゲットMCUの返答がありません.MCUの電源を0.1V以下まで落とし,MCUの電源を投入し,OKボタンをクリックしてください.すると,パワーオンリセット・シーケンスを経て,デバッグ・モードへと入ろうとします.(現在,BKGD端子はLOWに設定されています.)
ダイアログの内容こそ違いますが,ソフトウェア開発者に電源のOFF/ONによるパワーオン・リセットを促しているのは,USBSPYDER08の場合と同じです.
OSBDMの場合さて,OSBDMの場合には,どうなるかというと,同じようなダイアログは表示されません.出てくるダイアログは,こんなものです.
現在,ハードウェアと通信することができません.実行ファイルをロードする前に接続を試みてください.
という表示が出てきますが,デバッグ・モードに入らないから通信できるわけがありません.デバッグ・モードに入れるためには,パワーオン・リセットの間,BKGD/MS端子をLOWに固定する仕掛けが必要なのです.
問題解決の方法は見つかりました.次回から,問題を解決するための装置を作成していきます.

