エレキジャック誌No.20に掲載されているモールス受信練習機がキットで販売されています。このキットに使用されるマイコンは新仕様の8ピンEnhanced Midrange PIC、PIC12F1822マイコンです。
この応用例として和文モールス練習機への改造実験を数回に分けてレポートします。
第1回目はキットの製作と動作確認です。
和文モールス練習機への改造といっても、マイコンに書き込まれている欧文(英文)モールス音を出すプログラムを、新た和文(日本文)モールス音を出すプログラムに書き替えて実現します。
最初に、キットが本誌(以降エレキジャック誌No.20を本誌と表示します)のとおり動作するか組み立て、これで欧文モールス受信練習機として動作確認します。
特集 アマチュア無線を楽しむ工作
第1章 PICマイコンで,どこでも練習できるモールス受信練習機を作ろう
このキットは部品+基板の構成でWebshopにて販売されています。
http://www.eleki-jack.com/cqkit/2011/11/no20.html
■キットの製作
このキット(基板と部品のセット)に関する情報は同誌のほか、サポートページにあります。
サポー・トページ http://www.eleki-jack.com/support/2011/10/no20.html
製作は部品数が少ないので簡単に完了します。筆者の場合、ボタン電池の基板スペースを使うためにボタン電池の代わりに単三電池ケース(電源スイッチ付)を接続など若干変更してます。その他は電源スイッチも省略してジャンパ、ICソケット取り付けなどしています。
もう一つこの基板とは別に作ったので、この圧電スピーカ付の基板は「CW基板NO.1」と表示することにします。
■動作確認&バージョンアップPIC12F1822マイコンにはプログラムが書き込まれていますので、取り付け後、電池を入れて動作させます。この程度の部品では製作ミスもなく動作するでしょう。
このキットのソフトは変更があるようで、サポートページには次のように新しいモジュールが登録されています。(執筆時現在)
(2011/11/28) MPLAB IDE 8.8の対応;
MPLAB IDE 8.8 では HI-TECH C 9.83 が付属します。・・・・
hexファイルのサイズを見ると新しいほうは少し大きくなっています。
マイコン内のプログラムは本誌の手順で新しいくバージョンアップしましょう。
ここでは本紙記載の方法とは別に、基板にPICkit3アダプタを接続し、純正のPICkit3用書き込みプログラムにて書き込みする例を説明します。
マイコンへのプログラム書き込みは次の手順でバージョンアップされているか確認し、新しいプログラムをマイコンに書き込みます。
1)サポートページより新しいEJ_CW1822_983.zipファイル(執筆時点最新)をダウンロード
2)展開して EJCW.hexファイルを取り出しておきます。
3)このキット(電源OFFで可)にPICkit3アダプタ接続し、USBケーブルをパソコンに接続
4)PICkit3用の書き込みプログラム(☆注)を実行します。
起動してPIC12F1822が表示されなかったら、「Device」のプルダウンメニューで選択します。
5)「File」メニューの「Import Hex」にて展開したEJCW.hexファイルを読みます。
実行例ではEJCW983.hexに名前変更したものを読み込んでいます。
6)「Vrify」ボタンでマイコンのメモリとhexファイルの内容と同じか確認します。
一致していた場合はここで終了です。今回は「一致していない」とのメッセージなので書き込みます。
7)「Write」ボタンを押すと書き込みが始まり完了します。
1)画面の「Target Power」電圧を3V(5Vでも可)に設定し、「/MCLR」のチェックボックスをON、次に「On」のVDDのチェックボックスにチェック入れます。
2)「/MCLR」のチェックを外します。
ここで本誌に説明されているように、欧文モールスが動作すればバージョンアップ完了です。
念のため、PICkit3アダプタをキット基板より外し、電池にて動作させます。正常に動くはずです。
(☆注)
☆☆PICkit3用書き込みプログラム(PICkit 3 Stand Alone Programmer App V1.0 Windows )は下記よりダウンロードします。
http://www.microchip.com/stellent/idcplg?IdcService=SS_GET_PAGE&nodeId=1406&dDocName=en538340&redirects=pickit3
の下のほうにあります。
■PICKit2でPIC12F1822マイコンに書き込むには
PICkit2アダプタは旧機種となったためPICkit3のようにMPLABでサポートしていません。しかし、PICkit2書き込みプログラム(.NET Frameworkなし)をダウンロードして、同じページにあるDevice Fileを入れ替えると、この書き込みプログラムでPIC12F1822も書き込めるようになります。
(執筆時現在のバージョンはプログラムがV2.61、デバイスファイルは1.62.14です)
PICkit 2 Programmer Application v2.61のダウンロードリンク
http://www.microchip.com/stellent/idcplg?IdcService=SS_GET_PAGE&nodeId=1406&dDocName=en023805
PICkit2でも同様にPIC12F1822マイコンに書き込めた画面を以下に示します。
***参考ファイル
次回以降の記事掲載を待てない方は下記のZIPファイル内の和文モールス受信練習プログラム(CWREN_EJ1_B.HEXファイル)をキットのマイコンPIC12F1822に書き込んでお試しください。入っているものは中のEJrendoc1.txtファイルを参照ください。
EJrendoc1.zip 暫定版ejrendoc1.zipファイル
この和文モール受信練習プログラムは「アイウエオ」順で固定パターンの練習文章が始まります。押しボタン・スイッチは二つの機能があります。
・起動時に押している間のみ、半固定抵抗を回すとスピード調整できます
・動作中に押し、すぐ離すと文字の終わりで一時停止します
ファイルの名のEJ1は「CW基板NO.1」を利用、最後の文字「_B」はプログラムのバージョンを示しています。プログラムは記事進行により更新される可能性があります。
今後説明する、ユーザが自由に変更できる普通文章のテキスト・データ例題はEJeepromdata.HEXファイルにあります。書き込み手順がわかる方はこれをプログラム・メモリの内容を残したまま、EEPROMメモリだけに書き込んで試してみてください。
後田 敏
