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ブレッド・ボード・アダプタ (連載 第2回)
今回から、いくつかのアダプタ・ボードについて個別の使用例などを説明します。昔、電子ブロックというブロック状の部品を組み合わせて電子回路を作るという製品がありましが(最近復刻されているようですが)、アダプタ・ボードも多少そういう要素があります。
まずは、実験や試作でよく使われるスイッチやリレー、電源関係のアダプタ・ボードから説明します。
●#153 スイッチ・ボード
スイッチ・ボードを使った配線例を下図に示します。このボードはタクト・スイッチまたは3Pのトグル・スイッチが最大四つ実装できるだけの単純なものです。ジャンパをショートすれば、スイッチ接点の片側がGNDへ接続できます。なお、同図の回路図は必要部分だけを抜粋しています。
図の使用例(1)は、トグル・スイッチの3つの接点をダイレクトに取り出す場合の例です。スイッチ操作により、二つのLEDの点消灯を切り替えます。
使用例(2)は、マイコン回路での典型的なスイッチ入力回路の例です。この例では、PICのPORTBのRB4~RB7にタクト・スイッチのSW1~SW4が接続されています。各ポートは通常"H"レベルで、スイッチを押したときに対応するポートが"L"レベルになります。タクト・スイッチの代りにトグル・スイッチを使えば、スイッチの状態により"H"レベルまたは"L"レベルの信号状態を保持できます。
そのほか、電流制限用の抵抗器が付いたLEDが2組とフリーで使える2Pの独立ジャンパが四つ付けられるので、それらは必要に応じて自由に使えます。
効率は悪いですが、複数のスイッチ・ボードを組み合わせると、マトリクス接続も構成できます。なお、マトリクス・タイプのスイッチ・ボードは現在準備中です。
マイコンのスイッチ入力回路は、スイッチの数や接続するポートが違う以外は、このようなパターンの回路で作ることが多いと思います。この部分をモジュール化することで、試作のたびに同じような回路を作らなくてもよくなります。

●#155 リレー・ボード
このボードの特徴は、端子台が付けられ、ブレッドボード上でAC100Vのスイッチング回路が直接組めることです。回路は簡単なもので、基板の大きさやピン配置の関係で、1回路だけの単純な構成になっています。
下図は、既刊「PICによるホーム・コントロール工作入門」で製作した「シンプル・タイマ」をブレッド・ボードを使って作る場合の配線例です。リレー周辺の回路がリレー・ボードに置き換わっています。このイラストでは小さいブレット・ボードにリレー・ボードが単独で乗っているだけなので、わざわざブレット・ボードを使う必要はないように感じますが、もう少し大きいブレット・ボードでリレー・ボードとほかの回路をいっしょに乗せれば、コンパクトにまとめられます。
図では負荷にAC100Vの電球を接続する例を示しています。リレーはオムロンのG5NB-1Aという小型のものを使用していますが、このリレーの定格がAC250V 3A(抵抗負荷)なので、余裕をみて200Wぐらいまで使用できるものとします。ただ、モータなどの誘導性負荷の場合や直流負荷の場合は、定格電圧、定格電流が小さくなるので注意してください。
このリレーは大きさの割に制御電力が大きく、コイル定格も5V 40mA程度と制御しやすいため、ちょっとしたAC100V機器の制御には重宝しますが、ピン間のピッチが0.1インチ単位ではないので、ユニバーサル基板には直接取り付けられません。そこでリレー・ボードを使用すれば、ユニバーサル基板のアダプタとしても利用できます。ICソケットを使用すれば取外しができるので、再利用や使いまわしにも便利です。
またこのボードは、リレーの代りにトライアックとフォト・トライアック・カプラを使ったSSR(ソリッド・ステート・リレー)回路で組むこともできます。SSRにした場合はゼロ・クロス制御ができるので、スイッチング時のノイズを低減できます。

●もっとリレーを付けたい場合
リレーをもう少し増やしたいというときは、#125 ミニ・リレー・ボードが流用できます。この基板は、元々はブレット・ボード用として作ったのではありませんが、少し手を加えるとリレーまたはSSR回路が最大三つまで搭載できるブレット・ボード対応のボードに変更できます。
このボードでナイロン・コネクタの代りに5~6ピンのピン・プラグをはんだ付け面に取り付ければ、下図のようにブレッドボードの縁に取り付けられます。
このような使い方をする場合、平らな面にブレッド・ボードを設置し、ピンと反対側にスペーサを付けて基板を安定させる必要があります。スペーサの長さはブレッド・ボードの厚さにより変わります。秋月電子で販売されている、枠のないタイプのものは実測で約9.6mm厚でした。その場合のスペーサ長は12.5mm程度になります。M3×12mmのスペーサにM3用のワッシャを1枚挟むとちょうどよい高さになります。0.5mm程度なら無視しても問題ないでしょうから、その場合はワッシャはなくてもかまいません。ゴム足などをつける場合は、その高さに応じてスペーサの長さを調整します。

●#151 レギュレータ・ボード
このボードは三端子レギュレータや電源スイッチ、端子台などが乗ったものですが、あえてブレット・ボードに乗せる必要もありません。一応、ピン・プラグを付ければブレッド・ボードに刺さりますが、ブレット・ボードの有効エリアが狭くなるので、エリアに余裕がないときはブレッド・ボードには乗せないで、端子台にリード線を取り付けてそれをブレッド・ボードに接続するようにしたほうがよいでしょう。
基板にはスペーサ用の穴があいていますが、DCジャックがある関係で穴は3か所しかありません。固定しないでスペーサを足代わりに付ける場合は3点では不安定になるので注意してください。足はつけないで、絶縁用のゴム・シートなどをはんだ付け面にべた貼りするか、粘着テープがついた小型のゴム足を使えばよいかもしれません。
ブレッド・ボードに乗せる場合、コンタクトするピンの数が少ないため、ボードが不安定になります(とくにスイッチ操作のとき)。そこで、スペーサ代わりに3つの穴にM3×5のビスをナットで固定すれば安定度が増します。
次の写真は、枠付きのブレッドボードの枠部分にレギュレータ・ボードをネジで固定した例です。基板に合わせてブレッドボードに穴をあけ、ビスでスペーサを固定します。このようにすれば、ACアダプタが直接接続できる、電源スイッチ、レギュレータ付きのブレッドボードに変身します。

このボードには電圧安定化のために三端子レギュレータを実装できますが、最近流行(?)の安定化されたスイッチング・レギュレータ・タイプのACアダプタを使う場合のDCジャック・アダプタとしても使用できます。ジャンパの設定により、レギュレータをバイパスして、入出力を直結できます。この場合も、LEDと電源スイッチは機能します。

今回は、回路を構成する基本的な要素として、スイッチやリレー、電源関係のアダプタ・ボードについての使用例などを説明しました。次回はRS-232Cなどのアダプタ・ボードについて説明する予定です。なお、各アダプタ・ボード、「シンプル・タイマ」などの回路図は筆者のWebサイトからダウンロードできます。
2007/08/08 14:18 153 スイッチ・ボードの使用例の実体配線図に間違いがあったので、正しいものに差し替えた。
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投稿者: yoshida 日時: 2007年6月12日 15:16 | パーマリンク |TOPページへ ▲画面上へ
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