はてなブックマークに追加   制御回路 モータ制御-5 連載4-5

リモート・コントロール
 今回は自走車のモータをコントロールしている、TA7291P のIN1、IN2の制御入力をリード線で引き出し、手許で前進後退、左右の回転などのリモート制御を行ってみます。

この際、基板用のコネクタで基板とリード線を接続します。コネクタのコンタクトピンとリード線の接続は各メーカの専用の圧着工具が必要でした。しかしエンジニアリング(PA-09)およびホーザン(P706)から安価な工具が発売され、これを利用すると圧着接続の処理も容易にそのうえきれいに仕上げることができます。これで電子工作の幅を大きく広げることができます。ただし、汎用タイプですので、メーカ専用工具のようにラチェット機構などで圧着精度を適正に保つ機能はありません。また、芯線と被覆部と2回圧着する必要があります。この芯線と被覆部を別に圧着することで、各社コネクタのコンタクト・ピンに対応できる汎用工具となっています。

IN1,IN2の制御で自走車の制御
 TA7291Pの制御入力端子IN1、IN2は、抵抗を介して電源電圧VCCに接続し何もしない状態では入力は"H"(1)になるようにします。スイッチを押した時に、入力端子はGNDに接続されて"L"(0)になるようにします。VCCと入力端子に接続されている抵抗はVCC分の電圧降下を生じる電流が流れます。この電流は抵抗の温度上げることしか行わないので、極力大きな抵抗値のものを利用します。しかし、数百kΩ、1MΩ以上のあまり大きな値にすると、ノイズなど外乱の影響を受けやすくなります。ここでは、10kΩの抵抗を使用しました。

タクト・スイッチは押された時のみ回路を閉じる
 今回使用するタクト・スイッチは常時オープン状態で、スイッチが押された時のみ端子間が閉じられ導通します。したがって、IN1、IN2の入力端子とGNDの間にタクト・スイッチを接続しておくと、スイッチが押された時のみIN1、IN2の入力は"L"(0)になります。
 前回確認したIN1、IN2と自走車の動作は次のようになります。 IN1、IN2と自走車の動作  左右のIN2に前進ボタンを接続し、左右のIN1には後進ボタンを接続します。上の表の組み合わせで自走車の走行をコントロールします。

 配線の割り当ては次のように決めました。

1番 黒い配線で、GND信号を接続します。
2番 茶の配線で、右のIN2(TA7291Pの6)に接続
3番 赤の配線で、右のIN1(TA7291Pの5)に接続
4番 橙の配線で、左のIN1(TA7291Pの6)に接続
5番 黄色の配線で、左のIN2(TA7291Pの5)に接続
 基板の配線をクロスせず対称にするため、右と左でIN1,IN2の割り当てが変わっています。

基板のおもて

基板のうら

 この基板と自走車のブレッドボードを、ケーブルで接続します。

自走車とスイッチをケーブルでつなぐ
 リモート・コントロールをするために、次に示すケーブルで接続します。ケーブルの両端にはモレックスの5051のコネクタが取り付けられています。このケーブルで自走車とスイッチの基板を接続します。

製作したケーブル


ケーブルの両端のコンタクト・ピンに圧着する
 ケーブルの両端にはコネクタのコンタクト・ピンを圧着します。そのためのツールを次に示します。被覆を剥くためのワイヤ・ストリッパ(黄色い柄)、下にあるのがエンジニアリング社のPA-09精密圧着ペンチです。赤いシートの上に載っているのがモレックス社のコネクタとコンタクト・ピンです。

コンタクト・ピンの圧着の工具と材料
 まず、ワイヤ・ストリッパで芯線を剥きます。コンタクト・ピンの芯線の部分に合わせて、6から7mm被覆を剥きます。
芯線を出す

 つぎに、コンタクト・ピンに裸にした芯線を載せます。圧着するカシメる部分は6mmあるので、それより少し長く芯線を剥いてあります。

mot05050.jpg

 芯線の部分を圧着します。

芯線を載せる

 慣れないうち、強く締めすぎると配線を押し切ってしまうことがあります。必要以上に握り締める必要はありません。
 芯線の部分を圧着した状態です。

芯線の部分を圧着

 次に、被覆部分の圧着を行います。この場合も締め過ぎに注意します。

被覆部分の圧着

 以上で処理を終えます。

圧着終了

 五本のリード線の処理を行った結果です。注意しないと写真のようにばらつきます。

mot05090.jpg

 コンタクト・ピンの圧着を終えると、コネクタに奥までしっかり押し込みます。ロック・ピンがカチッと収まるまで押し込みます。

5本の処理が終わった

 以上でコネクタのコンタクトピンを圧着してケーブルを作成できます。
 ブレッドボード側はコネクタのピン側をブレッドボードに差込み接続します。

ブレッドボード側のコネクタ

 四つのボタンで走行を制御する
 以上で、自走車のリモート・コントロールができます。確かめてください。

走行テスト


 次回から、音による制御を行うためのマイクからの音声信号を増幅しその信号により制御を行う方法を考えます。
神崎康宏

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投稿者: kanzaki 日時: 2007年9月12日 07:12 | パーマリンク |TOPページへ   ▲画面上へ

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